17.ゼリーが魔法に関係するなんて…!
__プルプル…プルプル…
『いたぞ。あれを食って魔法が使えたらチョコの仮説は合ってるぜ』
『正直食べたくはないわ…』
あれからチョコちゃんが魔法を使える条件に、こたろう君だけが食べてたゼリーの生き物が関係あるんじゃないかと仮説を立てたから、ボク達はゼリーを探した。
今はそれで見つけたゼリーを倒して、食べることで魔法が使えるかを確かめるところだよ!
『(もぐもぐ…にゅちゃにゅちゃ…)……味は悪くないけど……食感が……』
『(ぬちゅ…もぐねちょ…)……これで魔法が使えるかしら?……ダメですわね…食べ損ですわ…』
『ボクも使えない〜…』
こたろう君が普通にこのゼリーをよく食べてるけど、ボクはもう要らないかな〜?魔法も使えないしゼリー部分は要らないよね?
『あぁ〜じゃあこっちの石はどうだ?ちょっと高級なおやつの味だぜ』
そう言ってこたろう君はボク達の側に、ゼリーの中から出した水色っぽい色の石をポトッと落とした。
『こたろう君…食いしん坊なボクが言うのもなんだけど、よく食べたね〜?』
『地面でぐちゃぐちゃになったゼリーもそうですけど、普通石は食べる物ではありませんわよ?』
『俺様の家にいるガキが色の付いた石………確か“こんぺいとう”ってやつだったかをバリボリ食ってるぞ?それと似たようなもんだろ』
こたろう君の家って石を食べるのが普通なんだね…?ボクとチョコちゃんは躊躇いながらもどっちがその石を食べるか相談して、最終的にボクが食べることになった。
『ほら、食うのが決まったならくーすけさっさと食ってみろ。見た目は色がついた石だが、美味いからよぉ』
『うぅ…(カリッ…コリッ…)あっ、意外と甘くて美味しい…これで魔法は……』
__そよそよ…そよそよ…
『あら?凄く微妙ですけど春風ぐらいの温風が来てるかしら…?』
『これ以上強く出来ないけど、ボク魔法使えてる?』
『なるほど、俺様は結構この石食ったからある程度威力があるけど、1個食っただけのくーすけだと威力が弱いのか』
ボクはゼリーの中にある石を食べた途端に、すっごく弱いけど少し風が出せるようになった。それとこの世界でのボク達の体の原理ってどうなってるのかな〜?
空腹だけだったら誰が食べてもお腹にたまるけど、この石を食べて魔法が使えるようになったやつはそれぞれで食べないといけないなんて、変なところで共有されてないんだね〜?
『とりあえず、魔法に関係あるのは石の部分だけで、ぐちゃぐちゃのゼリーの部分は関係ありませんのね?
でしたら石の部分だけを分けて食べれば全員個人差はあれど使えるようになるなら食べた方が良いかしら?』
『ボクもっと魔法使ってみたい!炎がブワッてやつとか、雷がバチバチッてなるやつかっこいいからやりたい!』
『まぁ俺様が10個ぐらい石を食ってあの程度の威力なら、もっと強力なのは100個ぐらい食わねぇと無理じゃねぇか?』
その後、ボク達はゼリーを倒して石だけ山分けゼリーは全部こたろう君って感じに2〜3個食べたらほんの少しだけ威力が上がったよ!
あと、全員この世界と元の世界を行き来出来るしどうせなら楽しもうってなって、魔法のイメージになりそうだから元の世界では人間観察した方がいいって2匹が言ってたから、そうすることにしたよ!