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2話 2人の日常、そして初任務

 朝、違和感を感じて起きた。

 そう言えばソファーで寝て、ベッドはアランに譲ったんだった。

 今日は予定がないし、アランのベッドを買いに行こう。

「あ、おはようございます」

「おう、おはよう」

 アランが起きてきた。

「朝食にするか」

「はい」

 2人でフレンチトーストを作って食べることにした。

 食事中に少し話をする。

「アラン、君の今日の予定は?」

「今日は予定がないので魔法の練習をしようかと思ってます」

「予定がないならベッドを買いに行くか」

「あ、すみません」

「いや、気にしなくていいよ」

 正直言ってそこまで気にしていなかった。

「アランの部屋は物置になっている部屋を掃除してそこを君の部屋にするから」

「ありがとうございます!」

「じゃあ、食べ終わったら掃除するか」

「はい!頑張ります」

 そうした会話をしながら朝食を食べた。


 朝食を食べ終わったから予定通り掃除をすることにした。

「アラン、ここの部屋だ」

「そこまで荷物はないですね」

「まぁ、こんな世界になって色々捨てたからな」

 アランが静かになった。気になってアランを見た。

 アランの表情が少し暗かった。

「さぁ、掃除を始めるか」

「あ、そうですね」

 そうして、掃除を始めた。しばらく放置していたせいか埃が溜まっていた。

 掃除中、会話はあまりなかった。あったとしても置いてあるものをどうするかと聞かれるだけだった。


 掃除が終わった。

「よし、これで終わりだな」

「はい、お疲れ様です」

「アランも手伝ってくれてありがとな」

 互いに労いあった。

「ベッドを買いに行くか」

「そうですね、行きましょう」

 私たちは世界統一政府が管理する店の一つの家具店に行った。

「ここで売ってるベッドはやっぱり組み立て式しかないね」

「そうですね…世界が変わってから売り物は似たようなものばかりになってしまいましたね」

 アランの声が少し暗かった。でも、アランの気持ちはわかる。

 世界が変わってから世界統一政府は簡単に作れるものしか作らなくなった。

「こう見てると違いはサイズだけだな」

「はい、自分の体より一回りぐらい大きいサイズでいいと思ってます」

「そうだな、じゃあサイズ的にこれだな」

 私は商品をとってレジに向かおうとした。

「あの、枕とかがまだです」

「あ、そうだった」

 私は失念していた。

「すまん、そっちを見に行くか」

 私たちはその他の寝具を見に行った。

 それらの商品を持って今度こそレジに行った。

「購入される商品はこちらで全てですか?」

「はい、そうです」

 店員の質問に私はそう答えた。

「では、値段はこちらになります」

 店員に値段の書かれた紙を渡される。

「あ、自分のものなので僕が払います」

 アランが咄嗟に言う。

「いや、遠慮しなくていいよ。ここは私が払うよ」

 私はそう言って会計を済ませた。

「レオさん、ありがとうございます」

「これぐらい別にいいよ、相棒だからな」

「はい!」

 アランは今までで一番笑顔だった。

 寝具を買ってもらえたのがそんなにも嬉しかったのだろうか?

