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19.なんだかんだ子供が懐いた



 俺様が舐めて泣き止ませたガキはそのまま俺様達に懐き、出会って30分程経った今では俺様達の背中に乗って遊んでいやがる。それと俺様達のこの世界での見た目や、今まで倒したゼリーやらうさぎも“モンスター”って括りらしい。

 まぁ確かにうさぎも元の世界のテレビで見るうさぎと全然違うから、そもそも元の世界の生き物とこの世界の生き物は根本的に違うのかもしれねぇな。


「あはは、モンスターに乗るなんて初めてだよ!」


『こたろう君が1番懐かれてるねぇ〜!良かったねこたろう君!』


『体が一緒なんだから1番も何も無いだろ?』


『でもあなたの頭を1番嬉しそうに撫でてるわよ?頭が3つある中であなたの頭をよ?』


 なんでかこのガキは俺様の頭をよく撫でるが、多分右利きだから右の頭である俺様の頭が撫でやすいってだけだろ?


「あっ!そろそろ戻らないと…!モンスターさんまたね!」


『またね〜気をつけて帰ってねぇ〜』


『またお会いしましょう!でも1人で来ちゃダメよ〜あたし達以外にもモンスターってのはいるからね〜』


 だからこいつらは……人間に俺様達の言葉は分からねぇって言ってんのに、そんな忠告まず通じねぇだろうが…まぁ帰る方向が分かるって事は迷子ってわけじゃなかったんだな?……あぁ?


『あぁ?なんか戻ってきたぞ?』


『忘れ物でもしたのかな〜?』


『そもそもあの子、手ぶらだったから忘れ物なんてないでしょう?』


『なんか嫌な予感がするなぁ……』


「うぅ…モンスターさん……街がどっちか分からないよぉ……」


 戻ってきたガキは涙目で俺様達のところに来て実は迷子でした宣言をしてきた。まさかとは思ったがこいつは迷子になって森の中を彷徨ってる間に俺様達に遭遇し、そのまま迷子になった事を忘れて遊んでいたらしい。


『このガキ馬鹿か…?』


「モンスターさん…エルドラ国がどっちか分かる…?」


『エルドラ国…?それってどこ〜?』


『ごめんなさい…まずエルドラ国の場所どころか名前から分からないわ…』


『こたろう君は知ってる〜?』


『貴様らが知らないのに体が一緒である俺様が知ってるわけねぇだろ⁈』


 多分この世界の地理だろうけど、この森から出てない上にこの森の名前すら知らねぇ俺様達がエルドラ国ってところを知るわけがねぇ…

 さて、このガキは帰り方を知らねぇ上に俺様達もエルドラ国を知らねぇ。だったらどうやってこのガキを家に帰すことが出来るか?


「……?モンスターさん送ってくれるの…?」


『おいガキ、俺様達の背中に乗れ』


『こたろう、あんたも場所が分からないのでしょう?どうする気よ?』


『そんなの匂いで探すだけだろ?俺様は1番鼻が効くし、こいつの通った道には多少の匂いがあるだろうからそれ辿ればそのうちつく』


『わぁ〜こたろう君の鼻凄いねぇ〜?』


 そうして遊んでた時みてぇに涙目のこのガキを乗せ、俺様はこのガキと同じ匂いが微かに残った獣道を進むのだった。

 少し嗅いだ感じ的にも時間がかかりそうだなぁ…?このガキはあちこち徘徊してたみたいでなんか匂いが交差してるところあるぞ…?

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