5.謎の少年
一度削除して修正しまた再投稿しました。
「リベルタさんのおかげで心に溜まっていたものが全部なくなった感じです!ありがとうございます!」
「いえいえ。」
悩みの相談が終わり、お客さんがスッキリした顔で店から出ていく。
ふと、時計を見る。気づけば昼の12時ピッタリの時間帯。
そろそろお昼の休憩時間をするのに丁度いい。
「メアリー1度、休憩を取るために休憩中って書いてある看板を店の前に置いてきてくれるかしら?」
「かしこまりました!」
メアリーが看板を置いてきてくれている間に私はソファから立ち上がり背伸びをする。
お悩み屋を開いて数日が経ち
お悩み屋は数日で繁盛して、ちまたではどんな悩みも解決してくれる女神がいるお店と呼ばれるようになった。
お悩み屋では、今のところ恋の相談・人間関係の悩みを持っている人が多い。特に浮気・不倫とかそういうのは今のところない。
もし、そういう悩みが来たらどうしようかしら?
浮気調査?証拠集め?それとも前世みたいに慰謝料請求とか?前世の世界とこちらの世界とは法律とか色々違いすぎるからどうすればいいか分からない。
まあ、その悩みが来た時に考えるとしよう。
「さて、休憩の時間にしようかしら。」
地下の階段を登り、リビングの方に行く。
看板を置いて、戻ってきたメアリーと一緒にお昼の準備をする。今日はハムとレタスチーズのサンドイッチと蒸したじゃがいもにバターを乗せたもの。
それをメアリーと一緒に食べながらある話をする。
「そういえば、お嬢様」
「どうしたの?メアリー」
「裁きを下すと言っていましたが、具体的にどんな方法でやるのですか?」
「それね…」
色々と考えた。あいつらにどんな裁き方をするかを
打開策として悩み屋で働いて善いことをして仲間を身につけること、そしてあいつらが私に冤罪をかけてきたという証拠を手に入れること。
けど、全部努力が必要というのが問題だ。
それに、仲間をつけるというのも、あいつらが抵抗できる程の力を持つ人がいないといけないのよね。
相手に1人皇族だし、皇族を仲間につけるというのは極めて難しい。
「あっ…」
「どうなさいましたか?」
「ルアン様にまだ、手紙を送っていなかった!」
ルアン・カトレア、ルークの姉でエスター帝国の第1皇女様でリベルタの元義理の姉であった人だ。
前世、彼女のプロフィールを見た時にはどうやらルアン・カトレアとリベルタは関係は良好だったらしい。
そんなお方に何も伝えないのは良くない。
一応書いておこう。婚約破棄されたのと他国へ移動したというのを。
「ルアン様に手紙を送るわ。
メアリー、ペンと紙を頂戴できる?」
「はい!」
メアリーはすぐさま、ペンと紙を持ってきて
私は皇女様への文通を書いた。
それから、魔法で伝書鳩を呼び出し
「これを、ルアン・カトレア皇女様にお願い」
と言って伝書鳩に文通を託し、届けてもらった。
「さてと、休憩も終わったし仕事を再開させましょうか」
「はい!」
メアリーは休憩中と書いてある看板を持ってこようと外に出た。そして私は仕事場所に戻る。
それから、メアリーも看板を持ってきた
また、メアリーの後ろにお客さんの影が見えた。
おそらくメアリーが連れてきた人だ。
「その人はお客様?」
「はい!ちょうど外に出た時、いましたので!」
そう言われてから、お客さんはメアリーの前の方に来る。
シルバーの髪に赤い瞳を持つ少年のよう。
彼は彼は少し微笑み、口を開いた。
「君が、噂のお悩み屋の店主さんだね?」
次、ルアン様登場です!