第74話 早く魔王のおっぱいを揉ませろーっ!
※ここから先は興奮と不穏と歓喜とエトセトラで主人公の記憶が曖昧なので誠に申し訳ありませんがダイジェストで書かせて頂きます。
「実はお主を召喚した理由の一つとしては、我のおっぱいを精査して欲しいという思惑もあったのだ。以前から、別に異常というほどでもないのだが、左胸に何やら言いようのない違和感を覚えることがあったのだ」
魔王は声を潜めて真相を告げる。そこは少し僕も思うところがあった。
【はぁ、確かに胸の異常を訴える部下が多いので召喚したと言っていた割にはそれほどの人数でもないのがちょっと気になっていましたよ。でも、じゃあ何故今まで診察に応じてくれなかったんですか?】
僕は多少の恨み節を込めて質問した。
「最初はそなたの実力を見定めようという魂胆があった。だがそなたはテストに合格どころかそれ以上の能力を次々と示してくれ、我は驚愕した。ミレーナの偽乳を暴き、リプルの乳首より出る赤い乳汁の謎を解き、我と彼女との勝負にも的確に采配を振るってくれた。心から礼を言う。だが、そなたが我のおっぱいに対して並々ならぬ情熱を抱いているのを知って、果たして我の胸を揉んだ後も、モチベーションが保てるのだろうかと心配になってしまったのだ」
【なるほど……目的を達成して燃え尽き症候群にならないか不安だったわけですね。大丈夫ですよ。それくらいで僕の魔王のおっぱいへの執着心は消え失せやしません】
「うむ、そなたの禁断症状は、満月の魔力の加護があるとはいえ置物状態だった身体を猛獣のごとき力で動かし、四天王をことごとく退けるほどであったしな。我の悩みなど杞憂に過ぎなかったわけだ」
【はぁ……ところであの月って魔力と関係あるんですか?】
「大有りジャイアント・アントだ。紅き月の満ち欠けによって全生物の魔力は変化し、満月を持って最大となる。かの月は憂鬱の魔神がこの世界に来て最初に創造したと言われ、その光で様々な奇跡を起こすと伝えられる」
魔神が世界を創造したとは聞いた気がするが、今の話は初耳だった。しかし、『この世界に来て』って、まるで……
【その魔神とやらは、元はどこか別の世界にいたんですか?】
「ああ、察しが良いな。魔神オレンシアはそなたと同じ世界から追放されたのだよ。七つの大罪を司る魔神たちによって」
魔王はとんでもない事実をサラッと述べた。




