第41話 セイレーンの寝所 その8〜セイレーンの柔らかおっぱいを揉みたい!〜
「うりゃうりゃうりゃニャーン! 種付けブレスを喰らうニャン!」
「うぎいいいいい!」
【だから違うだろそれ!】
小胆な僕は目の前のアレな光景に一喜一憂しつつも終始周章狼狽していたが、ようやく準備万端整ったため、ようやくマンモグラフィーの出番と相成った。
「うう、結構重いニャン! ちったあダイエットするニャン!」
「はぁ、はぁ、はぁ、す、す、みま……」
珍騒動三昧のせいですっかり虚脱状態となったリプルの両脇に細い腕を差し込み、なんとかマンモグラフィーの台の上に彼女の乳房をセットしたキムリアが悪態を吐く。リプルはなんとか謝ろうとしているようだが、最早声が言葉にならず、おっぱいまでもがとろけ切った餅のようだ。
【いいですか、とりあえず撮影しますよ!】
これ以上何かあってはたまらないとばかりに、一日振りの生おっぱいの感触もそこそこに、僕はきびきびと仕事モードに切り替えた。今回は一応片乳だけの検査となるが、昨日とは違って読影がより難解な造影検査であり、造影剤のストックもそれほどないので失敗は絶対に許されない。
【ちょっと痛いかもしれませんが失礼します!】
僕は自分を抑制しつつ、アクリル板でたぷたぷのお饅頭状態の彼女の白乳房を挟み、慎重に、徐々に押しつぶしていく。
「ひあああああああん!」
【す、すみません、すぐに終わりますからね】
くすぐったいような甘い声に負けじと板に力を込め、柔らかさの理想郷のような揉み心地に意識を持っていかれないよう、丹田(?)に気を溜めんと努力する。なんだかおっぱいから潮の香りが漂ってくるのは、彼女が水魔だからか?
(ああ……なんか懐かしい感じだ……これがセイレーンの魅力の力か……? っていかんいかん!)
母なる海におぼれそうになる自分に活を入れ、何とか理性の力で己の魂を水面上まで釣り上げながら、僕はどうにかこうにか任務を全うしたが……。
【うーむ、こ、これは……】
キムリアに取りつけてもらったディスプレイに映し出された画像を眺めて、前回同様、僕は唸る羽目となった。一言で言うなれば……。
【異常が全然これっぽっちも見当たらない!】




