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1-D100-18 マリヴェラ鑑定中


 翌日。


 この日もルチアナがやって来た。

 今日の彼女は、グラデーションの入った青いプリーツスカートに白いブラウスだ。

 顔を合わせるや否や、ルチアナは昨日の甲種退治の件について話し出した。


 どうやら既に、俺が甲種討伐をしたと言う話が街中に広まっているそうな。

 テレビもラジオも無いのに、噂の広まり方が速い気がする。

 なんでも、山の上に避難して、俺と雷獣の戦いを見物していた人たちがいたらしい。

 結構危険だったと思うんだけれどな。

 そんな彼らにより、異名がついた。


 曰く「切り刻む者。マリヴェラ・ザ・リッパー」だとか。


 カッコ悪っ。どういうセンスだ?

 ルチアナに見せられた新聞には、一面にその異名がでかでかと載っている。

 ……やめようぜ、そう言うの。

 でもまあ、マグロ女よりはましか?

 

 今日、ミツチヒメや姉弟は、アグイラに居るワクワク国の大使や、避難してきた海軍の幹部たちと会議をするという。

 と言う訳で、俺とルチアナは連れ立って町を歩いている。

 午前中は昨日行き損ねた雑貨屋と本屋へ行き、午後はメイナードと魔術師ギルドで鑑定祭りだ。


 ……なんだが、街行く人が皆こっちを見ている。

 手を振ってくる人もいるので、笑顔で手を振り返す。


「何だか人気者になった気分だねぇ」


「それはそうでしょう」


 ルチアナが言う。


「余り強くは無かったとは言え、甲種をほぼ瞬殺でしょ? マリちゃんもう有名人よ。久しぶりに街のそばに出たケースだったし、ほっとけば被害甚大だったからね」


 俺は更地になった港町を思い出した。

 死者や行方不明者も最終的には三十人を越えたらしい。


「結構被害は大きかったよ?」


「それはまあ、そうだけど」


 ルチアナが踊るようにくるっと回った。


「最低限で納められたわ」


 もう一度、くるっと回る。長い髪が、ふわっと宙を舞った。


「賞金が出るわよ? 証人有りってことで、今日中じゃない?」


「ありゃ。そうなの?」


「うん。億は越えるわね」


 俺は城門で点呼を受けていた兵達を思い出した。

 確かにアレを通常兵力で退治しようとすると、人的被害も大きい。

 ていうか、無理だ。

 アグイラ政府からすれば、億単位の賞金だけで済むのならば、非常に安く済んだと言えるかもしれない。

 