 そんなことを思いながら私はアランと買った寝具を持って家路についた。


 家に着いたのは昼過ぎだった。

「ベッドの組み立ては後にして昼食にするか」

「寝具を買ってもらったお礼とまでは行きませんが今日は僕が作ります」

 アランはそう言ってすぐにキッチンに立った。

「アランがそう言うなら任せるよ」

 私はそう答えて待つことにした。

 少し待っていると料理ができたみたいだ。

「オムレツを作りました」

「美味しそうだな」

「僕の得意料理です」

「期待が上がるなぁ」

 私は一口食べた。ふわっとしていて中からチーズが溢れるように流れ出ていた。

「うまいな」

「そう言っていただけてよかったです」

 私とアランはちょっとした会話をしながら食事を楽しんだ。


 私たちは昼食を食べ終え洗い物をしていた。

「この後はアランのベッドを組み立てないとな」

「ベッドを組み立てるのは自分でできます」

「じゃあ、私は買った寝具をアランの部屋に運ぶとするよ」

「そう言ってくれるのでしたらお願いします」

 そう言った会話をして、私たちは作業を始めた。

 少し会話をしながら、作業を終わらせた。

「よし、これで完成だな」

「はい、完成です」

 時間はそこまで経っていなかった。

「暇になったから、特訓一緒にするか?」

「はい!お願いします」

 私とアランは家から出た。


「とりあえず、準備運動をするか」

 そう言って、2人で準備運動をした。

「準備運動、完了」

 そう言ってアランに聞いた。

「今日の特訓は魔法でいいか?」

「そうですね。魔法の調節ができるようになりたいのでそれでお願いします」

 そうして、魔法の特訓が始まった。

 アランは火の魔法の火力調整。

 私は風の魔法の新魔法を作ることにした。

「アラン、風で新魔法を作りたいんだがアイディアはあるか?」

 私はなんとなく聞いた。

「例えばですけど、剣に風を纏わせて斬撃を飛すのはどうですか?」

「いいな、それ」

 私は早速試した。でも、すぐにはできなかった。

 剣に風を纏わせることは難しくはなかった。

 風を纏った剣は切れ味が上がっていた。

 でも、剣を振っても斬撃を飛ばすことができなかった。

 何回か試すもできるイメージすら湧かなかった。

 そうしているうちに日が沈み始めた。

「アラン、今日はこのぐらいにしよう」

 私はアランに声をかけた。

 アランはものすごく集中していて声が聞こえてないみたいだった。

 その集中力があってか、火力の調整ができていた。

「アラン、今日の特訓は終わりだ」

 私は少し声を大きくしていった。

「あ、はい…わかりました」

 アランの返事は少し不満そうだった。

「夕食にして今日は寝ようか」

「そうですね、魔法を使って疲れたので早く休むことにします」

 そうして私たちは夕食を食べ、それぞれのベッドで夢の中へ落ちていった。


ーーー魔法の特訓、アラン視点

 これから、魔法の特訓をすることになった。

 僕は自信がない火の魔法の火力調整をすることにした。火の調整は今までできていなかっただけあってかなり難航した。

 火力が強くて、抑えようとするとやり過ぎて、火を消してしまう。

 火が消えないようにした場合は少しの間は一定した火力を保てるけど、火がでかい状態でないとできないので疲れるのが早い。

 だから、僕はその間になるように調節をした。


 どれぐらいの時間が経過したのかがわからないが火を多少小さくしても一定を保てるようになった。

 そんな時にレオさんの声が聞こえた気がした。

「…にしよう」

「アラン、今日の特訓は終わりだ」

 僕はその声に反応して返事をした。

「あ、はい…わかりました」

 正直言ってもう少し特訓したかった。

 できるだけ早くレオさんの役に立つために強くなりたかった。

 今日は集中して魔法を使っていたからか、いつもよりもぐっすり眠れた。


ーーー次の日、レオ視点

 次の日の早朝、静かな家に扉の叩く音が響いた。

 扉の叩く音と共に目が覚める。

 私はベッドから起き扉に向かった。

「デュランさん、早朝にすみません」

 扉の先から声が聞こえた。

「今、開けます」

 そう言って扉を開けた。

「お久しぶりです。デュランさん」

「お久しぶりです」

 挨拶をしていた時にアランが部屋から急いで出てきた。

「すみません、出るのが遅くなってしまいました」

「そこまで焦らなくても大丈夫だよ」

 アランにそう言った後、私は客人を家の中へと案内した。

 話だけで済むと遠慮していたが、私は気にせず家に入れた。

「失礼します」

 そう言って客人は家に入った。

「すぐに本題に入らせてもらいます」

 客人はすぐに本題を話し始めた。

