第45話 スーパーマンパンチと七段蹴り
第45話 スーパーマンパンチと七段蹴り
もう蒼井は退屈だった。
この一足半の間合いを制する者は、ナイフを持っていようがいまいが、この世界には誰もいなかったからだ。
ここで、解説しよう!
スーパーマンパンチとは?
スーパーマンパンチは、極端なジョルトブローである。
ジョルトブローとは、オーソドックスなパンチではなく。
体当たりに近い打ち方なのだ。
そして、この体当たりに近いつき突き方こそ、伝統派空手の正拳突きなのである。体当たりだから、腕を伸ばしたままでも、曲げたままでも、破壊力をある程度は伝えられるのである。
なので、思いっきり手を伸ばし、前のめりになると、スーパーマンが空を飛ぶような形になるところから、スーパーマンパンチと呼ばれている。
2度、鼻先を殴られたジムの視界は、ほとんど失っていた。
「相手にならん、面倒だ!」と言うと蒼井は仕留めることにした。
冷たい空気が広がる。
蒼井は右足でジムの左前足を足払で刈り、ジムの左足が右足方向にズレるや、否や、蒼井の右足は地面から大きくは跳ね上がり、ブーツの先端は、ジムの股間に刺さった!
糸東流空手、七段蹴りの第三段目、上足底股間蹴りが炸裂したのだ。
この瞬間、ジムの睾丸は破裂し、ジムは去勢されてしまった。
そして、ジムのズボンの内側は、赤い血で染まった。
崩れ落ちるジム。
「お前も去勢してやろうか?」と言わんばかりの勢いで、蒼井がサンダンスの部下に近寄ると、「やめてくれ!」と降伏していった。
だが、サンダンスは、ここまで来て、降伏する訳にはいかない。
今までの悪事を考えると、生涯、鉱山奴隷だ。
鉱山では、粗悪な脂で火を灯すので、肺をやられる。皆、数年もすれば、呼吸困難で死ぬことになる。
オレは、水晶玉と魔石を守り、“あの人”のいるところまで、戻るのだ!
全魔物に攻撃の指示を出す。
「オレ様を護れ!ハンターを駆除しろ!」
サンダンスは、魔石の魔力を使い切るつもりのようだ。
隠れていた魔物が、飛び出しハンター達、目掛け襲いかかる。




