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桜の恋 櫻の愛  作者: mimuka
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7

蘭は悪びれもなく笑う。


だから怒りを感じない。


こういう付き合いやすさが、心地よかったりするからだ。


「でもさぁ、実を言うと、麗華さんもいつまで持つか、心配なんだよね」


わたしは周囲に声が聞こえないように、呟いた。


「兄上の最高記録は?」


「確か…四か月。一季節持っただけでも、奇跡だと思ったわ」


兄は出会いと別れを激しく繰り返す人だった。


それこそ恋人の影は、兄が中学に入った頃からあった。


しかし現れては消え、消えたと思ったらまた新しいのが現れ…。


その桁数、おそらく2ケタになる。


けれど別れ方は良いらしく、恨まれてはいないのがスゴイと思う。


もっとも真似したくはないが…。


「今はどのぐらいになった?」


「えっと、一か月いったかな?」


麗華さんの方が告白をしてきたらしい。


忙しい生徒会を終えて、恋愛に打ち込みたくなったんだろうな。


その時、兄はちょうどフリーだったものだから、すぐにOKしたらしい。


まっ、あの人は来る者拒まず去る者追わず主義だし。


「未だに学校一の美人と言われる彼女だ。もしかしたら婚約までいくかもしれないな」


「どうだろう? でも兄は未だにシスコンが改善されていないし、また終わるかも」


「兄上のシスコンはすでに病気だな」


「治す薬はないのかしら」


「兄上を夢中にさせる女性が現れれば治るかもしれないが…それは魅桜だから、意味ないな」


「簡単に言ってくれる」


蘭とは小学生の頃からの付き合いで、兄のシスコンぶりもよく知っていた。


「あ~あ。こんなんじゃ、いつまで経っても彼氏なんかできない」


「今は無理だと思え。ただでさえ忙しい生徒会の仕事があるんだからな」


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