「本日、本部長がお二人にギルド本部へ足を運ぶようにとの連絡をさせてもらいにきました」

「わざわざ連絡してくださり、ありがとうございます」

「いえ、これが私の仕事なので」

「お礼とはいきませんが、朝食を済ませていないようでしたら、食べていきませんか?」

 少しの間の後、客人が答えた。

「それでしたら、お言葉に甘えていただきます」

 そうこうしているうちにアランが朝食を準備してくれた。


 朝食がテーブルに並んだ。

「どうぞ、食べてください」

「いただきます」

 そう言って朝食を食べ始めた。

「そういえば、お名前を聞いてなかったですね」

「名乗っていませんでしたね。申し訳ありません」

「いえ、こちらこそすみません」

「では、改めてローズ・モローです。よろしくお願いします」

「よろしくお願いします。ローズさん」

 私とアランは改めてローズさんに挨拶をした。

 食事をしながら会話をした。

 そこで分かったことはローズさんの魔法は光属性だと言うことだ。

 でも、ローズさんは攻撃魔法は使えなくて、回復魔法専門だそうだ。

 戦闘ができないみたいだから、私の連絡役が仕事だと言っていた。

 回復魔法を使えるだけでもすごいと思う。

 私たちは食事を終えて、ギルドの本部に行く準備をした。

 まぁ、準備することは実際はそこまでない。


 本部に行く準備が完了した。

「アラン、忘れ物はないな」

「はい、しっかり確認しました。レオさん準備万端です」

「では、行くか」

 私たちは家を出発した。


 私たちはギルド本部に到着して、本部長室へと向かった。

「本部長、デュランさんとオベールさんを連れて参りました」

 ローズさんがドアをノックしながら言った。

 少しの間の後、「入ってきてくれ」と本部長の声がした。

 私たちは部屋の中へと入った。


「朝早くからすまんな」

「いえ、大丈夫です」

 私たちはそう答えた。

「お前らに任せたい仕事があるんだ」

 そう言って本部長は話し始めた。

「まず、レオの任務は…」

「あの、アランとは別々なんですか?」

 思わず、聞いてしまった。

 アランは少し不安そうな顔をしていた。

「あぁ、すまん今回は別々だ」

「はい…わかりました」

「ギルドからの初任務なのに相棒と別になって悪いな」

「いえ、仕事はしっかりやらせてもらいます」

 私の言葉にアランは気を引き締め直していた。

「じゃあ、任務を説明する」

 本部長が仕切り直して話し始めた。

「レオの任務は異変の報告があったブリガリアのムサラ山の調査に行く学者の護衛だ」

「了解しました」

「護衛はお前一人ではなく、他に3人いる。だから話が終わったらそいつらがいる場所に行け」

「はい!」

「次にアランはドイツのベルリンにあるギルド支部に行ってくれ」

「ドイツ支部ですか?行く理由を聞いてもいいでしょうか?」

「そっちに実力があるらしい奴が登録されたから本部にいる実力がある者に試してほしいと頼まれた」

「なぜ、僕なのでしょうか?」

「今のギルドが実力を確実に把握できているのがレオとアランの二人だけで、レオには調査の護衛としていってもらうからアランに行ってもらうことにした」

「そう言うことでしたら、行ってきます」

「そうだ、アランにはローズをつける」

「本部長がそう言うのでしたらそうさせていただきます」

 そうして、それぞれの任務が決まった。


 私はアランたちと別れて、学者と他の護衛の3人に会いに行った。

「やぁ、初めまして君がレオ・デュラン君かい?」

「はい、初めましてレオ・デュランです」

「私はダヴィッド・ローラン。今回、調査をする学者です」

「よろしくお願いします」

「うん、よろしくね。それでね、そこの3人が君以外の護衛だよ」

「初めまして、トム・マルタンです。よろしく」

 トムは一言で言えば『騎士』のような見た目の男性だ。

「私はマーガレット・ブラウン。よろしくね」

 マーガレットは周りを安心させるような雰囲気の女性だ。

「あっ、私はリリー・スミスです。よろしくお願いします」

 リリーは緊張しているのか、少し早口で挨拶をした。挨拶をして、しばらく頭を下げている少女だ。

「皆さん、よろしくお願いします」

 私は4人と挨拶をした。

「早めに出発したいので、準備をお願いします」

 ローランさんはそう言って準備を始めた。

 私たちは馬車に荷物を運んだ。

 荷物のほとんどは今回の旅の食糧らしい。

「よし、これで終わりだ」

 トムがそう言って荷物を乗せ終えた。

「では、出発します」

 ローランさんはそう一言いい馬を歩かせ始めた。

 初任務。片道2ヶ月の旅が今、始まった。

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