 大きな雑貨屋の前に着いた。

 看板で、コスメから犬小屋の材料まで揃うと謳っている。

 これから俺たちは、手に持つ長いリストに記載されている物を、漏れなく買うと言う任務をこなさなくてはいけない。

 女性陣の必需品はもちろん、ロジャースに頼まれた船の必需品も一部含まれている。

 買いもらしたら、一体どんな刑が……いや、どんなお叱りを受けるか分かった物ではない。


 だが、それは杞憂だった。

 お店の主人が、俺が来店した事を知ると、全てを揃えられるよう、人数をつけて万端整えてくれたからだ。宿への輸送も無料だ。


「すごいっすね」


 思わすルチアナに漏らす。


「いいんじゃない? いわば街のヒーローだもの」


「どっちかと言うとヒロインでは?」


「うく、でも割かしどっちでもいいとは思うわ。」


「そだね」


 主人は、「今後もごひいきに」などと言っている。

 悪い気はしない。


 そんな状況は、次の本屋でも同じだった。

 どんな本が欲しい、と俺が言うと、主人や店員お勧めの本が並ぶ。

 ちなみに俺が欲しいのは、政治、地図、地理、図鑑、魔法、モンスター、種族、医術、言霊、等々。

 要するに「知的好奇心を満たすあれもこれも」だ。

 加えて、ルチアナが必要だと思った本も加える。

 現世でも、どちらかと言うと何かを書く時にはなるべく資料を揃える方だった。

 しかし、この世界の本は高い。専門書は特にだ。

 印刷技術はあるが、発行部数が少ないのだろう、元の世界とは桁が違う。


「どうせ、賞金が出るんだから」


 と、わざわざルチアナに背中を押してもらわなければならなかった。


――――――――――――


 昼食を済ましルチアナと別れ、宿に戻ると、玄関先で顔を赤くしてぷりぷり怒っている暮井と鉢合わせした。

 暮井は俺を見つけると、大股に歩み寄って来た。


「あ、マリヴェラさん、聞いてくださいよ!」


「おや暮井さん」


「会議での話なんですが」


 暮井も流石に玄関先ではまずいと思ったのか、周りを見回してから手招きし、二人は暮井たち士官の泊まっている部屋へ入った。

 暮井は取りあえずお茶を出してからまくし立てた。


 まとめるとこうだ。

 会議では、ロジャースと大使の進行で、現状の把握と分析を行い、今後の方針を話し合おうとしていた。

 現実的には、即座の反攻・奪還は不可能である。

 従って、アグイラに留まるか、ホーブロに拠りつつ機会をうかがうかう事になるだろう。

 大使がおおよその見込みとしてそう述べた。


 所がクライン提督と言う小艦隊の司令官が、「それは臆病すぎる」と吼えたのだ。

 彼は、ワクワク王室とも血の繋がっている四十代の提督だ。

 クラインを提督とする三隻からなる小艦隊は、任務でホーブロへ向かい、その帰りにアグイラに寄ったのだった。

 そしてその際、母国が陥落したのを知ったのだ。

 

「方々にいる商船を含むワクワク籍船を集め、

 アグイラとホーブロ王国に援軍を頼めば、

 ポントス何する物ぞ!

