時の流れは残酷だ
ああ、時の流れは残酷だ不老不死の僕を親しくしていた人と引き裂いて行く
ああ、時の流れは残酷だ時間は悲しみを消して行く
僕は不老の君がすきになった居なくならないと言う理由で
君は僕をすきになった優しいと言う理由で
君は寂しさを知らなかったずっと森に住んでいたから
一人が普通だったから
僕は不死で君は不死では無かった
だから守った、君はそれが優しいと言う
寂しさを紛らわす為なのに
騙しているようで苦しかった
いつもはそんなことを思わないのに
君を騙していると思うと苦しかった
ああ、時の流れは残酷だ僕は心の底から君がすきになった
けれど君は身体が弱かった
少しの怪我で死んでしまった
不老だけど不死では無かった
君の後を追いたいけれど
僕は死ぬことはできない
ああ、時の流れは残酷だ時間は君のことを忘れさせる
君のことを忘れる前に死にたいと願わせる
ああ、時の流れは残酷だもう君のことをおぼろげにしか思い出せない
君との思い出が消えていく
女神と名のる女の子がやって来た
その子は君を生き還らせられると言う
姿は変わると言うけれど君に会えるのならそれでもいいと思った
君は僕にお礼を言った
『忘れないでいてくれてありがとう』と言った
苦しかった
君を死なせた僕を憎まないのか聞いた
君はふわりと笑うと言った『私が死んだのは私の身体が弱かったからです』と
僕は君がすきだ
どうしようもないくらいに君がすきだ
だから勝手に生き還らせたのに
嫌じゃなかったのか聞いてみたら
『生き返らせてくれて、嬉しかった』と言った
何故なのか気になった
だから僕は君が僕のことをすきなのか聞いた
けど後になって質問を間違えたと自分でも思った
君は少し戸惑ったあと口を僕の耳に近付けて『すきです、大好きです』と囁いた
その後すぐ二人共真っ赤になった
そして今でも幸せに過ごし続けているんだ
エンド?
終わったようで終わっていない
またくり返すものがたり
どこまでもどこまでも
くり返しくり返し
だから終わりはない