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第28話 錬金術師の部屋にて その5〜母乳とおっぱい〜

「いいかい白箱くん、母乳とはそもそも血液から作られるものだが、あんな鉄錆臭くてバンパイヤか吸血動物しか好まない不味い代物を誰でも美味しく飲める甘露のごときものへ変換するなんて、まさしく神のみわざとしか例えようのない奇跡なんだガオ! つまり錬金術とはおっぱい!」


【はあ……】


 突如始まったメディットの情熱的なおっぱい談義に圧倒され、僕はただ相槌を打つしかなかった。


「というわけで日夜錬金術を極めようと研鑽を積んでいたボクはいつしか無類の母乳好きになったんだガオ! あの魅惑的な色と味! 嗚呼、たまらんガオ!」


【……】


「何で黙っているガオ? ボクは君が魔王様に魚類と鳥類のミルクについて講釈した時、いたく感銘を受けたガオ! こいつは話せる奴だって!」


【あ、あれは、ものの弾みというか……って別に僕は母乳マニアじゃないですよ!】


「恥ずかしがるんじゃないガオ! いつの日か一緒に母乳風呂に入ろうガオ! それがボクの目的ガオ!」


 僕は必死に抵抗するも、特殊性癖の奴隷と化した魔獣はまるで聞き耳持たず、嬉々として将来の夢をのたまう。いや、そりゃ僕だって興味本位で母乳系AVを観たことは一度くらいはあるけれど……。


「というわけで、ボクはあらゆる生物の母乳を求めて世界中を旅してきたんだガオ。母乳は種によって味や濃さなどが皆違っていて非常に興味深いガオ。もっとも簡単に出してくれるわけないから魔法で眠らせて絞ったりするんだけど途中で起きる可能性もあるからスッゲー苦労したガオ!」


【もうちょっと命を大事に使って!】


「そして様々な種族の母乳も採取したガオ! 魔族や人間、獣人、エルフ、ドワーフ等々、ボクはありとあらゆる妊婦の方に協力を求めて直談判したガオ! 母乳関係のために見返りとして色々頼みや厄介ごとを引き受けたこともあるガオ! 元来魔族や魔物と亜人種はあまり仲が良くないけれど、当時はまだ戦争前だったから何とか交渉次第で引き受けてくれたガオ! よってボクはいろんなおっぱいを揉んで揉んで揉みまくって搾乳してきたガオ! おっぱいおっぱい!」


【わかった! わかったからちょっと落ち着いて! てか本当におっぱい大好きだなあんた!】


 もはや暴走列車と化して熱弁を振るうメディット先生を止めるため、僕は声を目いっぱい張り上げざるを得なかった。


挿絵(By みてみん)

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