5.どうやら住んでた世界と違うらしい
ボク達は頭3つで体が1つの今の状態での移動方法を決めた後、お腹が空いても餌をくれる飼い主がいないから自分で狩りをしないといけないことをこたろう君が教えてくれた。
『2匹は狩りしたことあるの?ボク散歩以外で外に出たことないよ〜』
『俺様は散歩の時に猫を追いかけたり鳥を追いかけたりしたし、庭に出されてる時はネズミぐらいなら仕留めたことあるぜ』
『まぁ!野生のネズミなんてばっちい物を食べましたの?体は1つなんですしあたしの口からは絶対そういうのは食べませんわよ?
どうせ食べるなら美優ちゃんが食べていた人間さんの料理が食べてみたいわ!』
確かに餌づr……飼い主が食べてた食べ物って貰えない時もあるけど、貰えたことのあるやつ全部美味しかったな〜?
『とにかく、あたしは少なくともドックフードか火の通った物しか食べませんから、生肉を貪り食べるのはあなた達に任せるわ』
『ねぇねぇ〜もうボクお腹ぺこぺこだからもうご飯探しに行っていい〜?』
2匹は別にいいと言った為、決めた通りボクが歩いて洞窟の外に行くのだった。
__サワサワ…サワサワ…
『あら、なかなか綺麗な森ねぇ?前に美優ちゃんと撮影で行った森とは違う神秘的な美しさねぇ〜?鳥のさえずり、木の葉の揺れる音、鼻で感じる柔らかな緑の香り、なかなかいいじゃない!』
『ボクも綺麗だとは思うけど、そんなに細かいところまでは分からないなぁ〜?』
『そんな事より俺様達以外の獣の匂いがするからさっさと仕留めて食おうぜ』
『まぁ野蛮ねぇ〜…』
『そうしねぇと俺様達全員餓死するだろうが!』
『2匹共喧嘩しないで〜…』
ボクは2匹の喧嘩の仲裁をしながら森の中を進み、こたろう以外あんまり気乗りしないけど仕方なく獲物を探すのだった。
『シッ…!獲物がいたぞ…!(小声)』
『わぁ〜よく見つけたね〜?(小声)』
数分後、ボク達はこの知らない場所で最初に食べる獲物を見つけたのだが、それはなんか見たことない生き物だった。
『あら?何か美優ちゃんが食べてたゼリーってやつに似てるわね…?(小声)』
そう、ボク達が見つけた生き物は半透明に薄い水色のプルプルしてるボクも2匹の知らない変なのだ。チョコちゃん曰くチョコちゃんの飼い主が食べてたゼリーに似てるらしい。
『動きのろそうだしあのぐらいならくーすけでもいけるだろ?チョコは絶対やりそうにねぇだろうけど、俺様とくーすけだけでもと狩りは覚えといた方だいいだろ(小声)』
『あれ触ったら気持ち悪そ〜…(小声)』
最終的にこたろう君に『やれ!』って言われてのろのろと動くその生き物に爪を立ててブチャッ‼︎って潰すと、そこから動かなくなっちゃった…後前足にぐちょぐちょしたのついて気持ち悪い〜…
『(ぬちょぬちょ)意外と食えるな?特にこの中に入ってた石とかちょっと高級なおやつみたいで美味いぞ』
『こたろう君よくそれ食べれるね〜?』
『頭以外の感覚は共有されてるから早くこの前足を洗いたいわ…それとそのぐちゃぐちゃになってる物をあたしの方には近づけないでくださいな』
こたろう君はボクが潰したあの生き物の残骸を普通に食べてるけど、ボクとチョコちゃんは耳を伏せてドン引きって顔でそれを見つめるしかないのだった。