小説を初めて書いてみておもった。
わたしは小説とはなんなのかわからないままに
手探りで初めて小説を書いてみた。
最初に書いた「空を描こう」という作品は
人間のしがらみについて書いてみたものだった。
少数の人間が大多数の意見を無視して
意思決定ができる事を「専制政治」と言ったりする。
大多数の民意によって決められた少数の代表が
少数の意見を無視して意思決定ができるのが
「民主政治」なのかもしれない。
ニュース番組などを見ると、
死刑囚に死刑執行させる権限を
持っていた元法務大臣が
不正で逮捕されたり
正義感を持った官僚が
不正に加担させられて自害したりしている。
自分は大多数の意見の側にいれているだろうか。
力がある少数の意見に従っていないだろうか。
学校のクラス、仕事の職場、友達同士、家族など
国とかそういう大きな枠組みでないとしても
複数の人間が寄れば、当然、意見が食い違う事もある。
そういった、ごく普通の当たり前の事が
とても複雑なものに、わたしは見えたのだ。
そういった事を書いてみたいと最初に思ったのは
なぜだったかは自分でもわからなかった。
二つ目に書いた短編「日本人と箸」は
人間同士の誤解を書いてみたいと思って書いた。
欧州圏からの観光客が日本の食堂に入る。
外国の人は、日本人は箸を使うものと思っている。
食堂の店員は欧州の外国人は
ナイフとフォークやスプーンを
使うものだと思っている。
しかし、そんなのは思い込みであって
日本人だって、洋食を食べるときは
ナイフとフォークやスプーンを使う時だってある。
外国人だって、
自国で日本食や中華を食べる時は
箸を使っていると、
ニュース番組や動画で見た事があった。
そういう思い込みで行き違う心を
描写したいとわたしは思った。
それは外国人だけではなく
日本人同士だって、よくあることなのかもしれない。
「東京人は冷たい」とか
「大阪人はボケとツッコミが出来る」とか
「京都の人は裏表がある」とか、
それだけではなく個人がそれらしくない事をしたら
「あんたってそういうキャラじゃないでしょ。」と
間違った事をしたかのように他人に言われたりする。
そんな世界の当たり前をわたしは書いてみようと思った。
小説っていまだに、なんなのかはわからないけれど
手探りな感じでも作品を作る事が出来たのはうれしかった。
わたしの小説は、小説とは何なのかを探すために
書いているのではないかと思う今日この頃なのでした。