邪神の最期
女神ルミナスの伴侶と娘が邪神シュランゲに立ち向かう
「加護を得ていても所詮は下界の者、問題ないわ!」
光の球を放つシュランゲ
「うおおっ!」 ズバッ!
大戦鬼ヴァリアントが大剣で光の球を斬って消滅させる
「はっ!」 ドバンッ!
半神の少女ソレイユは金色の光を放ち光の球を霧散させる
「くっ、加護の力を使いこなせている、厄介な!」
この世界はルミナスのもの
その加護を得ているため邪神の力に対抗できるのでした
ヴァリアントの大剣がシュランゲを斬っていく
ソレイユの魔法と双剣がシュランゲを追い詰める
ルミナスの加護の攻撃のため回復も遅い
シュランゲに焦りが見えてくる
「いくらなんでもおかしい・・・」
神の加護を得ているとはいえ人間と半神
シュランゲは腐っても純然たる神
苦戦はしてもここまで追い詰められるはずがない
「おかしくはあるまい、ここは女神ルミナスの世界、ルミナスの領域だ
神とはいえお前はこの世界では異物、お前の神力は減少する」
シュランゲは招待されたわけではなく勝手に入り込んでいるだけ
招かれざる神にこの世界の恩恵は受けられない
ましてやルミナスが排除対象と判断しているため神力も落ちる
一方、ヴァリアントとソレイユはこの世界の住人
伴侶と娘、ルミナスの加護をもっとも得ている者たち
大剣と双剣にもルミナスの加護が与えられている
さらにルミナスから絶えず神力が注がれていました
「あなたは今日ここで朽ち果てるのです」
「私が異物ならデモニッソスの民たちも異物であろう!
なぜ奴らはなんともないのだ!」
「彼らはすでにこの世界の住人として母様から認められています」
デモニッソスの民たちはシュランゲの勝手で連れて来られた者たち
ルミナスは彼らをこの世界の住人として受け入れました
また民たちもすでにルミナスを神として崇めています
ルミナスから恩恵を受けていたためシュランゲに対抗できたのです
「くそう、ルミナスめ!」
ヴァリアントが宙に浮くシュランゲへ向けて大剣を振りかぶる
突風が刃のようになって飛んでいく
その突風にソレイユは乗ってシュランゲの懐へ飛び込む
「させるかっ!」
光の球を剣の形へ変えてソレイユの剣を受け止める
それを受け流してさらに高く上がるソレイユ
落下しながら双剣に神力を注ぐ
「己の罪を懺悔せよ、邪神シュランゲ!」
神力をまとった双剣で左右袈裟斬りをする
「ぐわあああっ!!」
シュランゲはすでに回復もできなくなっていた
「おのれ、おのれ、こうなれば残った力でこの大陸だけでも!」
わずかに残った神力を解放して爆散させようとするシュランゲ
ズドドン! 「うおおっ!?」
天から黄金に輝く光の柱がシュランゲに落ちる
解放しようとした神力がすべて消滅する
『シュランゲ、これは私の世界を荒らした神罰です
虚無の世界で愚かな行いを悔い改めなさい』
ルミナスの声が天から聞こえます
「母様!」「ルミナス!」
『二人とも私の代わりに戦ってくれてありがとう』
光の柱の中でもがき苦しむシュランゲ
「おのれルミナス、許さん、許さんぞおっ!」
怨嗟を吐きながらシュランゲの身体が消えていく
邪神シュランゲの最期の姿であった
シュランゲの消失とともに光の柱も消える
同時にルミナスが地上に顕現する
「母様ー!」「あらあら」
ソレイユがルミナスに抱きつきます
「まだ彼らとの話がありますから家族団欒はあとにしましょう」
「ごめんなさい」
照れながら謝るソレイユ
「デモニッソスの民の方々、救いの手が遅れてすみませんでした」
「そんな、ルミナス様のせいではありません」
頭を下げるルミナスに慌てるアインツェルゲンガー
「ルミナス様たちが来て下さらなければ我らは終わっていました
深く感謝致します」
アインツェルゲンガーとこの場にいる民たちがひれ伏す
ようやく邪神から開放されて安堵するデモニッソスの民たち
「我らデモニッソスの一族は未来永劫この御恩を忘れません
ルミナス様のためにこの世界へ尽くします」
「ありがとう、でもまずは自分たちの幸せを考えなさい」
「ありがたき御言葉、一族の繁栄に尽力致します
しかしなにか御恩に報いる御礼がしたいのですが」
ルミナスは少し考えます
「それでは私の娘、ソレイユを守ってくれるかしら」
「私強いですよ母様」
「強くてもまだまだ子供、それに結構ドジですからね」
「ひどい!」
笑ってはいけないと民たちは堪える
その傍らで父親のヴァリアントは大口を開けて笑っていました
ソレイユに睨まれて大口を閉じました
「承りました、必ずや守り抜いてみせましょう」
「しょうがないな、みんなよろしくね」
ソレイユとアインツェルゲンガーは握手する
そしてアインツェルゲンガーは跪き忠誠を誓った