 強い敵は、マリヴェラと言う英雄殿にお任せすれば良いではないか」


 と、自信満々に述べたのだ。


 しかも、「ワクワク国民の希望であるユキ王女と、今や軍の頭領である私が結婚する事で、ワクワクは結束できるのだ」


 等と言い出した。


 自分を王にせよ、と言っているに等しい。

 どうやら、ミツチヒメは初めから最後まで、沈黙を通したらしい。

 自らを敗者と認めた彼女の事だ。思う所があるのだろう。


 ユキも「その件は考えさせていただきます」


 とだけ言った。


 クラインは、脈ありと感じたのか、


「いいお返事をお待ちしておりますぞ」


 とニヤつきながら答え、会議は散会となった。


 俺はその話を聞いて苦笑いした。


「あーあ、そんな人がいるのね」


 元の世界にもいるけどね。そういうヒト。

 でも、この世界の方が割合が多い。

 何故ならば、この世界にある思念場は、人間(だけではなく思考する生き物全て)の欲望を増幅させる作用を持つからだ。

 だからシナリオのネタには困らないのだが、ともすると内容が単調になったりもするから注意が必要だった。


 暮井が吐き捨てるように言った。


「でしょ。あの提督、家柄が良いだけで無能だって有名なんですよ」


 うん、言いたい事は分かる。

 だが俺は彼をたしなめた。


「酷い話ですけどね、暮井さん。私に言うのは良いけど、仮にも上司をこき下ろすってのは、ロジャースさんもそういうのは余りいい顔をしないんじゃないですか?」


「あ、うーん」


 途端に暮井がしぼんだ。


 俺がその厚い胸板をポンポンと叩く。


「ま、その辺も飲み込んでの暮井副長って事でよろしく」


 不意に暮井がじっとこちらを見つめてから表情を緩めた。


「そうですね、すみません。軽率でした」


「でもちょっと、そいつの顔、拝んでみたい気もします」


「会議の続きは明日の午前九時からここの大広間です」


 暮井がにやりとした。


「いらっしゃいますか?」


「行ってもいいですか?」


「拒否する者はいないでしょうな」


「じゃあ空けておこうかな。今日の夜はスパロー号の戦略会議ですよね」


「はい」


「じゃ、またその時に」


――――――――――――


 さて、午後はメイナードとデートである。

 玉手箱を開けに行くのだ。

 もちろん、荷物持ちの志願兵が一緒である。

 行き先は魔術師ギルド内にあると言う鑑定屋だ。

 ギルドの幹部には、メイナードの知り合いもいるので、相場の妥当性や結果の信頼性は大丈夫だと思われる。


「良い物が出ると良いですね」


「そういえば先生。やっぱり、その内魔法を教えて下さいよ」


「お。良いですよ。幾らでも教えますよ」


「属性による現象に頼るだけじゃ、限界が見える気がするんですよね」


「なるほど! では、落ち着いたらお教えします」


「宜しくお願いします。師匠」


「師匠……」


 メイナードが顔を赤くしている。


「で、では、ほら、あそこが魔術師ギルドです。街中で無許可で魔法を使うのなら、ギルドで魔術士登録をしなければいけません」


 魔術士と言っても、さほど大げさな物ではない。

 魔法は生活上必要不可欠で、一般人も使用している。

 とは言え、生兵法や独学は危険である。実際に見よう見真似の魔法の使用は事故につながるのだ。


 そこで、最低限の魔法の教育を幅広く受け持っているのが、ここであった。

 アグイラの人口の10%以上がここで受講した事があるという。

 合格すれば、初歩的な魔法を自由に使えるようになる。

 別に合格しなくても魔法を使って良いのだが、もし事故を起こした場合には罰則が重くなる決まりがある。


 下町の一角に、ギルドの建物はあった。


「お師匠や」


「なんでしょう」


「魔法道具屋の時もそうでしたけど、魔法に関わる人たちは、雰囲気を大事にする人たちなんですか?」


「……何故です?」


 俺はギルドの建物を指差した。


「建物、古くてボロボロ。変な臭い、妖しい気配」


