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聖王女のまったり魔境ライフ  作者: 長城万里
Mattari 3

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73/103

いざシェアルド大陸へ

エルダー大陸南西にある港町ルビアラ

勇者一行は足止めを余儀なくされていました


「いつになったらアレはおさまるんだろうな」

「突破する方法も見つからないし」


武道家ドランと戦士バルクは愚痴ります


「結界魔法だということはわかっているのですが」


魔法使いココが結界であることを説明しました

ただ規模が大き過ぎて賢者ロレンスでも解除ができません


そんなある日のこと


港から遠目に見えていた大暴風雨が揺らめく

そして一瞬で消え去りました


勇者一行の耳にもそのことが伝わります


「結界が効力を失ったのでしょうか」

「でもこれでシェアルド大陸へ渡れますよロレンスさん」


勇者ライトは胸が昂ります

ようやくローラのいる大陸へ渡れるからです


(ローラ様、無事でいてください)


ココは飛ばした自分がなにをと自嘲しますが無事を願います


すぐに勇者一行は船の手配に走ります

しかし100年も交易がない大陸です

そんなところへ船は出せません


国が調査船団を組織して調査しないといけません

安全であること、交易が可能であることを確認します

それからでないと一般の船は出せないのです


「せっかく道が開かれたというのに」


勇者一行はもどかしい思いでいっぱいです


「あんたら、私の船で連れて行ってやろうか?」


白髪で少し浅黒い肌の初老の女性が声をかけてきました

初老ですがそれなりに筋肉がついています


「あなたは?」


ロレンスは少し警戒しながら聞きます


「私はビアンカ、ただの船乗りさ」

「なぜ私たちを乗せてくれるのですか?」


「そう警戒するんじゃないよ若いの

 私もあの大陸に行きたいからついでだよ」


「なぜ行きたいのですか?」

「やれやれ、こんなババアを警戒し過ぎだよ」


ビアンカは苦笑する


「私の祖父がシェアルド大陸出身なんだよ

 あの嵐のせいで祖父は故郷に戻れなくってね

 いつか行けたら実家を確認してくれと遺言があるのさ

 親父も亡くなったから私が継いでいるのさ」


「そうでしたか、すみません」

「いいさね、警戒することは良いことさ」


勇者一行はビアンカの船に乗せてもらうことにしました


「それじゃ出発するよ」


船はシェアルド大陸へ向かって海を渡り始めます


(ローラ様、必ず救い出します)




イズール大陸の最北端にある港町セイラン

協力体制をとる悪魔アインツェルゲンガーとメルたち

大暴風雨を突破するための準備をします


「こんな普通の船で大丈夫なのか?」


闘士カナンは心配します


「やり方は言ったであろう」

「そうだけどさ」

「無理そうだったらすぐに引き返せばいいだけよ」


魔導士フェリスは特に問題はないと思っています


「とにかく行こうよ」

「行きましょうカナンお姉さん」

「わかったよ」


剣士アイリーンとメルは早く出発したいようです


船に乗り込み出発します


大暴風雨が近くになるほど波も揺れも大きくなっていきます


「そろそろ頼むぞフェリス」

「はい、アインツェルゲンガーさん」


フェリスは杖を掲げて唱えます

アインツェルゲンガーはフェリスの肩に手を置きます


『この空間に静寂を、この空間に護りを

 すべての力を遮断せよ、<断絶>(エンドオブワールド)!』


船全体を無色の球体が覆う

そのまま船は進んで大暴風雨へ突入する


雨と波は球体に弾かれる

風と雷は球体に触れる前に軌道を変える

宙に浮いて海面から離れる

水平を保って通常の船の倍の速さで進む


「アインツェルゲンガーさん、この魔法すごいですね」

「一日で覚えたフェリスも大したものだ」


前日、<断絶>(エンドオブワールド)をフェリスは教わった

ただこの魔法は魔力消費が激しい

そのためアインツェルゲンガーが魔力を供給している

肩に手を置いてフェリスへ魔力を流しているのです


船の操縦はカナンがしています

アイリーンとメルは待機


「でもアインが直接やればいいんじゃないの?」


「私の魔力だけでは恐らく途中で魔力切れになって終わる

 だからフェリスの魔力と併せれば確実に大陸まで行ける」


「わたしとアイリーンさんはやることないね」


「大陸に着いた頃には私とフェリスは魔力がほぼ切れるだろう

 大陸には魔獣と魔物がいる、戦闘要員がお前たちだけになるのだ

 そのために今は待機だということを忘れるな」


「「はーい」」


船は大暴風雨の中を進んで行く


それはまさに突然のことだった


大暴風雨が蜃気楼のように揺らめく


「なんだ?」


そして一瞬にして大暴風雨が消失した


「どういうこと?」


全員驚く


海を見れば波は緩やかになっている

空を見上げれば目に陽の光が射し込む


アインツェルゲンガーはフェリスの肩から手を離す

フェリスも<断絶>(エンドオブワールド)を解除する

船は静かに海上へ下りる


「どうやら大暴風雨結界が消えたらしい」

「突然ですね」

「でもこれで普通に進めるな」


船は進み、シェアルド大陸が見えてくる


「浜辺の先はすぐ大森林だな」

「街なんかなさそうね」

「ジャンヌお姉さん、いるといいな」


浜辺に船を泊めます

いよいよシェアルド大陸上陸です

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