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死後の世界は人手不足 ―お茶と空手があれば何とかなる―  作者: 井上 正太郎
第ニ章 空手家、異世界冒険者になる
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第35話 ビリー ・ザ ・ゴブリン

第35話 ビリー ・ザ ・ゴブリン


「ビリー、ゴブリンになれ!」

「隼人! な、何を言うんだよ」


 ビリーは、ゴブリン並みに小さかった。

 理由は、恐らく栄養不足かもしれない。


 15歳にしては子供のようで、とても小柄だ。


 そのせいか、スボンはブカブカだった。

 しかし、シャツはブカブカでないのは、女物のシャツを着ていたからだ。

 これが左利きのビリーには、ボタンを外すのに便利だった。

 いや、世の女性は、左利きばかりではないのだが!


 実は、ビリーの父親は、前の戦争で亡くなったらしい。

 というのも、10年ほど前に大規模な戦争があったようだ。


『死後の世界も物騒だ』と思うが、死後の世界で死んだ奴らは、どこへ行くのか? 

『まあ、考えてもわからん』と蒼井は、この世界に順応してきたようだ。


 ビリーは、母と2人で暮していたが、彼には、ナイフや投擲の才能があったようで、ハンターになる前から、稼いでいたようだ。

 また、母の影響なのか、ピアノが弾けるらしい。




「チビたから、ゴブリンに見える」

 ビリーも絶句したようだ。


 熊は目が悪い。その代わり、嗅覚や聴覚が優れている。

 ビリーがゴブリンのカッコをし、死んだゴブリンの血や肉を付し回せば、ゴブリンに思われるだろう。


 ただ、見張りのゴブリンの所まで誘導する間に食われてしまうのではと思うと、心苦しいな……


 何やらビリーが睨んでくる。


「さあ、着替えましようか?」と、ビリーに近づいてくるのは、アニーだった。


 緑色に染められ、腰にゴブリンの革の腰巻き姿にさせられていた。

 しかし、革の腰巻きの下に、パンツを履くことは、アニーに許されたらしい。

 ちくせう!

 アニーの奴!?




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