表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖王女のまったり魔境ライフ  作者: 長城万里
Mattari 1

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/103

まったく問題ありませんわ

あちらこちらと館の中を案内するリナ

最後に厨房へやって来ました


そして思い出します

自身が餓死寸前になった原因の一つを


「すみませんローラ様、失念していました」

「リナ?」


「じつはこの厨房の冷蔵庫は空っぽなのです

 冷蔵庫自体は稼働しているのですが食材が一切ありません」


だからリナは森で食べられるものを探したのです

それも狼に邪魔されて思うようにいきませんでした

そのため餓死寸前にまでなったのです


「私がまだ食料を持っていますから問題ありませんわよ」

「ですがそれも限りがあるでしょう?」


「森に食べられるものがあるのでしょう?

 それも採取すればよいのですわ」


「魔物や魔獣がいるので難しいと思います」

「私の聖魔力で寄せ付けませんから問題ありませんわ」


「それでも不足するし身体が持たないと思います」


13歳と15歳、まだまだ育ち盛り、食べ盛り


「畑を作って育てればよいのですわ」

「種や苗などがありませんよ」


「持ってますわよ」

「なんで!?」


ローラは空間収納の中から種と苗をいくつか出します

リナはなぜ王女がそんなものを持っているのか首を傾けます


勇者一行に加わるとき必要になりそうなものを集めました

それらをこれでもかと片っ端から入れまくったのです

さらに旅先であれもこれもと買い漁って入れまくったのです

その内容は役立つものからどうでもいいものまで様々です


「ですが育つまで私たちのお腹が持ちませんよ」


食料難が解決に向かっている様子なのに納得がいかないリナ

なかば無理矢理否定的な意見を出してしまいます


「私の聖魔法とリナの能力で成長速度を上げられますわよ」

「は?」


さすがに何を言っているのかわからないリナでした


「家事職人の料理スキルに<時短>というものがあるのでしょう?」

「はい、ありますけど」


(簡単に説明しただけなのに覚えていらしたの?)


家事職人の料理スキルの一つ<時短>

その名のとおり時間を短縮させるスキル、ただし食材限定


例えば熟成速度を早めたり煮込みの時間を縮めたりする

また食材を切ったりする行為や処理する時間も短縮できる


「ですが<時短>は食材限定で料理のためのものです」


「なるほど、自身の能力なのに理解できていなかったのですね

 自身の能力を限定的にとらえず広い視野で理解しなさいリナ

 あなたの能力は幅広く活用できるものなのですよ」


ローラには恩があるし今は主だがリナは訝し気な顔をする


「種も苗も育てば食材になりますわ

 ゆえに元となる種も苗も食材なのですよ

 ですから<時短>の対象になります」


リナにはその発想がありませんでした、目から鱗です

自身の能力なのに他者の方が活用できることがショックでした


「まったく思いつきませんでした・・・」


「これからは広い視野で考えればよいのです

 今気づけたのでよかったではないですか♪」


(本当にローラ様には敵いそうにありません)


リナはローラへの敬意が強まりました


「ではローラ様の聖魔法はどのように活用するのでしょうか?」


「<時短>で成長速度を早めて私の聖魔法でさらに早めます

 聖魔法は種や苗などの細胞を活性化させることができます

 時間短縮ではありませんが成長を促す力を底上げするのです」


「すごいです、それなら通常より早く収穫できますね」

「そうですよ、ですから食料問題はまったく問題ありませんわ♪」


(ローラ様についてゆけば本当に何も問題がない気がしてきました)


リナのローラに対する忠誠心が確固たるものになった瞬間です

なんだか洗脳のようですが違うと言っておきましょう


「では冷蔵庫に私が持っている食材を入れていきますわね」

「そうですね、その都度出してもらうわけにもいきませんし」


ローラが冷蔵庫にリナの指示で種類ごとに入れていく

それはもうドンドコ入れていく


「あの、ローラ様?」

「何かしら?」


指定するごとにその場所を余すことなく埋め尽くしていきました

冷蔵庫の中は空きがなくすべて埋まりました


「本当になんでこんなに食材をお持ちなのですか?」

「言いましたでしょ、買い漁ったと」


「もしかしてまだ空間収納の中に」

「ええ、この数十倍は入っていますわ♪」


(食料問題なんて最初からなかったってことなのね)


リナは色々と吹っ切れました

とても晴れやかな顔をしています


「残りの食材は冷蔵庫に空きができたらまた入れますわね」

「よろしくお願いします」


「では次は調味料も出しますわね」

「調味料もお持ちなのですね」


「調味料は必要不可欠ですわ」

「そうですね、ないと味付けに困ります」


ローラは調味料を次々と台に並べていきます

リナは笑顔でそれを生温かい目で眺めます


(うん、流石ですローラ様)


色々と諦めたようです


「ワア、スゴイデスネ、ローラサマ」

「リナ? 疲れているの?」


ローラはリナに治癒の光を浴びせました

とりあえず気持ちは落ち着いたリナだった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