黒猫
不吉どころか、逢えたらラッキーって、喜んじゃいます。
墨で塗りあげた夜空に例えはするものの
というより だからこそ かな
その身に纏うのは
艶も 色気もない黒なんかではあり得なくて
短い毛並みに薄く光を這わせる深い闇のいでたち
そこに浮かべた ふたつの眼は黄金の双月で
瞼がうんだ満ち欠けよりも 瞳のおこす月蝕に
おおきくその表情を変えるんだ
耳を ぴんとたてて
しっぽを すっともちあげて
足音を そっとしのばせて
牙を にぃっと剥いて笑う
月蝕に空洞をあけられた黄金の双月が浮かぶ
艶と 色気に薄く輝く深い闇
それが黒猫といういきもの
使い魔に欲しい!