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8.とある俺様の元の世界



__パチ!


『あぁ?ここは……?いつものソファの上だな…?』


__おぎゃあ“あ”あ“あ”あ“ぁ”ぁ“ぁ”ぁ“ぁ”‼︎‼︎‼︎


「おかあさ〜ん‼︎リクくんがないてる〜‼︎」


「はいはいちょっと待ってね〜!こたろう〜ちょっとリクくん見ててあげて〜!」


『チッ…仕方ねぇな…』


 俺様はいつのまにかいつもの家の中にソファの上で朝を迎え、耳にはいつもの騒がしいガキ共の声や母親の料理をしてる音、後から父親も仕事用らしいきっちりした服を着てもう出かけるらしい。


「いってきま〜す!」


「あっ!あなたお弁当忘れてるわよ!」


「おっと、いけね」


『ふっ、相変わらずこいつは抜けてるなぁ!それと小さい方のガキ!尻尾を食うんじゃねぇよ!』


 この家族のいつも通りの朝の行動を見ながら仕方なくガキを尻尾であやしていると、母親がやっとガキを抱いてガキのご飯をあげ始めた。

 その間に俺様も自分の器に入れられたご飯を食べて、その後にご飯を食べ終わって俺様を構い倒しに来るだろう大きい方のガキに備えた。


「こたろうあそぼ〜‼︎」


『貴様!俺様に跨るんじゃねぇよ振り落とすぞ‼︎』


「キャッキャッ!」


 このガキはこの家に来たばかりのまだ子犬だった俺様を見て大喜びし、こいつの両親も俺様をこのガキ共の兄弟のように大切に育ててくれたから感謝してるが、もう少しこの山猿娘の躾どうにか出来なかったのか…?


「こらこら、あんまり乱暴な遊びをしてるとこたろうも怒って噛み付くわよ〜?」


「こたろうはかまないもん!」


『俺様だって怒ったら噛むぞ‼︎(ガルルル…‼︎)』


「ほら、こたろうも怒ってるから謝りなさい!」


「は〜い…ごめんねこたろう…」


『ふっ、分かればいいんだよ!次はもう少し優しく遊びやがれ!』


 その後、こいつの母親が家事をしたり小さい方のガキの面倒を見ている間俺様は大きい方のガキと散々色んなおもちゃで遊んで遊ばれた。

 このガキが大人しくなることってあるのか…?


「ごめんね〜こたろう、もう少ししたらハナちゃんも幼稚園行くようになってもう少しゆっくり出来るから我慢してあげてね〜?」


『仕方ねぇから我慢してやるよ。俺様はこのくらいで牙を剥く程、器は小さくねぇからな』


 この山猿娘はもう少ししたら幼稚園ってところに行くようになって、昼間は騒がしいのが1人いなくなるらしい………別に寂しくはねぇぞ?逆にゆっくり出来る時間が増えて清々するぜ。






 数時間後、ようやくガキ共は昼寝の時間になったらしく、俺様もソファの上に登ってため息をついた後に一眠りすることにした。

 そういえばくーすけやチョコのことはだが、多分あいつらのことはあの時俺様が見た夢だろうな?現実でも夢の中でも騒がしい奴らに振り回されるのはごめんだぜ…


『まぁ、どっちの生活も悪くはねぇけどなぁ…』


 俺様はガキ共が昼寝をしてる間に洗濯物を片付けているあいつらの母親を眺めながらまた夢の世界へと行くのだった。

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