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第九話「ロリおかんのいる我が家。」①

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第九話「ロリおかんのいる我が家。」①

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 家に帰ると、雛乃がお出迎え。


「お兄っ! お帰りっ! ご飯にする? お風呂にする? そ・れ・と・もっ! ひ・な・の?」


 赤のチェック柄のキュロットに、でっかく魚のプリントの入ったピンク長袖Tシャツ。

 まさに、しまむら小学生スタイル。


 頭に三角巾、PIYOPIYOとか書かれたヒヨコ柄エプロン。

 片手にオタマ装備のロリおかん…完璧だった。


 ただし、その出迎えの挨拶はいただけない。

 現時刻は夕方5時…たしかにもう外は暗くなってるけど、どっちも少々早いし、最後のは論外。


「飯も風呂も早いし、お前も要らない…飯はいつも7時過ぎだろ…少しはゆっくりさせろっての。」


「もうっ! お兄のイケず…ちなみに、雛乃を選んだ場合はどうなったか聞きたい?」


「はぁ…大体予想は付いてるけど、一応聞いてやる。」


「お兄の部屋に引っ張り込まれて、いつも通り乱暴に服を脱がされて、ペロペロと…。」


「人聞きの悪いこと言うなっ! いつも通りって…んなこと、いつ僕がやった?

 こっちも早く着替えたいんだから、そこどいて…。」


 まとわりついてくるブラコンロリおかんを払い除けながら、部屋へ直行。

 ドアに鍵をかけて、ようやっと帰ってこれたと安堵感。


 部屋着のトレーナーに着替えて、ベッドに寝転がって一息。

 布団も綺麗に畳まれて、枕の上にこれ見よがしに薄い本…。


「雛乃め…さては、これ読んでやがったな…あのマセガキ。」


 そう言えば、この薄い本にさっきのセリフあった…。

 ちなみに、モノは件の旧日本海軍艦艇擬人系…ロリコン生産マシーンと言われたあのロリ姉妹モノ…。

 このシリーズもう10年以上続いてるらしいけど、キャラはお馴染みの娘達。

 何度かキャラ一新でリニューアルしたのだけど、初代のキャラには勝てなかったらしく結局元に戻ったという…。

 

 絵師が気に入って、コミケでゲットしたのだけど…。

 内容は裸エプロン状態の雷さんが脇の下をひたすらペロペロと舐められ続けると言う斜め上のフェチ物だった。

 なおヤバい所は描かれておらず、何故か健全本扱い。

 

 捨てるのも何なので、本棚にカモフラージュして、隠してあったはずなんだけど…掃除ついでに漁られたらしい。

 

 まぁ、こっちも雛乃のヤバいティーン向け雑誌やらレディースコミックを読んだことあるから、おあいこじゃあるんだけどさ。

 雛乃脳はピンク色率高め、自重しろ。


 けど、あいつ…ティーンどころか、一桁台に見えるんだけど、良く本屋もあんな雑誌、売ってくれたな。


 もっとも…美奈ちゃんなら、服装次第で普通に女子高生とかに見えるから、買わせたのかも…。


 さすが、雛乃…汚い…友達を使って、あんなもん買わせるとかその神経が信じられん。


 僕なんかで言うと、大人びた容貌の奴にアニメ専門店に18禁同人誌を買いに行かせるようなもんだぞ。

 どんな罰ゲームなんだそれ。


 それはともかく、ガンフロ起動!


 ログインロビー画面で、フレリストをチェック。

 こじろうとキサラギがいて、カナちゃんは…オフラインか。


 まだ寝てるのかな?

 まずは、ふたりにあいさつでも…。


モンド「ちゃーすっ! こじろうはともかく、キサラギは早いね。」


 ちなみに、こじろうは基本暇人なんで、ログイン率高め。

 

 自衛官もガンフロやってる人が多いそうで、本職同士で辻バトルとかやってたりするらしい。

 一度、混ぜてもらったけど、連携や練度が尋常じゃなかった。

 

 たまに、公式イベントでチーム対抗トーナメントとか開かれるんだけど。

 上位陣にそれっぽい人達が大抵食い込んでる…。

 あの人達、自衛隊装備の使用率高いからすぐ解る。


 けど、そんな本職の人達でも、Sランの人達には歯が立たないらしい…恐ろしい話…。

 

 ひとまず、日本の平和は彼らのおかげで安泰…頼もしすぎるってのが正直な感想だった…。


こじろう「お、モンドじゃん! このサボり学生っ! 真面目に勉学励んできたか?」


キサラギ「よっす! 少年っ! 夜勤明けで一眠りしてたんだけど、早めに起きちゃったからさ!

