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第十二話「猛襲! ウロボロス!」①

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第十二話「猛襲! ウロボロス!」①

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 いきなりの不意打ちによる機銃掃射。

 

 弾着先で銃声が後から、グワラバリバリバリって感じ。


 見ると射線上にいた柿崎くんとカナデちゃんがまともに巻き込まれたようで一瞬でDead状態。

 雛乃と撃ち合ってたツナデちゃんは跳弾が被弾したようで、重傷。


 ミーナちゃんは軽傷。

 向こうのカナデちゃんと鍔迫り合いしてたのに、あのタイミングで避けたらしい。


 軽傷なのは、銃弾にではなく砕けた倒木の破片が当たった様子だった。

 

 リンゴちゃんと僕は無傷。


 敵襲? このタイミングで? アラートも無く?


 いや、アラート無しと言うのは、敵側がステルス装備などでこちらの索敵を無効化した上での、奇襲状態という事だった…。

 

 普通は、乱入アラートが出るのだけど、条件次第では、この奇襲状態となる場合があるのだ。

 

『Caution! Unknown Enemy Raid Attack!』


 案の定、奇襲攻撃を示すアラートが今頃になって表示される。

 

「全員! 散開っ! 物陰に隠れるんだ! 敵襲だっ!」

 

 生き残った面々に散開の指示、ひなはワタワタしてたけど、ミーナちゃんが遮蔽物の影につれていく。


 ミーナちゃん…不意打ちにも怯んだ様子なし。

 そもそも、機関銃の射線上に居たのに避けてる辺り、反応して避けたらしい…やっぱ、この娘…半端ない。

 初心者とか、とんでもない…むしろ歴戦の勇士と呼んでいいだろう。


 けど、対照的にリンゴちゃん、少しパニック気味で震えながら抱き付いて来てるような有様。

 ひとまず落ち着いてもらって、まずは皆を治癒してもらわないと。


 けどこの反応。

 多分、リンゴちゃん…ガンフロで死んだことがまだ無いのだろう。

 

 最初は…大抵訳も解らずって調子なんだけど、何度か死ぬと色々麻痺してくる。

 殺すのも殺されるのも。


 本来誰もが通る道なんだけど…ナースちゃんは戦闘力ないし、狙われないらしいから、こうなるってことか。

 

「モンドくん! 今の何? 状況ッ!」


 加奈子さんから、通信が入る。


「向こうの柿崎くんと、カナデさんが落とされた! 敵の正体は不明! 増援テロップも何も無しでいきなり10時方向から機銃で撃たれた!

 あと、リンゴちゃんがパニック起こしてるせいで、しがみつかれて動けない。」


「なんか伝之助さんが…MH-60の静音ローターの音が微かにするって言ってる。

 ステルスヘリでの奇襲乱入…またPKっぽいね。

 連中、何かお祭り騒ぎらしいから、ある程度予想してたんだけどね…めんどくさ。」


 祭りって…あの連中、なんかもう住んでる世界が違うし、要は手当り次第の無言乱入や奇襲乱入のオンパレード。

 つまり、今の僕らと同じような状況がガンフロの各所で勃発してるってこと。

 

「カナちゃん! ひとまず、リンゴちゃんどうしようっ! パニック起こしてるんだけど、正気に返す方法しらない?」


「ええっ! そこでわたしに振る?

 ああもうっ! リンゴちゃんはおっぱいでも揉んだげれば、正気に帰るんじゃないの?

 まぁ、悲鳴上げられて、ビンタ位されてもしょうがないだろうけど。

 それは甘んじて受けないとね。」


 加奈子さんの的確なんだか、明後日なんだか、良く解かんないアドバイス。


 ホントにそれでいいのかよ…と思いつつ、押し倒した体勢のまま、ちょっと失礼して、割と大きめのそれをムニュムニュっと。


 うっわ…柔らかっ! い、良いのかな…こんなことして…。

 まぁ、リンゴちゃんも大人しいし。


「…せ、せんぱぁい?」


 潤んだ瞳、赤い顔と切なげなため息と甘えたような声。

 そのまま、手を握られて、抱き締められると、なんかビクッとしてブルっと震えたあと、ため息を吐かれる。

 

 あれぇ? こんなシーン、18禁の薄い本でみたんだけど?


 リンゴちゃん…なんと言うか表情がとっても色っぽい。

 あれ? この娘ってこんな顔する娘だっけ?


 ビンタと悲鳴どころか恋する乙女って感じなんですけど?


 …加奈子さんのアホぉっ!

 リンゴちゃん、なんか変な事になっちゃったんだけどさぁ!

 

 絶対これ選択肢まちがってたよ?

 

 けど、そんなじゃれ合いをする僕らを他所に、ミーナちゃんがデザートイーグルを構えつつ、林の中へ発砲っ!


 慌てて、伏せながら気配を探る! 数は…10時方向から一人?

 他にも居るはずだけど…その一人以外、気配がしない…まだ遠いのか?

