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72.ネズミ駆除に行ったけどネズミがいない…



〜こたろうside〜


__ピチョン……!


『(全然ネズミいないね〜?)』


『(あんまり大量に一度に出てこられたら流石に気持ち悪いけど、ここまで出ないと依頼にならないわね…?)』


「ネズミの匂いも薄いから見つけれねぇ…」


 俺様は今、表に出てネズミを探している。それというのも話しているようにネズミが全く見当たらないからだ。

 この地下水道にネズミ駆除に来た経緯は、Fランクの依頼の中に要約すると「ネズミが地下水道に大量に出て困ってます」って内容のやつがあり、報酬もネズミ20匹狩るだけで100ゴルドっていう美味しい依頼だったからだ。


「水路にネズミが大量に居ると、糞尿が伝染病の素になるから掃除が追いつかなくなる前に駆除しろって、まず全然ネズミいねぇじゃねぇか⁈」


『(もしかしたら相当かくれんぼが上手なネズミなのかもしれませんわよ?)』


「でも匂いすらあんまり感じないってのはなんでだ?少なくとも何日か前にはいなくなったみてぇな匂いしかしねぇぞ?」


『(この世界にもファ◯リーズあるのかな〜?)』


 ネズミがいないのにネズミ駆除の依頼ってどういう事だ…?俺様達は地下水道の奥まで行ったが結局ネズミが1匹も見つからなくて、帰って依頼主に説明してギルドに戻ろうとした。


「ん…?なんだ…?」


『(あら?こんなところに壁があったかしら?)』


『(あれれ〜?地図の地形と全然違うよ〜?この辺を通ってたんじゃ無かったっけ〜?)』


『(地図の読み方ある程度分かってきたと思っていたのに、あたし達って本当に方向音痴ねぇ…?

 あたし達の犬としての本能ってあんまり役に立たないわねぇ…)』


 そりゃ俺様達はただの飼い犬だったからな…産まれてすぐぐらいに気づいた頃には今の家族の家で飼われてたみたいだからなぁ?

 野生の勘なんて薄くて当たり前だろうし、むしろこの世界でいきなりモンスターと戦ったり人間生活に溶け込んだり出来たのも奇跡だろ?


「ていうかこれどうするんだ?地図のどこにいるのかも分からなくなったし、食糧もポケットに入れてるおやつが少ししか無いぞ?」


『(えぇ〜…どうしよう…)』


『(最終手段は壁とか天井を破壊して脱出しかないわね…?)』


「貴様たまに物凄い脳筋に変わる時あるよな…?流石に俺様達も瓦礫の下敷きになるし、上に人がいたら巻き込むだろ…」


 こうなったらもうくーすけの勘頼りで進むしかねぇ…


「おいくーすけ、俺様とさっさと代わって出口探せ」


『(は〜い)』


 そうして索敵特化の俺様からナビゲート特化(優れた勘)のくーすけ頼りに切り替えた。


「よし!多分こっちだと思う〜!」


『(俺様は疲れたからしばらく仮眠するから何かあったら起こせ)』


『(くーすけが暴走したらあたしが止めるから安心して休んでなさい)』


『(貴様はブレーキに見せかけたアクセルになる時あるだろうが‼︎)』


「そもそもボクも暴走しないから大丈夫だよ〜!こたろう君はボクとチョコちゃんが疲れた時まで休んでてね〜!」


 なかなかに心配だが、俺様も神経尖らせて歩き回ってたから疲れてる休むか…誰か1人でも起きてたら体は動けるから交代で休むぐらいしないといけねぇからな…

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