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聖王女のまったり魔境ライフ  作者: 長城万里
Mattari 1

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11/103

英雄シュナイダー

とある大陸の北部にあるセイル国の領土の一つ

王都からかなり離れたところにある街


この街に住む10歳の少年、その名はシュナイダー

銀髪茶眼で長身、わんぱくイケメンな顔立ち


魔力は誰もが持っているが魔力量には個人差があります

シュナイダーは同年代の平均以下の魔力量でした


魔力はあるので魔法が使えないわけではありません

だけど魔力量が少ないので初級魔法しか使えません

さらにすぐに魔力が枯渇してしまいます

とても戦闘などでは使えないレベル


それでもシュナイダーはへこたれませんでした

魔法がダメならと剣や体術を愚直に鍛錬します

おかげで物理戦闘で彼に勝てる同年代はいませんでした

魔法を使う相手にも勝てるほどに強くなっていきました


15歳になり冒険者として活動を始めます

依頼をこなしながら旅をする、そして王都に辿り着く


18歳でSランク冒険者になりました

あちらこちらから指名依頼が舞い込みます

女性からもモテモテです


国王陛下にも気に入られ王族専属の護衛にも抜擢されます

陛下や王妃や王子王女たちを様々な危機から助けます


20歳のとき、5歳下の第三王女パティと婚約する

その3年後、盛大な結婚式が挙げられました


25歳のとき、子供が生まれます

可愛い女の子です、嫁に出さないと公言します

パティに怒られます


シュナイダーは順風満帆でした




5年後、30歳になったシュナイダーは今日も国のために働きます

妻パティと5歳になった娘ティアへの溺愛も健在です


しかし平和は長く続きません

北の奥地にいる魔族たちが進軍してきました


セイル国だけでなくたくさんの国々で暴れる魔族たち

各国は冒険者や兵士を総動員して迎え撃ちます


セイル国にも魔族たちは進軍してきます

シュナイダーは前線へ立ちます


魔物と魔獣も従えて進軍する魔族たち

シュナイダーはそれらをほんの1時間で半壊させます

それにより士気が高まった兵士や冒険者たちが奮起します

セイル国へ進軍してきた軍勢は全滅です


シュナイダーは魔導士たちに他国へ転移させてもらいます

シュナイダーは近隣の国から順に救援へ向かいます

セイル国からも援軍を同盟国などに派遣します

その活躍により魔族たちは撤退しました


シュナイダーは英雄と呼ばれるようになりました

自国だけでなく助けられた他国からも称賛されます


「パパかっこいい♡」

「ありがとうティア、愛しているよ♡」

「あなた・・・」


妻からジト目で見られる残念な英雄であった




自国他国ともに復興に忙しかった

それでも平和を取り戻せたため大きな悲壮感はありません


5年後、35歳になったシュナイダーは少しの休暇をいただきます

故郷の街へ里帰り、あちらの復興具合も気になっていたのです


「お父様、早く帰って来てね」

「もちろんだとも」


10歳になったティア、金髪茶眼の美少女に成長しています

妻のパティは金髪碧眼、髪はパティで瞳はシュナイダー

溺愛ぶりは健在、今も行ってきますのハグでベタベタです


「私たちは本当に行かなくていいのかしら」

「さすがに王族をあんな遠方まで連れていけないよ」


連れていく場合、護衛も使用人も必要なので大所帯になります

時間もお金も労力もかかるので無理なのです


「私だって可愛い妻と娘を故郷で見せびらかしたいさ

 あと長く離れたくない!」


本当に残念な英雄でありました


一時の別れを告げて故郷の街へシュナイダーは出発します




故郷の街の一つ前の街に着きました

夕刻なので故郷の街へは明日行くことにします


酒場で夕食を取っていると噂話が聞こえます


「さっきギルドで聞いたんだがサリドがやばいらしいぞ」

「スタンピードでも起きたのか?」

「魔族の残党が暴れているらしい」


サリド、シュナイダーの故郷の街の名前です

シュナイダーはすぐに店を出てギルドへ向かいます


ギルドに入ると手当てを受けている男がいた

その男はシュナイダーの子供時代の友達だった


「ジェームズ、一体何があった!」

「お前、シュナイダーか?」

「そうだ、だが今は何があったかを教えてくれ」


サリド街に魔族の残党たちが現れる

逃げ遅れた者は蹂躙されていく


辛うじて街から脱出できた者たちは他の街へ助けを呼びに行く

しかし魔族の従えている魔物や魔獣に追いかけられる

ジェームズは5人で移動していたが次々と狩られる

一人生き残ったジェームズはようやくこの街へ逃げ込めた


「俺一人生き残ってすまない」

「いやおかげで街の状況がわかったんだ、気にするな」


シュナイダーは近くの御者から馬を買う

暗い闇の中を必死で走らせる

馬車で行くよりかは馬単独の方が速い


街が見えてきた、火の手が上がっているところも見える

悲鳴などは聞こえない、暴れている様子もない


(遅かったか)


すでに街の住民は生きていないのだろう

だから悲鳴も聞こえない、暴れてもいない


街に入ると魔族が6人待ち構えていた


「お出迎えか? 不意打ちとかしないとは余裕だな」


「なあに、お前にこの惨状をゆっくり見せてやりたかっただけさ」

「英雄シュナイダー様の故郷への凱旋をお待ちしていましたよ♪」

「どうだ、お前のせいで死んでいった友人知人の姿は?」

「俺たちの同胞も殺されたんだ、お互い様だろ」

「安心しろ、お前もこいつらと同じように殺してやるから」

「今の気分はどうだ? 悔しいか? 悲しいか?」


シュナイダーは軽く息をのみ、ゆっくり吐く


「言いたいことはそれだけか?」

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