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聖王女のまったり魔境ライフ  作者: 長城万里
Mattari 3

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デモニッソスの神シュランゲ

遥か昔、こことは違う世界の一つ

その世界の名はデモニッソス

アインツェルゲンガーの故郷


デモニッソスには大陸が一つだけ

そこにアインツェルゲンガーたちは暮らしていた

作物を育て、自然を守り、家族や同胞を大事にしていました


世界は大陸一つと海だけなので箱庭のようなもの

争いもなく淡々と緩やかな日常が営われるだけの世界

この世界を管理する神は退屈していました


その神の名はシュランゲ

シュランゲは神界でもあまり素行が良くありませんでした

そのため他の神たちからは遠巻きにされていました


シュランゲは他の神の管理する世界にこっそり遊びに行っていました

そして悪戯したり混乱を招いたりして楽しみます

他の神たちにとってはいい迷惑です


あるとき女神ルミナスの管理する世界へこっそり入り込みます

その世界の名はグランディア、ローラたちがいる世界です


100以上の大陸があり多種多様な種族が存在している広大な世界

緩やかに営んでいる場所もあれば時に争いも起こる

シュランゲの管理する世界とは違い刺激がいっぱいでした

シュランゲはここが気に入りました


「この世界が欲しい」


シュランゲはルミナスの目を盗みデモニッソスの大陸を転移させます


「100以上も大陸があるのだ、一つ増えたところで問題はなかろう」


大陸がなくなり海だけの世界になったデモニッソス

シュランゲもグランディアへ行ったため放置状態になります


シュランゲはグランディアで遊び呆けます

幾年月が過ぎた管理する神がいない世界の末路

世界グランディアは消滅しました




一方、デモニッソスの民たち

突然、世界が揺らぎ混乱する


揺らぎはすぐに収まったため混乱もすぐに収まる

何が起こったのか民たちは調べ始める


数人が空を飛び遠くを見渡す

そして海の向こうに大陸がいくつか見えた

自分たちの世界にはこの大陸だけだったはず

他の大陸があったことを仲間たちへ報告する


この異常事態に民たちはどうするか頭を悩ませる

そのとき空が輝き神シュランゲが降臨する


『デモニッソスの民たちよ、私はお前たちの神、シュランゲだ』


いきなり神が降臨してざわめく民たち


『世界デモニッソス唯一の大陸は世界グランディアへ転移させた

 これよりここをデモニッソス大陸とする』


民たちは落ち着いてシュランゲの啓示を聞く


『私はこの世界を気に入った、これからこの世界を見て回る

 お前たちもこの世界で自由に生きよ、ではさらば』


そう言ってシュランゲは消える

残された民たちはしばし沈黙する

民たちのまとめ役である重鎮たちが集まり話し合う


転移してしまったものはどうしようもない

神の力の前では無力


自由に生きろと言われた

特に自分たちがどうこうされるわけではない

ならばそうしようということになった




この世界を知るために八つの調査団を作る

調査団は各五人ずつの少数精鋭で組まれた


調査団が旅立ち10年後、調査団が順次戻って来た

五人揃って帰還するグループ、数人欠けるグループ

一人だけが帰還したグループなど様々であった


慣れない環境で病にかかり死んだ者

知らない魔物の群れとの戦いで死んだ者

現地の人間たちに殺された者

死んではいないがその場所を気に入って永住を決めた者

出会いがあってこの世界の者と家庭を築いた者

このように人数が欠けた理由は様々である


良いところもあれば悪いところもある世界

他の大陸へ行くかどうかは各自の自由にすることとなった


冒険心に煽られ他の大陸へ旅立つ者もいた

恐いのでこの大陸に残る者、少し出てすぐに戻る者

これもまた様々であった




100年後、あちこち飛び回ったシュランゲは考える


「やはりこの世界は面白い、どうやって手に入れるべきか」


神の力をもってすれば世界を支配することは容易いであろう

しかしここは他の神の管轄


「だが他の神々などは真面目過ぎる

 下界へ下りるためには色々と面倒な手続きがいる

 それらをきちんと守っているからな」


シュランゲは守っていません

他の神からクレームが来ても無視しています


「自由とは素晴らしい、それがわからん奴らは大馬鹿者だ」


シュランゲは無人の大陸で休憩しながら考える


「私の神力で支配するのは容易いがそれではつまらない

 大陸を一つずつ潰したり支配していく方が楽しそうだ

 時間と手間をかけて少しずつ私のものにしていこう

 時間ならたっぷりとある、じっくり楽しむとしよう♪」




シュランゲは世界支配の遊戯を開始する

自身で決めたルールのもと、じっくりと楽しんでいた


さすがにこの世界の神であるルミナスから警告を受ける

しかしルミナスがすぐに下界へ来れないことは知っている

シュランゲは警告など恐れずその後も自由に振る舞った


「だが手続きが終わればルミナスもやって来るだろう

 少し急ぐべきか?」


シュランゲは考える、そして閃く


「そういえばあいつらのことをすっかり忘れていた

 あいつらを兵隊にして攻め込めばもっと効率が良いかも知れんな」


神力は極力使わずにいたシュランゲ

神力を使えばすぐに全大陸を支配できていたであろう

しかしそれでは面白くなかったためやらないでいるのだ

それにそのような強硬手段であれば他の神々がすぐに下りてくる

緊急時には手続きもすぐに下りるからである


シュランゲは自身の兵隊に選んだのはデモニッソスの民たち

転移させて放置して遊びまくって忘れ去っていた

自由に生きろなどと言いながら自身の兵隊にしようとしている

自身の都合の良い駒としか思っていないのである


デモニッソス大陸に再び降臨するシュランゲ


「久しいな諸君、これより新たな啓示を授ける」


民たちはシュランゲの再臨にざわついた

自由気ままな神の啓示、一体何を言われるのか不安を募らすのでした

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