第70話 どっちでもいいからおっぱいを揉ませろーっ!
「……で、今まで人間や亜人種にのみ発症が認められていた金泥病が、最近魔族や魔物にもボツボツと確認されているそうだガオ。このままだと、二大陸間の争いがどうなるか、皆目予見できないガオ!」
「そうか、報告ご苦労だった、メディット。しかし我らがここで惰眠を貪っている間に外の世界ではそんな事態になっているのか……それにしてもオドメールのやつ、我の代わりに玉座を占拠しているくせに、なんの対応も出来ないのか? やれやれ、魔王失格だな」
「ま、仕方ないガオ。現在のところ金泥病には対処療法あるのみで、根本的治療法がまだ確立されていないガオ」
「確かに原因不明の奇病だしな。ところでメディットよ、ムネスケには例の件は何も喋っていないだろうな?」
「もちろん言うわけないガオ! 万が一あんなこと知ったら……一体何の音ガオ? ガラガラうるさいガオ!」
そこで話し声はテレビのスイッチを切ったように突如止まった。どうやら僕の車輪の回転する雷のごとき轟音が彼女たちの耳に入ったのだろう。正直に言ってかなり聞き捨てならない会話だったが、その時の自分には内容を吟味するIQなんぞ残っておらず、至近距離にでかいおっぱいをぶら下げた獲物が二匹いることを悟ってワクワクドキドキムラムラしている有り様だった。
【うおおおおお、そこにいたのかラスボスおっぱいめ! おっぱいいっぱいヒアウイゴー! 飛べ青い鳥!】
歓喜の声を上げながら驀進する自分の前方で、廊下の突き当り近くの扉が開き、予想通り魔王とメディットの二人が姿を現した。おそらく魔王の居室で秘密の会合を開いていたのだろう。時は来た!
「ムネスケ、お主寝たきり老人並みの活動能力だったのに、自力で二階まで来られたのか!?」
魔王が驚いて柳眉をはね上げるも、当然僕に答える余裕などない。
【おおおおおおおっぱいおっぱいおっぱいーっ! 張り詰めた風船おっぱいーっ!】
「魔王様、どうやら白箱くんは発情期のオスの象さんよろしくコミュニケーション不可能な様子だガオ。あれは多分彼の性癖の禁断症状による暴走と紅き満月の影響の相乗効果によるものだガオ。自分も母乳が飲めないと、時におかしくなるので彼の気持ちはよくわかるガオ」
「わかるのかよ!」
魔王が突っ込むうちにも、僕の魔のアクリル板はパカパカと二人のおっぱいに迫りつつあった。揉みんぐスーン!