 

 この状況だと、敵前衛が陣地前に出て来たタイミングで、生き残った全員で集中砲火!

 敵の出鼻を挫いた上で増援の到着まで粘る…この方針しか無いだろう。


 敵の数を示す1の数字の後に手を上げて、そのまま止める。


 リンゴちゃんが回復してくれたらしく、ツナデちゃんも復帰しMP5A5を構えて、待機体勢。

 ミーナちゃんのHPゲージもMAX。

 

 雛乃とミーナちゃんも問題ない。

 僕もとりあえず、木の陰にリンゴちゃんを引っ張っていって、Five seveNを構える…まさかこんな状況になるなんて…。

 せめてP90を持ってくれば良かったけど、アイテムボックスからの転送も数分かかるから、もう間に合わない。

 

 配置としては、まずは陣地の土嚢の陰に隠れて、敵と正面から向き合う形となるのがツナデちゃん。

 彼女は正面から敵の火力を引き受けてくれるらしい。

 

 戦闘経験もランクも僕がトップなのだけど、僕は指揮とバックアップ、リンゴちゃんの護衛と言うところ。


 敵は機関銃装備…となるとガンナー系の可能性が高い。

 当然、正面から敵と向き合うツナデちゃんに攻撃が集中されるはずで、玉砕はやむを得ない。

 彼女もガンフロファイターの一人、この場は捨て石になる覚悟のようだった。


 陣地0時の林の中にに僕とリンゴちゃん。

 反対の6時方向にはひなとミーナちゃんのコンビ。


 リンゴちゃんにもグロック43を抜いてもらいセーフティを解除させる。

 一応、的撃ちくらいはやった事あるらしいけど、実戦では一発も撃ったことはないとの事…。


 けど、遊ばせておく戦力なんかない…僕以外は皆、素人同然。

 ミーナちゃんは、インファイターとしては相当な技量の持ち主なのだけど、如何せん銃撃戦の経験が浅い。

 戦力としては、何とも言えない。

 

 雛乃はまだまだ厳しいし、リンゴちゃんも戦力外。

 互いの連携もとても無理。


 けど、撤退や逃げるのは無い。

 敵はPK…こっちの事情なんて、お構い無しで容赦なんかしないから。

 ここで背中を向けたら、一方的に狩られるだけ。


 だったら、目一杯抗戦するのみ!

 すでにサッポロキングダム組とも合同パーティを組んでおり、すでに全員が仲間の状態になっている…青いドットが周辺に6つ…自陣には伝之助さん。

 カナちゃん、ミウラ先生、こじろうの三人が増援として、向かってきてる。

 けれど、敵を示す赤いドットは相変わらず、一つだけ。

 

「モンドくん! 僕のドローンを偵察に出したから、もうすぐ敵の全容が知れるよっ!

 どうもヘリは撤退したような感じなんだけど…状況はどうなんだい?」

 

 伝之助さんからの通信。

 ドローンとかいつのまに…そうなると、伝之助さんは後方支援って事か。


「約30秒後…敵先鋒と会敵。

 一人だけ先行してるとしか思えない…そうなると相手はエース級かも。

 兵種は…機銃撃ってきたから、バスターガンナーか何かだと思うんだけど…移動速度がやたら早いし、前に出てくるってのも腑に落ちない。

 伝之助さん…近くにバスターガンナーが潜伏してない? 引き続き偵察をお願いします。」

 

「そうだね…ちらっと姿見えたけど、なんかすごく派手だし、軽装だった…。

 そいつは、たぶん囮…かな…とにかく、全周警戒しつつ、時間稼いでみて。

 ドローンは、今…君たちの上空にいるんだけど、もう少し高度下げて進出させてみるね。」

 

 このマップ…地上からだと空が見えないくらいには、樹が生い茂ってる…。

 視界も悪いから、気がついた時は敵が目の前…みたいな感じになりがちだった。

 

「…わたしとミウラさん、それとこじろうで迎撃に向かってるから! それまで持ちこたえてね!」


 加奈子さんからの通信。


 加奈子さんとミウラさんの二人がかりなら、Sランクが相手でも戦えるはずだ。


 分散してるから、瞬殺はない…と思いたい。

 

 奇妙な沈黙と共に僕達はその瞬間を待った…。

一応、続きあったんだけどねー10日位干しちゃった。


こっちは「転ロリ」と違って、アップ後、30とか40PVくらいでストーンと終わるのね。

日間アクセスも100くらい。

だーめだこれ状態なんですよね。(汗)


まぁ、中途半端なVRMMOものだし。

伽耶様とのぐだぐだ騒ぎ書ききったら、適当なとこで締めちまってもいいかもなぁ…。

本来は5万テキスト程度の短編の予定だったんだよね。


ああ、でも…この作品があって、伽耶様爆誕とかなって、

「転ロリ」へ逆輸入ってなったんだから、そう言う意味では意味はあるんだよね。

くろがねの過去話の補完でもあるし…。

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