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聖王女のまったり魔境ライフ  作者: 長城万里
Mattari 1

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22/103

新たな友達

「我はこのまま朽ちていくだけ

 最期にお前たちと出会えて良かったぞ

 さあ、もうここから去るがいい」


すべてを諦めようとするジャンヌ


「そんな、あきらめないで下さいジャンヌさん」

「どうしようもないこともあるのだリナ」


リナは言葉を交わすうちに情がわいてきていました


「何を勝手にあきらめているのですか

 そんなもの私が何とかいたしますわ」


「ローラの魔力はたしかにすごいぞ

 だけど我が弾き損ねるほどの魔法陣を排除できないだろ

 できたとしてもローラが倒れてしまうかも知れない

 そんなことは望んでいない」


ローラはニッコリと天使のような笑顔をする


(ん? 気のせいかな? なんか心臓がキュッとした)


「なんだろう、身体が震えてきた

 もう限界なのかもな、あはは」


「ジャンヌさん・・・」


心配そうにするリナ


「あきらめないで下さいジャンヌさん

 ローラ様ならきっとなんとかして下さいます」


「二人とも優しいな、わかったよ」


ジャンヌはローラの方を見る


「任せたローラ」

「はい♪」


ローラは両手をジャンヌにかざす

光の粒子がジャンヌを覆う

そしてローラが歌い出す


『わーるいひーとにつかまったー♪

 へーんなまほーでつかまっちゃったー♪

 くるしいねー、つーらいねー♪

 すーぐにたすけてあーげるねー♪

 いたいのいたいのとんでいけー♪

 へーんなまほーは、はい!きえたー♪』


「何を言っているんだローラ?」

「お気をたしかにローラ様!」


いきなり変な歌を歌うローラ

リナとジャンヌは困惑する


パキンッ!


ジャンヌを捕縛する魔法の残滓が跡形もなく消滅する


「おお? すごいぞ身体が軽くなった、苦しくない!」

「体力も回復させておきますわね」


治癒魔法をかけてジャンヌの体力を回復します


「すごいなローラ、これだけのことをして倒れないとは

 ローラの魔力量は我ら竜族に匹敵するのではないのか?」


「私、聖女ですから♪」


ジャンヌは苦しみから解放されて上機嫌です


「ローラ様、あの変な歌は何なのでしょうか?」


気になったので聞かずにいられないリナだった


「変な歌ってひどいわねリナ、あれは解呪魔法の詠唱よ」

「詠唱ってあんなのでしたっけ?」


「本来は違うけど私独自の詠唱方法なの

 普通の詠唱は堅苦しいので嫌いですわ

 自身が唱えやすい方がよろしいでしょう?

 何をどうするかの根本的な意味が大事なのです

 それが備わっていれば良いのですよ詠唱というものは」


「そうなのですね」


魔法をよく知らないリナは丸め込まれました

ローラの力があってこその力業なのです

本来はきちんと詠唱しないと効果が出ません


「ジャンヌさん、あなたはこれからどうしますか?」

「そうだな、出ていこうかな」

「私たちと一緒に暮らしませんか?」

「いや、もう国とかに住みたくないんだ」

「国?」


「ローラの国、ルーラ国だっけ、この近くにあるのだろう?

 我はもうたくさんの人間たちに関わらないようにしたんだ」


「この近くに国なんてありませんよ」

「わたしたちは近くの館に二人だけで住んでいます」

「どういうことだ?」


ローラは転移魔法の失敗で飛んできたこと

リナは悪魔召喚の失敗で飛んできたこと

この大陸のあの館で出会ったこと

この大森林を探索していたことなどを話します


「そうだったのか」

「探索をしていてこの洞穴に辿り着いたのですわ」

「さすがにドラゴンがいるとは思いませんでした」


「ジャンヌさん、この大陸のことで何か知っていますかしら」

「我は適当に飛んでここに辿り着いたから何も知らん」

「そうですか、残念ですわ」


「それではこの洞穴に来るまでに国や街はなかったですか?」

「いや何もなかった、ずっと森だったぞ」

「もしかしてこの大陸には国や街は存在しないのでしょうか」


ローラとリナはジャンヌから情報を得ようとします

しかしジャンヌも何もわかりません


「わからないものは仕方がありませんわ

 ですから他の話をいたしましょう」


切り替えの早いローラであった


「私たちと一緒に館で暮らしませんかジャンヌさん」


ジャンヌは考える

また不要と言われたりしたくない

魔獣や家畜扱いされたくない

でも人間は恋しい


(この二人は優しい、きっと大丈夫かも知れない)


ジャンヌはもう一度、人間と友達になろうと思った

本当はまだ人間と友達になりたかった


「我と友達になってくれるか?」

「お友達ですか? もちろんですわ♪」

「わたしたちで良ければ」


「そうか、なら我らは友達だ♪」


満面の笑顔になるジャンヌ

もちろん竜の姿なので笑顔なのかは二人にはわからない

でも笑顔なのだろうとは気づいています


「ではそろそろ外に出ましょうかローラ様、ジャンヌさん」

「そうね、館へジャンヌさんを連れて行きましょう」


「我は人化した方が良いな、この姿だと館に入れないだろ」

「そういえば竜族は人化できたのですよね、見たいですわ♪」

「そうだったのですね」


ジャンヌは人化する


「あらあら」

「ちょっ!?」


ローラとリナは驚きます

赤毛赤眼の見た目17歳のお姉さんが現れました


そして一糸まとわぬ姿でした

そう、すっぽんぽんでございます

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― 新着の感想 ―
こんなに気の抜ける解呪魔法の詠唱もあったんやなぁ…。
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