第42話 水晶玉
第42話 水晶玉
タコ殴りにした元ギルド職員、つまりサンダンスの部下から、サンダンスとジムの居場所を聞き出した。
まあ、ズボンは燃えていたが……
「これ以上、ズボンを燃やされたくなければ、居場所まで案内しろ」というアニーの脅しは、絶大だった。
サンダンスの部下の腕に縄をかけ、案内させた。
その様子に危機を感じたのだろうか? ゴブリンどもは現れなかった。
巣穴に入ってからは、意外な事にズンズンと、進んでサンダンスらのいる部屋まで辿り着いた。
そこは、巣穴や洞窟というより、部屋という感じだった。
例えるなら、ショッカーの秘密基地の簡易版だな。
その簡易版秘密基地の奥には、赤い水晶玉が飾られていた。
「ボス、助けて……」と言うのが早いか、蒼井は当て身を食らわして、案内役の部下を倒してしまった。
この部屋の敵対者は、サンダンス、ジムと部下4名と先程のオーガといくばくかのゴブリンだ。
オーガは怯えきっており、戦力になるのだろうか?
しかし、放置して、2次災害を起こされては、ギルドに顔向けが出来ないだろうが、ここにはCランクハンターがいる。
アニー、毒堀、カート、カートのパーティにもう1人いた気がする。
「何故、ここに?」と、ジムと部下達は、驚いていたが、サンダンスはゴブリン達に、
「殺れ!」と命じた。
ここは、ビリーとカートのパーティメンバーが、さっと前に出て応戦した。
ビリーは、自身の力量を正しく判断している。やはり、こいつは大物になるぞ。
つまり、ビリーは自分では、オーガやCランクハンターのジム相手は、他のハンターに任せるのが、最善と考えている。
アニーや毒堀達も自分の仕事を理解していた。
アニーは、オーガの前にいた。
「燃やすわよッ!」というと、オーガの腰巻きを燃やしてしまった。
もちろん、オーガはオスである。オーガ自身のナニも燃え上がってしまった。
結構、やること、えげつないな。
「うわー」という顔のカート、見てみぬフリのカートのパーティメンバー。
毒堀だけは、顎髭をイジりながら「ケタケタ」と笑っている。
「儂も行くかのぉ」と、部下の1人を手裏剣で倒し、縄で捕まえた。
どこから、縄を出したのかは、さっぱりわからなかったが、手裏剣は腰からだった。
毒堀の腰回りには、隠し武器が、まだまだあるようだ。楽しみだな。次も毒堀が殺らんかな?と、蒼井が考えていると、蒼井を挑発している男がいた。
ジム・ライトだ!
審査試験で醜態を晒すことになったから、その仕返しなのだろう。
「蒼井、貴様はこっちだ!」と、勇ましくも、挑発している。
「よかろう」
ジムと蒼井は、水晶玉の前で対峙した。