「う、歴史と風格と言って下さい。失礼だなあ」


 俺たちは、建物に入り受付に並んだ。

 メイナードが「魔術師の証」なるものを提示し、直ぐに奥まで通された。

 どうやら、鑑定屋とは言っても、単にギルドの一室で鑑定するという事らしい。


 ある一室に通され、ソファで待った。

 お茶が出たが、ハーブティのようだ。

 少々無粋だが、「知る」で分析すると、カモミール・ローズマリーその他と出た。

 もっと怪しい……では無く、この世界独特のモノであるかと期待したのだが、元の世界とさほど変わらない。

 そういえば、スパロー号でいただいたコーヒーも普通だった。

 まあ、旨ければ何でもよいのだが。


「お待たせいたしました」


 しっとりとした女性の声がした。

 メイナードが立ち上がり、挨拶する。


「ミカエラ先生、お久しぶりです」


 何時もの通り、俺も習って頭を下げる。

 ミカエラは、眼鏡をかけて髪を後ろで結っている。

 ついてきた二人の男性が、彼女の後ろから入室した。

 三人とも、魔術師のお約束である黒いローブを羽織っていた。

 それぞれ自己紹介と挨拶をし、机を挟んで相対した。


「珍しいわね、メイナードが彼女を連れてくるなんて」


 がたっ、とメイナードが変な動きをして、机の上のお茶が零れそうになる。


「いやっ、そうではなくてですね……」


 ほほ、とミカエラは笑い、手を振った。


「メイナードは相変わらずウブね。そんなあなたももう一八歳過ぎたわねえ」


 と、懐かしそうに言うミカエラも若く、美しい。ローブに包まれた体からは瑞々しさが迸るようだ。


 当然、ミカエラたちは俺の事を知っていた。

 アグイラ住民として、甲種退治を感謝すると言う。

 とはいえ、鑑定料はギルドの大切な収入源なので負からない、とも。

 当然と言えば当然で、鑑定される物は大抵高額のアイテムで、依頼主は貴族や有名冒険家などのお金を持っている人達なのだ。

 そもそも、鑑定の仕事自体、余り無い。

 ロジャースとの会話でも触れたが、発見されうる宝物は発見され尽くし、悉く王家や貴族など権力者の手元へ流れてしまったからだ。


 だから、「一体何が出てくるか、とても楽しみ」らしい。


 鑑定は三人で行う。

 この部屋は、鑑定対象が罠だったり強力な呪いを有していても、封じ込める事ができる造りになっている。

 俺の「知る」は、レベルアップすれば鑑定だけはできる様になるかもしれない。

 だが俺には、呪いなどに対しての対策や防御のノウハウが全くないので、やはりこういう事は専門家に任せるべきなのだ。


 さあさあ。


 メイナードとミカエラの二人の間にも積もる話はあるだろうが、本題と行きましょうか皆さん?


 流れはこうだ。

 志願兵が一つずつ、箱を運び入れる。

 仮鑑定する。

 艦定額の見積を出す。

 我々が承認する。

 本鑑定する。

 結果を提示する。

 以上。


 では一つ目の箱!

 先ずは箱自体が調べられた。

 管楽器のケースみたいだ。

 開けても大丈夫か? 何時頃のモノか? 元の持ち主に繋がるものはないか?

 念入りな調査と対策の末、見積額が出た。


 二億円。


 メイナードと顔を合わす。

 早速ナンか来た。想定と桁が違う。

 とは言え即決である。


「お願いします」


 お金はある。

 足りなければ、不要な魔法道具を売却すれば足りる筈。

 結果。


 じゃーん。


1 宝物「深紅くれないの杖」火と日の力を秘める魔法の杖。

 所有者の火と日の属性値が+2され、一日一度だけ、火か日による攻撃を自動反射する。


 自動反射? 無条件か?

 使い所は難しいかもしれないが、かなりレアだと思われる。

 鑑定額は、道具の価値のおおよそ十分の一だそうだ。

 つまりこの杖は時価二十億円。

 実際にどれだけの値段で売れるかは、モノによるだろうが。


 ……ねえ、ちょっと奥様、凄くない? 

 メイナードもヨダレを垂らさんばかりだ。

 さあ続けていってみよう!


