第67話 とっととおっぱいを揉ませろーっ!
再び紅い月が顔を出した夕暮れ時。
【ぐぬぬぬ……おっぱいが……おっぱいが揉みたいーっ!】
僕は自室として割り振られた階段下の物置きで、バケツやモップや雑巾に囲まれた中で一人悶々として呻いていた。何とか自分で感情を抑えようとしても暴れ馬のように制御不能で、機械の体内を突き破らんばかりに猛り狂っていた。
因みに魔王はもうちょっと良い部屋を提案してくれたのだがミレーナの鬼ババアが、「白箱ごときに個室なんて勿体ないです! 掃除だって大変なんですから、もっともっと実績を上げてからにしてください!」などと文句を言いやがったお陰でこんな初期ハ◯ー・ポッター並みの場所に押し込まれてしまったわけだがいつか犯す。
まあ、それは置いておくとして、この世界に来てしばらくは健診のためおっぱいを連日のように揉むという栄光の日々を過ごしていたが、そんなに人数がいるわけでもないし、魔王とモーラスとメディットは理由をつけては拒否するし、徐々におっぱい揉み揉み成分が足りなくなってきた、というわけだ。これはおっぱい好きで、定期的におっぱいを揉めないと禁断症状が起こる僕にとっては死ぬほど切実極まる重大な問題である。
まずは眠りが浅くなって悪夢にうなされるようになり、徐々に不眠となる。人間だった時は食欲が低下して嘔気や嘔吐まで起こったものだ。幸い機械なのでそれはないが、先の見えない不安感や、居ても立っても居られないほどの焦燥感が強くなる。しまいには丸い物全てがおっぱいに見え、おっぱいの幻視やおっぱいを揉む音の幻聴までもが聞こえるようになり、どんな手段を使ってでも、おっぱいを揉みたくて揉みたくて堪らなくなる。
あっちの世界ではそんな時は薬に頼ったり、実家に帰ったり、金で解決したりしていたが(童貞は捨てておりません)こっちの世界ではそういうわけにもいかず、また、まだ召喚されて間もない僕がそんな事情を他人に相談出来るはずもなく(即スクラップにされる可能性があるし)、仕方がないので先送り案件としていたのだが、ついにその日を迎えてしまったのである。
【も、もう駄目だ……おっぱいが揉みたい揉みたい揉みたいーっ! 揉みたいよママーン! ぐおおおおおおーっ!】
おっぱいゲージが溜まり過ぎて臨界点を突破した僕は、気がつくと自力でドアをぶち破り、薄暮の廊下へと飛び出していた。おっぱいおっぱい!




