旅立ち 前編
冒険者登録は基本的に13歳以上でないとできません
そのため皇帝ノートンから特例の許可証をもらいます
ジェネラスの三人に付き添われて冒険者ギルドへ行きます
皇帝の許可証を持ちSランクパーティーが保証人として付き添う
ギルドは速やかに登録をしてくれました
ノートンの執務室で無事登録できたことを話します
「カナンお姉さん、アイリーンさん、フェリス先生
それにノートン様、ありがとうございました」
「メル、お前の頑張りの賜物だ
それにこれは私からの詫びだから礼は不要だ」
それでも感謝するメルでした
「わたし、絶対ジャンヌお姉さんを見つけてきますね
そしてここへ連れて帰ります!」
「メルくん、無理はするなよ
休息と食事はきちんととりなさい
あと困ったら私たちを頼りなさい」
「騎士様、お父さんみたい」
「メルくんの本当の父君に怒られるからやめてくれ」
一同にクスクス笑われる騎士団長グランツであった
「それじゃ明日には出発しますね」
「待て、旅の準備はしっかりしろ」
早くジャンヌを探しに行きたい気持ちがメルを急かす
ノートンは落ち着けと諭します
「そうですよメルさん、落ち着いて下さい」
「神官長様、そうですよねすみません」
「神殿からも回復薬などを持たせますね」
「ありがとうございます」
「当面の路銀とアイテム袋も渡すから明日は買い物へ行け」
「ノートン様、そこまでしてくれなくても」
「赤き竜を私たちの代わりに探してもらうのだ
依頼料とでも思ってくれればよい」
「メルももう冒険者だからな、ありがたくもらっておけ」
「カナンお姉さん、うん、わかったよ」
「よし、明日はみんなで買い物だねメルちゃん♪」
「アイリーンさんたちも?」
「そうよメル、私たちも一緒に準備しないとね」
「ああ、フェリス先生たちもどこかへ行くんですね」
ポカンとするジェネラスの三人
「陛下、言ってなかったんですか?」
「ああ忘れてた」
少し呆れ気味のカナンにしれっと答えるノートン
「メル、お前は今日からジェネラスのメンバーだ
だから赤き竜捜索はSランクパーティー・ジェネラスの仕事となる」
「わたしがお姉さんたちのパーティーに?
わたしなりたて駆け出しの冒険者ですよ?」
「だからこそこの三人に任せるのだ
お前だけではまともに旅が進まんだろうからな
力がついても子供だ」
「うぐ」
メルは村から遠くへ一人で行ったことなどありません
強くなって知識を得たとしても一人旅は厳しいでしょう
メルも理解できているため反論できませんでした
「そういうことだからこれからもよろしくなメル」
「旅をしながらまだ教えていないことも教えていくわね」
「はい、よろしくお願いしますカナンお姉さん、フェリス先生」
「メルちゃんと大冒険、楽しみ♪」
「カナンお姉さん、明日は街で買い出しですね」
「ああ、旅に必要な物とか教えてやるよ」
「無視しないでー!」
話も終わり執務室からメルとジェネラス三人は退室します
しかしフェリスだけ戻って来ました
「どうしたフェリス?」
「陛下、グランツ様、ジョナス様、お話があります」
フェリスはメルに教養や礼儀作法を教えていました
教えるために王宮の書庫で資料あさりをしていました
王宮の書庫の立ち入りは陛下の許可が必要です
もちろんフェリスは許可証をもらっています
授業のために毎日書庫へ行き調べ物をしていました
「授業用に帝国の歴史に関することを調べていました
それで偶然にも衝撃の事実を知ってしまいました」
「衝撃の事実? 帝国の歴史に何が?」
皇帝だからノートンも帝国の歴史は学んでいます
衝撃の事実などと言われるようなことなど思いつきません
「その書物は、いえ書物というか系図ですね」
「系図?」
その系図はとても古く、書庫の奥の方に仕舞われていました
ノートンもさすがにそんなところまで確認していませんでした
「そこに記されていた衝撃の事実とは―――――」
フェリスは三人に衝撃の事実を語る
聞いた三人は固まり動揺し少々血の気が引きました
「なんてことだ・・・」
「我々はとんでもないことを・・・」
「私はなんということを・・・」
ノートン、グランツ、ジョナスはガックリと肩を落としうな垂れる
「メルには言ったのか?」
「陛下、さすがに陛下たち以外には言えません」
「そうか、フェリスの気遣いに感謝する」
「では私はこれで失礼致します」
「ああ、教えてくれて感謝するフェリス」
フェリス退室後、三人は大きいため息をついたとさ
街で旅の準備をするメルとジェネラスの三人
旅の注意点などを教えられながら買い物していきます
そして出発前日となりました
「出発は明日の早朝だから今日は身体を休めておけ」
「はい、カナンお姉さん」
「フェリスはどこへ行ったんだ?」
「フェリスなら陛下たちのところへ行ったぞ」
噂をしていたらフェリスが戻って来ました
「ごめんねみんな、今から練兵場へ来て」
「どうしたフェリス」
「メルに会わせたい人がいるの」
「誰ですか?」
「行けばわかるわ、お願いだから来てくれる?」
「よくわからないけど、はい」
フェリスのお願いなので聞くことにしました
練兵場へ行くと皇帝ノートンたちがいました
「メル、出発前日なのにすまないな」
「ノートン様どうかしたのですか?」
「旅立つ前にけじめをつけさせようと思ってな」
「?」
メルは首をかしげます
「メル、中央に来て」
「はい」
フェリスに言われて練兵場の中央に行きます
フェリスはメルたちが来た反対側の出入り口へ行きます
そして一人の男を連れて来ました
「誰ですか?」
ものすごくバツの悪そうな顔をしている蒼髪茶眼の男
身形は悪くなく魔導士の服を着ていた
「私の父、ピークス・パーカーよ」
「へ?」