2 銘刀「紅葉くれは」装備すると風の属性が+1される。

  毒効果攻撃。毒耐性上昇。

  鑑定額二千万円。


3 武具「無銘のチェインメイル」フルミスリルに加えて、聖属性+2のチェインメイル。

  恐らく貴族の当主用。

  鑑定額三千二百万円。


4 銘刀「なづみ」固属性の力を持つ刀。

  刀身が透明で実体が無く、柄と鍔しか無いように見える。

  但し「斬る」と、対象に固属性効果。

  鑑定額五千万円。


5 メイス「六四卦武具シリーズ『雷火豊』」木と火の属性値が+2される。

  六十四卦シリーズは、三百年前に著名な魔法鍛冶師が作り上げた傑作武具の数々の事。

  鑑定額七千万円。


6 祝物「豊穣の土」密封された小箱で、中を見る事はできない。

  このアイテムを中心に半径数キロ程の範囲の土地からの作物が良く取れる様になる。

  鑑定額一億円。


7 戦闘用魔法道具「サークレットオブアイズ」視覚をもう一つ獲得できる。第三の目。

  身体なら場所を問わない。例えば、後頭部にもう一つの目を付けられる等。

  更に回避率アップ。過去の著名な魔法道具職人の手による物。

  鑑定額二億円。


8 魔法道具「水底の白玉みなそこのしらたま」白い宝玉が連なった腕輪。

  水属性が+3される。

  鑑定額二億円。


9 銘刀 名物「影免(かげなし)」敵の影を切るだけでダメージを与えられる。

  月属性+3。回避率アップ大。

  二百年程前の文献では「世にある名物の内、第九位」等と謳われた正しく名刀。

  いつしか行方不明になっていた。

  鑑定額七億円。


10 宝石「ザ・ハート」自然の原石をカットしたと伝えられる。

  その名の通りルビーとサファイアが隣り合わせになっていて、本当に小さめの心臓の様に見える宝石。

  百年前に滅びた国の家宝だったが、やはり行方不明になっていた。

  鑑定額十億円。


 以上十点。鑑定額〆て二十五億七千二百万円也。


 うわあぁぁ。

 予算軽く超えちゃった。

 メイナードも喜びを通り越して顔が青い。

 ミカエラ達も同様だ。


 まさかの国宝級ゲット!

 それも「影免」と「ザ・ハート」の二個!


「価値は鑑定額の十倍とは申し上げましたが、実際は価値はつかないと思われます。特にこの二つの価値は金銭で測れるものでは有りません」


 ミカエラが言った。


「その分、どんな手を使ってでも手に入れたいと思う者は居りましょう」


 それもそうだ。


「もちろん、鑑定料は口止め料込みですわ」


 ミカエラは請け負った。

 それもまあ、そうあって欲しい所だ。


「所で、買取りってしていただけるのですか?」


「はい。うちで出来うる物でしたら」


「では、チェインメイルとメイス、サークレットでいかがでしょう」


「なるほど……」


 ミカエラが紙に計算を書き付ける。


「……そうですね、チェインメイルとメイスは

 間違いなく欲しがる貴族がいるでしょう。

 特にメイスはシリーズ物で名高いですから。

 コレクターも黙っていません。

 三億二千万と七億円で買い取らせていただきます」


 そこで彼女は難しそうな顔をして見せた。


「ただ、サークレットオブアイズは……。

 優れた魔法道具ではありますが、

 需要となるとどうでしょう。

 鑑定額を二億と言った手前心苦しいのですが、

 ギルドとしては買い取り額は十二億円とさせていただきます」


 おや。結構な値切られ方だ。

 しかたがない。交渉だ。


「十七億でどうです?」


「いえ、これでも顧客を探すのに経費もかかりますので……」


「師匠、どうしましょうか。ホーブロで売った方がいいですかね。お金、無い訳じゃないですもんね」


「うーん、艦長にお聞きしますか?」


「一々手を煩わせない方が良いと思いますけど」


 また何かを紙に書いていたミカエラが言った。


「分かりました。十四億円でいかがでしょう」


 即座に俺が返した。


「十五億八千万円」


 ミカエラが俺の目を見つめた。


「仕方ないわ。十五億円。これでもギルドは結構リスクを負っているのよ?」


「OKです。ではそれで」


 はっきり言って買い叩かれたのは分かっている。

 でもこの際だ。

 これで支払額は合計五千二百万円だけになった。


 何とかなった所で鑑定祭りはお終い。

 そして忘れかけていた魔術士登録も完了させ、晴れて俺は魔術師見習いとなった。

 基本から中級程度の教科書もそろえて……ローブも売りつけられそうになったが、それは謹んで辞退した……。


「じゃあお師匠、はい」


 建物を出て俺がメイナードに差し出したのは、深紅の杖だ。


「え?」


「え?じゃなくて。取り分。一応、国からの貸与って形になりますけど」


「そ、それはそうですが……二十億円ですよ?こんな、達人クラスの魔術師が持つべきで……」


「じゃ、お師匠が達人になればいいんです」


「いやっ、それはそうですが……くぅ、厳しい弟子だなあ」


「はははっ」


 また、少し雲と風が出てきた。

 今夜から明日朝にかけて天気が崩れそうだ。


 そんな中、二人は魔法談義をしながら、宿まで歩いて帰った。



まだまだ拙い作品を、ここまで読んでいただきありがとうございます。

このまま先へ進んでいこうと思います。

2019/7/31 ナンバリング追加。本文微修正。

2019/9/18 段落など修正。

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