地下への入り口を探しましょう
朝です、リナはローラの部屋へ行きます
ローラを起こして着替えや髪の手入れをするためです
(何着か服を出していただいてクローゼットに並べましょう)
部屋に入るとローラはもう起きて着替えていました
「・・・わたしの仕事がなくなってしまいます」
「魔王討伐の旅では自身で身支度をしていましたから」
「今はわたしに任せていただけないでしょうかローラ様」
「そうね、お願いするわ」
気を取り直してリナは衣類の話をします
「ローラ様、衣類を出していただけますか
クローゼットに並べておきたいので」
「わかりましたわ」
ローラは空間収納から衣類を出していきます
リナはそれらをクローゼットやチェストに収めていきます
どんどん、どんどん、埋まっていきます
どんどん、どんどん、ローラは出していきます
「待って下さい! まだあるのですか?」
「あら、さすがに入れる場所がなさそうね」
クローゼットもチェストもすでに満杯
衣類も旅の途中で買い漁っていたのです
「もしかしてローラ様の空間収納の容量は・・・」
「ええ、無限ですわよ」
リナはもう考えないようにしようと決意した
ローラ様だから仕方がないと思うことにしました
「とりあえずは出していただいた衣類だけで回していきます」
「リナの判断に任せるわ」
ローラがああそうだわと何かを思いつく
「リナ、気に入った服があればあげるわよ
あなた着替えがないでしょう?」
「そうですが、よろしいのですか?」
リナは15歳ですが10歳少女と同じぐらいです
ローラは13歳ですが平均よりちょっと小さい
そんな二人はほぼ同じぐらいの身長と体格です
なのでローラの服はリナが問題なく着れるサイズなのです
「構いませんよ、たくさんありますから」
「では遠慮なく頂戴いたします」
さすがにリナも着た切り雀なのはやはり悩んでいました
だからローラの厚意に甘えることにしました
そしてリナの部屋のクローゼットとチェストも満杯になりました
朝食後、ローラは談話室でくつろぎながら考え事をしていました
(この館にはまだ謎が多いですわ)
昨日館を一通り案内してもらいました
ですが仕掛けや隠し部屋などがあるとローラは思っています
(少なくとも地下への道がどこかへあるはずです)
最初に聖魔力で探索したとき地下深くから強大な聖魔力を感じました
なので必ずそこへ通ずる道があるはずなのです
ローラは館の謎を解明することを考えています
もしかしたらこの大陸のことなどもわかるかも知れません
(解明できればきっとここでの暮らしの役に立つでしょう)
ローラは立ち上がり行動を開始します
「リナ、私はこの館の謎を探ってきますわね
昼食時間と夕食時間には戻ってきますから心配しないでね」
「ローラ様、わたしもご一緒します」
「ゆっくりしてなさいな」
「いえ、万が一があってはいけません」
「そう、なら一緒に行きましょう」
こうして館の探索が始まりました
「館の地下深くから強大な聖魔力を感じるのですか?
残念ながらわたしにはわかりません」
魔力は誰しも持っていますが魔力量はピンキリです
リナは日常生活が送れる程度しかありません
ちょっとした道具の魔石に魔力を流して使える程度です
「それが一般的ですからね、訓練もしていませんから
王族や騎士や冒険者は訓練をして魔力量を増やしていきますから」
「どうやって地下への入り口を見つけるのですか?」
「きっと隠し扉などの仕掛けにも聖魔力を使っているはずです
ですから聖魔力を感知できるところを探っていきます」
リナは首をかしげます
「ローラ様、一つよろしいですか」
「なあに?」
「この館と土地を聖魔力が覆っているのですよね?
そうなるとあらゆるところに聖魔力が流れています
仕掛け以外も探索に引っかかってしまいます」
ローラはなるほどという顔をする
「たしかにそのとおりですわ、リナは賢いのですね♪」
(え、ローラ様気づかなかったの?)
「それなら聖魔力を頼りに探すのは難しそうですわね
では埋め込まれている魔石を探っていきましょう
大抵の仕掛けには魔石が使われていますから」
「そうですね、わたしも魔力を壁とかに流してみます」
ローラとリナはエントランスにいます
ここから手分けをして一階をくまなく探っていきます
魔力を少量流すだけで魔石は反応します
仕掛けが動かなくても魔石に反応があるので場所は判明します
仕掛けが動かないのは必要な魔力が足りていないだけです
リナは魔力量が少ないので休憩を挟みつつやります
ローラは多いのでガンガン調べていきます
「すみません、あまりお役に立てなくて」
「そんなことはないわ、わたしの気づかないところもあるもの」
お昼になったので昼食にします
食べ終わって再開します
そして一階の探索がすべて終了しました
「結局どこにもありませんでしたわ
地下があるはずなのに行けないなんておかしいですわね」
「もしかしたら直接地中に埋まっているのかも知れませんね」
「そうなるとお手上げですわね」
どうしたものかと二人は悩みます
「仕方がありません、あきらめましょう♪」
「そんなあっさりと、よろしいのですか?」
「見つからないものは仕方がありませんわ
それに何かの拍子に見つけられるかも知れませんし
それまではここでの生活を楽しみましょう♪」
どこまでもマイペースで前向きなローラであった




