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『僕がいた過去 君が生きる未来。』SS  作者: 結月てでぃ


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モノクロ レイン

 ザアザアと雨が降っている中、アイツはずっと立っていた。

「なにしてんだ」

 わざわざ別棟から出てって、なんでこんなことしなきゃなんねんだって思ったけど仕方ねえじゃん。気になったんだし。って、これもただの言い訳か。

「ずっとやってっと風邪ひくぞ」

 力なく頷く。

「ばっかじゃねえの」

 横を通りぬける。少し遠くに行ったら振り向こう。そうしようって思ってた、

「なにしてんだよ」

 振り向いたら、情けない顔が見えた。

「送ってってやる」

 傘はもうしまって。しまったから、さっさと来いよ。おれまで風邪をひかせるつもりか。

「悪い……」


 俺は無力だ。

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