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聖王女のまったり魔境ライフ  作者: 長城万里
Mattari 3

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勇者ライト

クレスト大陸へ転移した勇者一行

南西へ向かって旅をします


馬車を買って急ぎます

それでも広い大陸なのである程度の日数はかかります


クレスト大陸南西にある港町ルイズに到着しました

ここから船に乗ってエルダー大陸へ渡ります


三日後、エルダー大陸北東にある港町ドレッドに着きました

ドレッドで物資を補給して南西へ向かいます


大陸の端から端への長い旅路

だけど確実にローラのいる場所へ近づいています


エルダー大陸南西にある港町ルビアラ

そこから船でシェアルド大陸へ渡る予定です


あと少しでルビアラへ到着します

ですが陽が暮れ始めたので野営をします

街が近くになかったため仕方がありません


野営のときは順番に見張りをしていました

今回は賢者ロレンスの番です


焚き火のそばで腰をかけて星を眺めながら見張ります

勇者ライトが起きて来てロレンスの横に座りました


「眠れないのですかライトくん」

「はい、色々考えてしまって」


勇者といえど16歳の少年、悩み多き年頃です

ローラの心配、ココの裏切り、悩みは尽きません


「悩みが迷いがあるのなら話して下さい、私で良ければ聞きますよ」

「ありがとうロレンスさん」


ライトは話を聞いてもらいます


「今回の件はココが悪いわけじゃない、俺が悪かったんです」

「どうしてですか?」


「俺がローラ様を逃がすために転移させるように言ったからです

 転移させようとしなければローラ様は飛ばされなかった

 ココだって転移の魔道具を使うことがなかった」


「それでもどこかの機会でココさんは使っていたでしょう」

「いや、きっと使わない」

「なぜ?」


「本当にローラ様を疎んじていたならすぐに使ったはず

 それなのにずっと共に旅をしてきました

 ココは使うのをためらっていたのだと思います

 だから俺が転移を促さなければ使うことはなかった」


ライトは心苦しそうに歯を食いしばる


「ですがあの状況では逃がすしかなかったでしょう」


魔王軍幹部との初対決、勇者一行は苦戦していました

ローラを守りながら戦うのが厳しかったのも事実

それゆえの勇者としての決断


「苦戦はしましたが最終的に倒すことができました

 こんなことなら厳しくとも守りながら戦えばよかった

 俺の判断ミスです、俺の心が弱かったからです」


ロレンスは星空へ顔を向けます


「そうですね、ライトくんはまだ弱いです」

「はい」


「だから私たちという仲間がいるのですよ

 ライトくんが強くなるまで支えるのが仲間です

 もちろん強くなっても支えていきますよ、それに」


ロレンスは優しく微笑み言葉を続ける


「私たちだって大して強くはありません

 互いの足りないところを補い合うのが仲間でしょう

 だから今回のことは私たち全員の失敗です」


「ロレンスさんたちはなにも失敗していませんよ」


「誰一人ココさんの気持ちに、迷いに気づけませんでした

 あのときの転移の判断に誰も異議を唱えず全面同意しました

 それが失敗、罪だとするならば私たち全員に責任があります」


ライトはうつむきます


「ロレンスさんは優し過ぎますよ」

「優しいというか甘いのでしょうね、ドランさんによく言われます」


苦笑するロレンス


しばしの沈黙


ライトは少し気持ちが軽くなったようです

そして決意を固めます


「絶対にローラ様を救い出しましょうロレンスさん」

「もちろんです」


「俺、ローラ様を無事に救い出せたら伝えようと思います」

「何を?」


「ローラ様にプロポーズします!」

「・・・・・」


目が点になるロレンス

ライトの決意はどこに向かっているのでしょう?


「ええと、ライトくん? どうしてそんな話になっているのかな?」

「もともとローラ様に一目惚れしていました」


(それは全員知っていますよ)


ロレンスはどうしたものか困りました


「ローラ様がいなくなって心が締めつけられました

 俺はこんなにもローラ様のことが好きなんだと気づいた

 だから助け出せたら二度と離したくないと思ったんです」


「それでプロポーズですか」

「はい」


ライトは真剣な目で返事をします

ロレンスは少し遠い目をします


「とりあえず、それはやめた方がいいですよ」

「ええっ!?」


応援してくれるものだと思っていたライトはびっくりです


「ローラ様は見知らぬ大陸に飛ばされて大変なはずです

 心身ともに疲弊していることでしょう

 私たちと再会できたらきっと喜んでくれると思います

 ですがそこでいきなりプロポーズされたら困るだけですよ」


「なぜですか?」


「やっと再会できた喜びをかみしめているのです

 ローラ様や私たちにとっては脈絡のない告白です

 そういうのは国へ送り届けて後日改めてすることですよ

 なにより陛下たちにローラ様を会わせることが先です」


「たしかに、、、」


勇み足だったことを反省するライトでした


「わかりました、まずはローラ様を連れて帰ることが先ですね」

「おわかりいただけて良かったです」


ほっと一安心するロレンス


眠気が来たのでライトは寝袋に戻って眠ります


(あれが若さというものか)


どっと疲れたロレンスでしたとさ

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