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1-3

彼女の噂はものすごい速さで学校中に知れ渡ったらしい。

ホームルームと一時間目の間の休み時間はそうでもなかったが、一時間目と二時間目の間の休み時間には、学年の六割以上はいるんじゃないかというほどの人数がいた。

ここに来ていない人たちは知らないというより、わいわいしてまでその子を見る興味がないのだろう。僕だって他のクラスなら多分そうだった。


ちなみに隣ではうちのクラスの女子達が、

「こっちに来るまでは、何処の学校にいたの?」

「A県(特に意味はないが伏字)の田舎の小さな学校よ、全校生徒が100人ちょっとだったわね。」

「向こうではどんな部活をやってたの?」

「演劇部。発表会は一回しかなかったけど、そこで、白雪姫の役をもらったわね。そんなに王子様はかっこよくはなかったけれど。」

「・・・すごーい」


撃沈していた。しかも彼女は頻繁に本さえ見ている。

会話をうまくつなげようにも、話題を広げる糸口をことごとく先回りされて、話が盛り上がっていないようだ。


そうなると、必然的に女子からの人気は悪くなるのに。多少は話をうまく盛り上げる気はないのかなー。

などと思うが、そこは彼女のポリシーなんだろう。もしくは本当に何も考えずやってるのか。


予想通り、クラスの女子からは早々に嫌われたようだ。

次の休み時間にはまわりにやってくる女子なんていなかった。

男子は遠くから見つめる人がほとんどだ。女子と同じように撃沈するのがつらいから、いつかチャンスがあればいいやとほとんど諦めているんだろう。

彼女も彼女でさっきから本を読んでいるから、他人との接触を自分からはしようとしない姿勢が伝わってくる。


そうなると、彼女に話しかけるのは誰もいなくなり、自分としては、さすがに転校初日から独りぼっちになるのはかわいそうかな。と思ったりしたから、とりあえず話しかけることにした。


でも、じゃぁ何を話そうかなと考えると、さっきから彼女が読んでいる小説的なもの以外にない。

なら普通にそれでいくかと決心し話しかける。



そこでプロローグの会話が行われたわけだ。



はぁ!?


僕はかなり唖然とした。声を出さなかっただけほめて欲しいくらいだ。

だってそうだろ。世界の台本って一体どんなラノベの世界だよ!

「そうよ。つまりここは本の中の世界なの。」

彼女は音量を落としてそう言った。

「いや、まじでわけがわかんないんだけど。」

「ただ、ここで必要以上に聞かれるのはまずいから。ちょっと今から話をあわせなさい。」

「え、あ、うん」


そして今度は普通に会話する程度の声量で、

「今日の放課後学校を案内してもらえる?」

「あー。おーけー。多分問題ない。」

そして彼女は再び声量を落とし。

「そしたら放課後30分くらいそれぞれ時間をつぶして教室に集合で。」

「了解した。でもどうやって時間をつぶすつもり?」

「そこは図書室で本でも読んでいれば問題ないわ。」

「へー。」


図書室の場所も知ってるのか。それなら俺の案内いらなくね?

まぁいいか。本題は彼女の本の話なんだから。


俺の夢見たラノベ生活ライフは意外とすぐ近くにやってきていた。

書き終わる気がしない・・・。

楽しみにしている読者の方々。誠に申し訳ない。がんばっていつかは終わらせる。いつかは・・・

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