7.とあるボクの元の世界
__パチ!
『あれ?ここは…?ボクの家…?』
「おっ!くーすけ起きたのか?ちょっと待っとけよ〜ご飯と水入れてやるからな〜」
__カラカラカラ!
ボクはいつのまにかいつもの家の中にベッドの上で朝を迎え、目の前では飼い主のいつもの朝の行動がボクの目に入った。
ボクの体はいつも通りの黒柴の体で、両隣にはこたろう君もチョコちゃんもいなくて周りも良く知るいつもの家だった。
『あれ?さっきまでこたろう君とチョコちゃんと体がくっついて知らない場所にいたのに…あれ???』
「どうしたくーすけ?そんなキョロキョロ周りを見渡して寝ぼけてるのか?あっ、俺もうすぐリモートの仕事しないといけないからそろそろ行くな?」
そう言って飼い主はボクの餌と水を入れ終わった後、そのまま飼い主の仕事部屋らしい奥の部屋に入って行った。これはボクの家でのいつもの光景で、飼い主はあの部屋に入って終わるまで出てこないか、たまに外にお仕事に行ったり買い物に行ったりして行きには持ってなかった外のいろんなを持って帰ってくる。
そして今日の飼い主は奥の部屋で1日過ごす日らしい。
『夢だったのかな〜?まぁいいやお腹空いたしご飯食べよう!』
ボクはいつも通りに餌づr……飼い主が入れたご飯を食べて物足りないけど飼い主も奥に行っちゃったし、仕方なくいつもの豚の形をした音の鳴るおもちゃで遊ぶことにするのだった。
確かあのおもちゃは前に遊んだ後向こうに置いてたかな〜?
数分後、ボクは見つけ出した豚のおもちゃを鳴らして投げて追いかけてして遊び回った。
やっぱりこたろう君やチョコちゃんのことや、2匹と体がくっついた変な生き物になってバタバタ暴れて大変だったあれは夢だったんだと思う。
__ブゥ‼︎ブブブブゥ‼︎ブゥ‼︎ブゥ‼︎ブゥ‼︎ドタバタドタバタ‼︎‼︎
『やっぱりこのおもちゃ楽しいなぁ〜‼︎他にもおもちゃあるけど今日はこのおもちゃの気分‼︎』
そうやっていつも通りその日のお気に入りのおもちゃで遊んでいると、飼い主の仕事部屋の方向からガチャって音がして見ると飼い主が部屋から出てきてこっちに来た。あっ⁈
「ちょっとくーすけごめんな〜?」
『あぁ〜‼︎ボクのおもちゃ返してよ飼い主〜‼︎』
「ちょっとリモート会議中うるさいから一旦音の鳴るおもちゃ没収な?代わりにおやつ1個あげるから、音が鳴らないおもちゃで遊んでくれよ〜」
飼い主はそういうとボクから音の鳴るおもちゃ関係を全部ボクの届かない棚の上に上げてしまい、代わりにおやつと音の鳴らないあんまり面白くないおもちゃを置いて奥の部屋に戻って行った。
ボクはおやつを貰えた事は嬉しいけど、没収されたおもちゃを思うと思わず耳と尻尾が下がって「クゥーン……」という鳴き声が出た…
『まぁこのおもちゃも噛みごたえあるけど、噛むしか楽しみがないからそんなに面白くないんだよね〜…』
このおもちゃはロープを骨の形にしてるやつで、飼い主がいたら引っ張りあうと楽しいけどボク1匹だとそんなに遊び方がないからつまんないんだ〜…
そうして数十分程遊んでいたけどすぐに飽きて自分のベッドの中に入って寝ることにした…つまんないのに遊んでいるとお腹が減るし、飼い主のお仕事が終わるまでおやつもあんまり貰えないしね〜…おやすみ〜…