 早めのログインってとこ! 明日はお休みなんで、気分もウキウキ!」


モンド「とりあえず、帰宅早々のログインだから、もうちょっとしたら飯落ちする感じだね。

 二人共、カナちゃんしらない?」


こじろう「朝イチに見掛けたきりだなぁ…なんか学校行くとか行ってたぜ! 彼女、女子高生なんだってな!

 まったく、モンドちゃんも隅に置けないぜ…まったく、こいつぁまさに、青春って感じじゃなぁ…。」

 

キサラギ「うんうん、男と男の友情転じて、ボーイ・ミーツ・ガールなんて、素敵すぐる展開っ! 安心して! 皆、温かい目で見守ってるからさっ!」


 …年上二人から、冷やかされてるんだか応援されてるんだか解かんないお言葉をいただく。

 普段はバカっぽいやり取りばかりしてるけど、たまにこんな風にやっぱ年上なんだなって思うことがある。

 そいや、僕って最年少なんだよね…。


モンド「二人共、野良かなんかで戦闘…にしては、のんびりしてるね。」


こじろう「ああ、暇だったから、射爆場でキサラギとチャンバラごっこやってたとこだ。

 今んとこ、20戦12敗…悔しいが負け越し中…。

 やっぱ、キサラギ強えなぁ…こちとら元とは言え本職の兵隊なんだがねぇ…。」

 

キサラギ「21戦13敗…でしょ…それ言ったら、こっち白兵の専門職なのに、いい勝負してくれるわ。

 けど、たまに銃使うの止めてくんない? 反則じゃないっ! それ!」


こじろう「ばっきゃろーっ! あれは陸自流CQC、自衛隊銃剣格闘の常套手段っ!

 ちゃんと型のひとつに銃ぶっ放すのも含められてるんだぜ?

 実戦のチャンバラで、銃使ってくるなんて普通だっての! お前もモーゼルでもぶっ放せばいいだろ。」


キサラギ「両手塞がってるんだから、銃なんて使えるわけ無いじゃん! ってな訳で、もう一本勝負っ!」


こじろう「応っ! んじゃ、すまねぇけどモンド! ちょっとキサラギの相手すっから、また後でな!」


モンド「了解~! じゃあ、一度落ちます…また、後ほど…課題もあるから、少し遅れるかも…。」


キサラギ「カナちゃん来たら、モンドくんのスマホ宛にメール送ったげるわ!

 ああ、あたしってば気の使えるいい女っ!」


モンド「ありがとう…んじゃ! ノシ」


 何と言うか、仲の良い二人だった。

 と言うか、ミウラ先生相手に一本取ったキサラギ相手に勝率4割って、こじろう何気に強いっ!

 

 とりあえず…ログアウトして、加奈子さんにメールでも送るか…。


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 タイトル:ただいまっ!

 差出人:中室空也

 本文:加奈子さん、こんばんわ。

 こっちもさっき、帰宅した所です。

 体調はどうかな? 熱出ちゃったそうで…大丈夫? 

 あんま無理しちゃ駄目だよ…ちょっと心配しちゃってます。


 さっき、ガンフロインしたら、こじろうとキサラギがいて、チャンバラやってた。

 僕もお風呂やご飯済ませて、課題やったらログインします。

 8時過ぎくらいかなー。向こうで会えるの楽しみにしてます。


 あと、僕の嫁さん設定とかいつのまに!( ゜д゜)ハッ

 まぁ、そう言う事ならそういう事なんですネ!

 今後、相棒ならぬ旦那として、がんばりまっす!

 愛してるよ…加奈子…なんてねっ!   By 空也」

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 うん、こんなもんかな。

 ちょっと気安すぎたかなー。

 でも、まぁ…いつもこんな感じだしな…変に気取ってもしょうがないか。


「送信っと…」


 スマホから、加奈子さんのメアドへ直送信。


 考えてみればこれって、加奈子さんとのガンフロ抜きでのリアルでの繋がりなんだよな。

 一歩前進? なんてね!


 けど、こうやってリアルでの繋がりが出来たんだから、彼女が外国へ行ってもこの繋がりは維持できるかもしれないんだよな…。

 よくよく考えてみたら、結構大きな一歩かもしれないな…これ。


 と思ってたら、部屋のドアをノックされる。


「お兄~っ! そろそろ、ご飯にしようよっ! ガンフロ中?」


「もう、ログアウトしてたから大丈夫! 今行くって!」


 いったん、ガンフロクライアントも終了。

 パソコンもスリープへ移行。


 スマホ片手に、一階の台所まで降りる。

一応、月末までアップ準備ずみ。


これ書いてる時点で手術一時間前!

怖えんだけど、そうでもないのが不思議。


本編ですが。

雛乃ちゃんは…重篤なブラコンです。

お兄のお部屋で薄い本漁りは趣味です。

ロリコンモノが出てきたりすると、歓喜だけど、

巨乳お姉様系ばかり出て来るので悲しい。


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