第56話 修練場の戦い その11〜魔王のおっぱいが遂に御開帳!だが……〜
「おお……あの堅物のモーラスまで脱がすとは……さすがリプルの呪歌は天下一品ガオ! てかボクももう我慢出来ないガオ!」
「く……私としたことが、立会人だというのに……くっ、殺せ!」
「暑い暑い暑い暑い暑いぞおおーっ! だから我も脱いでもいいよなー!?」
自分が奇怪な松ぼっくりの観察をしている間にも、修練場はなんかすごいことになっていた。リプルを除く皆は上着はとっくに脱ぎ捨て下着姿となっており、ピンク色の湯気が身体中から立ち上っているんじゃないかと錯覚するほどの淫靡さに包まれていた。ちなみにメディットのブラジャーは黒で大人っぽく、ミレーナは昨日と同じ赤、そして魔王は清楚な白で眼福で酒池肉林でおっぱいがいっぱいだった。
僕も脳が泥沼に浸かったようにぼうっとしてきて、シリアスな催眠系漫画だと、「人格奪われて可哀想に…」ってなるけど、エロ催眠系漫画だと、「もっとやれもっとやれええええええ!」ってなるの、自分でもよくわからんなぁ……ま、いいかなどと、すごくどうでもいいことを考察していた。ああ……IQが鬼のような速度で低下している気がする……これから社会復帰できるかしら……?
「リプルーっ、好きじゃああああああ! 抱け、抱けーっ!」
ついにご乱心召された魔王が純白のブラを自らブチッと剥ぎ取って半裸となる。そしてそのままリプルに全力で突進していった。
「い、嫌あああああああああーっ! ここここ来ないでくださいいいいいいいいーっ!」
その姿を目にした途端、リプルの舞が止まり、歌が止んだ。彼女はせっかく呪歌で底上げした自信も一瞬で喪失した模様で、また以前のような噛み噛みの話し方で絶叫した。
「ど、どうしたんだガオ、リプル!? 早く歌を再開するガオ!」
脱衣中で明後日の方向を向いていたメディットが、参謀としての本分を思い出したらしく、叱咤激励する。
「ででででで出来ません! だだだだだって目がああああああ!」
「目? 一体何のことガオ!?」
正気に戻ったメディットが手間取っていたフロントホック外しを中止し眼前に迫る魔王を凝視する。
「な、なんじゃそりゃあああああガオ!?」
なんと魔王の豊満な双丘は、どちらも黒い大きな円で塗りつぶされていたのだ。但し乳首の辺りは何か白い靄で覆われてはいるが。




