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聖王女のまったり魔境ライフ  作者: 長城万里
Mattari 2

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ローラ捜索開始

追い詰められて転移魔法を使えないことを白状するココ


「やはり使えないのですねココ」

「それならどうやってローラを転移させたのだ?」


「陛下、恐らく魔道具を使ったのでしょう」

「そうなのか? 魔法使いココよ」

「はい、転移魔法の魔道具を使いました」


うつむき諦め白状するココ


「だが転移の魔道具は高くて買えぬだろう?

 高位貴族か王族ぐらいしか入手はできぬぞ」


勇者一行には必要な資金を渡しているが何に使ったかは把握されています

高価な魔道具を買っていたらバレないはずがありません


「ココ、なんでそんなものを持っていたんだ」


ライトは少し悲しそうな顔をしています

それでもココにやむを得ない事情があったのだと

きっと知らずに手に入れたのだと思っています


「これを使えば一人だけどこかへ飛ばせるって

 黒いフード付きのコートを着た男からもらったの」


「なんでそんな怪しい奴から受け取ったんだよ

 それにどこへ飛ばされるのか聞いていないのか」


武道家ドランが少しイラつきながら問いかける


「どこへ飛ばされるかは聞いていないわ、受け取ったのは・・・」

「ローラ様が邪魔だったからかい?」

「ロレンスさん」


賢者ロレンスがココを憐れむように優しく聞く

ココがライトを好きでローラを恋敵と思っていることに気づいています

ロレンス以外は気づいていません


「ココがローラ様を邪魔だって? あんなに仲良しなのに?」


戦士バルクには二人が仲良しに見えていました、節穴です


「ココ、ローラ様が邪魔ってなんでだよ」

「ライト、ごめんね」


ライトは悲しそうな顔で訊ねます

それでもココは謝るだけ


自身の気持ちを告げられていたらこんなことにはならなかった

告げる勇気もなく、ただ恋敵を排除することだけに囚われていた

だから言えない、その気持ちだけはもう言ってはいけない

すべてを飲み込みココは処罰を受ける覚悟をしました


「わたしの身勝手です、どのような処罰もお受けいたします」

「殊勝な心掛けですわね」


ココは正座して頭を下げて処罰の言い渡しを待ちます


「陛下、彼女の処罰を宣告して下さいませ」

「ううむ、しばし待て」


王族に手を出した場合、死罪は確定である

しかし陛下はココを殺したくありませんでした


ローラがココのことを親友だと良い子だと陛下へ話していたのです

それも本当に楽しそうに話し伝えていたのです


ココがどんな事情でローラを飛ばしたのかはわかりません

でもローラが本気でココを親友だと言っていたので陛下は迷います


「陛下、王族への危害は死罪確定でございましょう?」

「しかしな・・・」


(すまぬローラ、ワシは王として決断しないといかん、許せ)


陛下が処刑宣告をしようと口を開いたとき


「お待ち下さい陛下!」

「勇者ライトよ、なんだ?」


ライトが待ったをかける


「たしかにココは私的な理由でローラ様を飛ばしました

 ですが魔道具を渡した男こそが元凶ではありませんか?

 ココは心の弱い部分につけ込まれて利用されただけです

 やったことの罰は必要ですが減刑を求めます!」


「ライト・・・」


ココの目から涙がこぼれ落ちます

こんな状況でもまだココをかばうライト

ココは心底後悔しました


「うむ、たしかにその男が元凶であるな」


陛下は少し安堵します

ライトの意見に乗っかろうと考えます

やはりココを処刑したくないのです


「私からもよろしいですか」

「賢者ロレンスよ、発言を許す」


「ココさん、使った魔道具はまだ持っていますか?」

「いえ、使い捨てなのであの場で消滅しました」


「ふむ、ならばあの場所へ行くしかありませんね」

「どういうことだロレンス」


考えがありそうなロレンスにバルクが問う


「魔道具を使うと消滅しても魔力の残滓が残ります

 その残滓から飛ばされた場所をある程度特定できるのです」


「なんと、そのようなことができるのかロレンスよ」

「はい、賢者の私や上級魔導士なら可能です」


「なら早くあの場所へ行こう!」

「待ちなさい、まだ彼女の処罰が決まっていません」


ライトはすぐにでも動きたかったがパールに止められます


「怪しい男が元凶だとしてもココの罪が消えたわけではありませんよ

 少なくともココは牢へ入れなければなりません」


正論であるゆえライトたちは黙り込む


「陛下、まずはココの処遇を宣告して下さいませ」

「うむ・・・」


陛下は少し考えて宣告する


「魔法使いココは勇者監視のもと執行猶予付きで魔王討伐を続行せよ

 そして魔道具の消滅した地へ行きローラの居場所を探し出せ

 ローラが無事であればローラに処遇を決めさせる

 万が一ローラが死していた場合は改めて処罰を言い渡す」


「陛下、それはいささか甘いのではございませんこと?」

「これは王であるワシの決定だ、異論は許さぬぞパール」

「・・・承知致しました」


陛下は凛としてパールをいさめる

パールはこれ以上の口出しは無理だと判断します


「勇者ライトよ、魔王討伐に加えてローラ捜索を任命する」

「はいっ!」


「魔法使いココよ、後悔があるならローラを救い出せ」

「・・・ありがとうございます、陛下」


「賢者ロレンスよ、ローラを見つけてくれ」

「お任せ下さい」


「戦士バルク、武道家ドラン、勇者と共に魔王を倒してくれ

 ココに対して思うところはあるかも知れぬが頼んだぞ」


「「御意」」




勇者一行は魔王討伐とローラ捜索の旅に出る

怪しい男は騎士団が捜索します


「ココ、ローラ様に会ったら謝りなよ」

「うん、ごめんねライト、かばってくれてありがとう」

「当たり前だろ」


ココはライトを好きな気持ちを消せません

だけど告げることはしないと誓います

そしてローラを探し出して謝ろうと決意する


まずはヘルザウスと戦った場所へ向かいます

ローラの無事を祈りつつ勇者一行は進む

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