「 」
重い瞼をあけると窓の先は黒の世界だった
まただ もう何度目なのか
いつだったろう
映るものすべての色がなくなった 白と黒の世界
わたしの中の何かがぽつっと消えてなくなった
もとからそんなものなんて なかったのかもしれないけれど
わたしは 何のために生きているのだろうか
どうして 生かされているのだろうか
生きているのはからだだけ
なかみなんて とっくにどこかに行ってしまったのかも
あの月の白いみちが わたしのところに迎えに来てくれたらいいのに
あなただけが わたしを見つけてくれたと しんじていたのに