97.わんこ達による魔法の研究
〜こたろうside〜
__ポイッ…コトッ!
俺様は今こういう魔法が使えたら便利だと思う魔法を作ろうとしていた。
たまにこうやってギルド寮の部屋の中で、わざわざ魔法を使い易いように完全にくーすけと変わって魔法の研究ってやつをしている。
『(こたろう君〜、無限収納魔法出来た〜?)』
「まだだ。まずイメージ不足のせいでなんか別の魔法が出来やがった…」
『(任意の箱に片手で持てる物を転送出来るのも十分凄いと思うわよ?)』
大体、現在使える魔法は見よう見まねかルーイからこういう魔法があるって聞いたか、こうやって特に依頼を受けてない日に俺様が研究している。
まぁチョコがブラッシングの魔法やらドライヤーの魔法やらの毛並みの手入れ用の魔法を作ったりしてるのと、くーすけのは……無意識に菓子作りしてる奴に対してのおねだりが成功しやすくなるような洗脳に近い魔法や迷子防止魔法を使ってる疑惑があるな…?
「俺様は今、ガキが前にテレビで見てたやつを魔法で再現しようとしてんだけどよぉ…
あのなんでも入るポケットみたいなのがあればおやつのストック量も増えるし、重い物運ぶ時にそれに仕舞えば重さなんて関係無ぇだろ」
『(それは凄く便利だけど、それをイメージしようとしてなんで“完璧にゴミ箱に紙屑を転送する魔法”や“入れた物が良い具合にこんがり焼ける魔法”なんかが出来上がるのよ…?)』
『(でもそれはそれで凄いよね〜?)』
こんな何に使えるのかも分からねぇ魔法が結構な確率で出来上がるが、狙ってる魔法はイメージ不足でなかなか出来ねぇ…もっとこう……異空間に収納を作ってそこに物を出し入れ出来るように………
『(そういえば〜、キュンコ族達がお祭りをしてたあの世界ってある意味異空間なのかな〜?)』
「それだ‼︎」
『(うわびっくりした〜…⁈)』
そうだ…!あの世界が俺様が想像している異空間に近い場所ならあの空間での感覚を元にイメージして、自分だけの空間に自由に出入り出来るように家の鍵みたいな物もイメージに入れるか…?
あぁ、あとはどうやってその空間を開く為の場所の指定の仕方だ。常に俺様達が身につけている物を魔法の媒体ってやつにすれば魔法の発動が少し楽になるか…?常に身に付けてる物……
「俺様達が常に身に付けてる物ってなんだ?服は替えの服とかあるし、このネックレスを魔法の媒体というか鍵にするには失くしたらまずいしよぉ…?」
『(確かに…?服なんかは着替えちゃえば変わっちゃうし、そもそも元のモンスターの姿になったりしたら使えなくなるわよ?
服も謎の原理で変身時に消えたり出たりするけど……)』
『(あっ‼︎影とかどうかな〜?落とす事なんてまず無いし〜、モンスターの姿でも影はあるから使えるよ〜?)』
「よし、大体イメージが出来てきたからやってみるか!」
俺様は2匹と一緒に影の中に俺様達専用の空間を作って、物を自由に出し入れ出来るように想像しながら魔力を練り、試しに影の中にさっきから実験で使っている要らない紙屑を放り込んだ。
__ズブブ……!
『(……⁈紙屑が消えた〜‼︎)』
「よし、次は問題の取り出せるかだ…!」
そうして影の中に手を突っ込み、あの紙屑を取り出すように想像すると手に何か掴めた感触を感じて手を引っこ抜く。
__ズボッ!
「さっきの紙屑を取り出せた…!やっと収納魔法が出来たぜ…!」
『(今回は長かったわねぇ…)』
『(完成したならボクお腹空いたから何か食べに行こうよ〜!お祝い〜!)』
俺様も魔力を使い過ぎたせいか腹が減ってきたし、くーすけの言う通り今日のところはくーすけに代わって飯食いに行くのだった。




