勇者の告白
自身の行いを恥じて反省したココはローラへ謝罪しました
ローラはココを全面的に許します
「さあさあやっと再会できたのです、座ってゆっくりお話ししましょう♪」
どこに飛ばされるかも知れない目にあった
その飛ばしたココを許せる大いなる心の広さ
こんなことがあっても親友であると言い切るローラ
これが聖王女の器なのかと感嘆するライト
初めて会ったときからローラに心を奪われていたライト
今は無事にルーラ国へ連れて帰らなければいけない
だから余計なことをしている場合ではないと理解もしています
ライトはローラへの想いを抑えようとします
ロレンスにも想いを告げることを止められていました
それでもライトの想いは止められません
「ローラ様」
「勇者様?」
ライトは右手を差し出してローラの前に跪く
「王宮で初めて会ったとき、その気高さに心を奪われました
今回ローラ様が行方知れずになったとき、心が締めつけられました
俺はローラ様のことが好きなのだと愛しているのだと気づきました
もう二度と離したくない、絶対に守り抜くと心に誓った
ロレンスさんには告白を止められましたが無理です
俺はもう自身の心を抑えられない」
ここまで言われたらロレンスは止めに入れなくなりました
「ローラ様、愛しています! 俺の伴侶になって下さい」
真剣な眼差しでローラにプロポーズをするライト
(勇者と聖王女、きっとお似合いよね・・・)
ココはもう嫉妬していません、身を引いていました
ライトのことはまだ好きですがローラが相手では敵わない
心が痛みますが祝福しようと思っています
この場の一同は勇者の告白を静かに見守ります
同時にローラの返事も静かに待ちます
「勇者様・・・」
ローラが返事をすると思われたとき
≪≪≪ ドンッ! ズゴゴゴゴゴ・・・! ≫≫≫
突如、館が揺れ始めます
というより館を中心とした敷地全体が揺れていました
一体何事かと一同は身構えます
(ただの地震ではない)
カナンは周囲を警戒します
(魔力の圧が凄い、魔族の襲撃か?)
アイリーンは剣をいつでも抜けるように手をかけます
(この魔力は・・・ まさか?)
フェリスは半信半疑で気になった方向を見つめます
「なんだってんだ!」 と焦るドラン
「とんでもない魔力の圧だな」 と大剣を構えるバルク
(防御魔法を・・・ いやしかしこれは)
ロレンスはある方向を向きます
(大事な告白をしている最中になんなんだ!)
ライトはローラを守ろうと立ち上がります
しかしローラのそばへ寄ろうしましたが足が止まります
(なんだ? 金縛りか? 遠隔から魔法でもかけられたか?)
ライトは焦ります
(一体なにが起きているの? でもこの魔力・・・)
ココはライトとローラを心配しますがふと気づきます
(勇者の空気読めない告白も、この地鳴りもわけがわからない!)
ビアンカもといルージュは理解不能な状況に混乱します
「アインツェルゲンガー様、お気づきですか?」
「無論だ」
アネラとアインは同じ方向を見つめる
(な、なんなのですかこれは!?) と混乱するリナ
「リナ、大丈夫だ」
「アインさん」
リナの手をつかんで落ち着かせるアイン
(ふむ、気づいておられる方々もいますね)
シュナイダーは特に構えず、ある一点を見つめる
(この感覚、あのときと同じだ)
ジャンヌはローラとリナに出会ったときのことを思い出していました
洞穴で衰弱して死にかけていたところへ二人がやって来た
微量に残っていた魔法陣の魔力残滓を排除できずにいました
ローラがなんとかすると言いますがジャンヌは断ります
ローラに負荷がかかって倒れるかも知れないと思ったからです
断られたローラはニッコリと天使のような笑顔を見せました
このときジャンヌの心臓が締めつけられて身体が震えます
(そうか、あれはそういうことだったのか)
「ジャンヌお姉さん、恐いよう」
ジャンヌの腕にしがみつくメル
「大丈夫だメル、我らには危害は及ばない、ちょっとだけ恐いけどな♪」
「どういうこと?」
よくわからないメルでした
メルをなだめながらジャンヌは震源地を見据えます
気づいた者たちは同じ場所に目を向けます
気づいていない者たちはなんだろうとその視線の先を追います
「とんでもない聖魔力ね」 とフェリス
「ここまでとは知りませんでした」 とロレンス
「どうして・・・」 とココ
「すごいな、ソレイユに匹敵する」 とアイン
「これならセラフィム様を助けていただける」 とアネラ
「いやはや、さすが我が主」 とシュナイダー
「あのときも今のように怒っていたんだな」 とジャンヌ
その視線の先には一人の少女が立っていた
天使のような笑顔を見せている少女
その少女は聖王女、名はローラ・ルーラ!




