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『僕がいた過去 君が生きる未来。』SS  作者: 結月てでぃ


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感情の整理

 出会ってすぐに分かった。

 シルベリアがシュウに依存していることに。シルベリアが俺の父さんのことをよく知っていることも。……もしかしたら、エディスさんのことも元から知っていたのかもしれないということに。

 シュウことは一目瞭然だ。明らかに、誰にでも、俺の弱点はこれだと教えてしまっているように、シュウを大切にしているから。

 俺のことは、目で分かった。俺のことを死んでも構わない奴だと思ってる割には、時々じっと見てきたから。俺の中に、誰かの欠片が見つからないかと、探る目で見てきたから。

「シルベリア、横にいてもいいか?」

 だけど、あまり不快な感じがしない。それは、探しているのがエディスさんのものでないからか、別の理由があるのか。自分でもよく分かりはしない。

「いいぞ」

 どうでもよさそうな顔をするのに、優しいから勘違いしてしまっているだけかもしれない。シルベリアが、人ではなく精霊のように綺麗な姿をしているから、気付いてないだけかもしれない。顔には嫌な気持ちを映さないから、それでもいいと思ってしまう。

「ありがとう」

 それは、いけないことだ。いつか、間違えが起こってしまったとしたら。俺が、シュウを傷つけてしまったとしたら。

 そうしたらきっと、シルベリアは、俺だけに刃を向けるだろうから。だから、情なんてものは消えてしまえばいいというのに。

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