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召喚の儀

夜勤明けの帰りの電車の中で夢を見た。

「その転移石を太陽に向けて掲げて、大きな声で三度「我を召喚せよ」と唱えるのです」

夢の中ではっきりした声でそう言ってた気がする。

目が覚めると、最寄り駅だった。


ま、バカらしくもあったけど昨日の宝くじの事もあったので試してみるだけ試してみることにした。

今の生活よりも異世界に召喚される方がどう考えてもマシだ。


少し人目が気になるので昨日のベンチ横に行きまだ上がりきらない太陽に向けて俺は大きな声で召喚の呪文を唱えた。

「我を召喚せよ。我を召喚せよ。我を召喚せよ」

小声でやったらこういう事はシャレにならないのでもう一度大声で叫んだ。

「我を召喚せよ!我を召喚せよ!!我を召喚せよ!!!」

普段出さない大声をだしたので、少し息切れして苦しい。

ロータリー周辺にいた人は皆こっちを見ている。

大声でいい歳くった大人が騒いでりゃそりゃ頭の弱い人が騒いでるって感じで見るだろ……。



当然と言えば当然だけど、魔法陣は現れず異世界に召喚されることもなかった。

「やっぱり、夢だったんだな。」諦めた。

変な夢見た俺がバカだった。

明日から仕事真面目に頑張る。


なんだか急にこんなことに賭けてみた自分がバカに思えてきた。


「そうだよ、俺はバカだよ!

 俺のバカ!カス!クソ!シネ!

 30歳になったら俺は魔法を使えると心の奥底でマジで信じてたんだよ。」

大声でわめき散らしてた。


この直後、俺はこの儀式でとんでもない人物を召喚してしまった事に気が付く。

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