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死後の世界は人手不足 ―お茶と空手があれば何とかなる―  作者: 井上 正太郎
第ニ章 空手家、異世界冒険者になる
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第40話 暴走

第40話 暴走


 オーガは暴走していた。巣穴を目指し一直線だ。

 その勢いで足元のゴブリン達は、踏み潰される。


「キィエーッ!」と、ゴブリンの悲鳴が聞こえた。

 ダンプカーが突っ込んだかと思うような勢いで、巣穴に飛び込んだオーガによって、ゴブリン達はパニックだ。


 サンダンスは、「またか! 今日はどうなってんだ?」と、口にしたが、魔石を使って、自体を確認すべきかどうか?迷っていた。

 魔物と意思疎通すると、魔石の魔力を使ってしまうからだ。

 まったく、先から、一向に魔力が貯まらない。


 どいつもこいつも……


 直接、目で確認するか?

 「誰か見てきてくれ」

 「おうよ!」と、ギルドの制服を着た男が、返事をした。

 その対応はギルドの職員から、強盗時代に戻りつつある感じだった。


 巣穴の入口へ向かう元強盗は、ハッとした瞬間、オーガの突進を受けてしまった。

 彼は、オーガの下敷きとなり、じはらくして、動かなくなった。


 しかし、オーガはさらに進む。

 そして、オーガの突進に成す術もなく、突っ込まれるゴブリンどもは、泣き叫ぶ。


「騒がしいぞ!」

 サンダンスは、苛立ちを募らせる。

 しかし、サンダンスが見たものは、オーガに追われるゴブリン達であった。


 これは、イカン。

 魔石を使わなくては、オーガを止められない!

 慌てて魔石を取り、服従の魔法でオーガを止めた。

 その間に、何体かのゴブリンは下敷きになっていたが、やっと止まった。

 サンダンスはオーガに魔石を使い、問うた。

「どうしたのだ?」

「グォグォー(化物が出た!)」と、オーガは涙目で訴える。

「化物は、テメーだろうが! まったく何を言ってやがる」



 その頃、ハンター達は、巣穴の入口まで来ていた。

 オーガの暴走で、見張りはおらず、所々にオーガに踏み潰されたゴブリン達がいた。

 それらを丁寧に、ハンター達は槍などで、“ブスリ、ブスリ”と、とどめを刺しながら進んでいた。




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