表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
犬の散歩友達  作者: MOCHA
23/24

姉のからかい

「あんた、同じ2丁目の永嶺(ながみね)さんの娘さんと付き合ってるんだって?」

 大学から帰るなり、母親にいきなり言われた。一貴(かずき)は思わずこけそうになった。

三陽(みよ)から聞いたわよ。全く、付き合ってる()がいるなら、ちゃんと紹介しなさい。3日前に永嶺さんとそんなことも知らないで普通に話しちゃったのよ。恥ずかしいったらありゃしない」

三陽(みよ)の奴、バラしやがって)

 一貴の姉は意外と口が軽いのだ。ちゃんと口止めしてばよかったと後悔した。

「でも、確か永嶺さんの娘さんって、中学・・・」

「こむぎの散歩行ってくる」

 鞄を放り投げ、こむぎを抱えるように外に出た。母親が何か喚いていた気がしたが黙殺した。


 葉梳姫(はずき)と合流した一貴は母親に付き合っていることがバレたことを話した。

「・・・・・」

 葉梳姫(はずき)は微妙な笑いを浮かべていた。

 その下で、こむぎとそらが体をぶつけ合いながら、主導権争い(?)を繰り広げていた。

「いずれバレるんだから、早いに越したことないじゃない」

 いきなり背後から声がしたので一貴はびっくりしたように振り帰った。

三陽(みよ)姉」

 姉の三陽(みよ)がいつの間にか背後に居た。一貴の隣りにいた葉梳姫(はずき)が身構えた。 

「この間振り、葉梳姫(はずき)ちゃん。大丈夫だって、一貴取ったりしないから」

 三陽(みよ)の言葉に葉梳姫(はずき)は明らかに狼狽え、一貴の後ろに隠れるようにTシャツの袖を握った。

(くーっ!お仲がよろしいようで)


 頃合いを見図って、一貴が葉梳姫(はずき)に向き直った。

「ええと、まだちゃんと紹介してなかったね。これ、俺の姉貴の白石三陽(みよ)。彼女は・・・知ってるかと思うけど、同じ2丁目に住んでる永嶺葉梳姫(はずき)さん」


「姉の三陽(みよ)です。この前はごめんね」

 三陽(みよ)は頭を掻きながら謝った。

「お姉さん、こんばんは」

 葉梳姫(はずき)はたどたどしく頭を下げた。


「お義姉さん!?」

 どう変換されたのか、三陽(みよ)の思考は予想の斜め上を逝っていた。

「な、なに!この可愛い生き物!!!」

 あろうことか、いきなり葉梳姫(はずき)に抱きつく。

「え?え!え!?」

 葉梳姫(はずき)はいきなりのことにフリーズした。

(好きになるツボが同じなんて、やっぱり姉弟なんだな)

 一貴はとほっこりとした。


 葉梳姫(はずき)と別れ、自宅に戻ると、先に帰っていた三陽(みよ)がごくごくとビールを飲んでいた。

「送り狼にならず、ちゃんと帰ってきたようね」

 一貴はバカバカし過ぎて相手にせず、こむぎを抱き上げて風呂場に向かった

「一貴」

「ん?」

「この前の埋め合わせじゃないけど、ちゃんとフォローしておいたから感謝しなさいよ。これで、この前の『借り』はなしよ」

 三陽(みよ)が謎めいた言葉を吐いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