2日目の手紙
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お父さま、お母さまへ
今日はうれしいことがありました。
まずは精霊さんたちにせいふくがにあってると言われたことです。
学えんのせいふくは今までのおようふくとちがってシンプルだけどかわいいです。
こん色のブレザーにピンクと水色のチェック柄のスカート、くびにもおなじもようのリボンです。
くりかえしきるのでよごさないように気をつけたいです。
二つ目は入学しきがはじまるまえに、同いどしのさいしょのお友だちができました。
ニーナ・フレストちゃん、っていって目の色がきれいなくろ色なんです。かみのけがちゃ色で目がくろいのが、ティーはとってもすきでした。
ニーナちゃんにくろい目がすき、っていったらお友だちになれました。
クラスも同じだからどんどんなかよくなれるといいな、と思います。
ニーナちゃんは一生けんめいに先生たちのおはなしをきいてたけど、ティーは精霊さんがすごくリアルなおままごとをしてくれたから見てておはなしをきいてませんでした。
ニーナちゃんってすなおないい子なんですよ。
ティーは精霊さんがおはなしをおしえてくれたから大丈夫ですよ?
三つ目は入学しきがおわったあとはユリねえさまがむかえにきてくれました。
さいしょ、いろんなひとにかこまれててどんなゆうめい人がいるんだろう、って思っちゃいました。
ユリねえさまにニーナちゃんをお友だちとしてしょうかいしたら、はじめはきんちょうしてたニーナちゃんがいつのまにかリラックスできてました。
やっぱりユリねえさまってすごいな、って思って、もっとだいすきになりました!
でもユリねえさまのことをかこんでた人たちがいみごとか言ってました。
でもたくさんの人がそういうふうに言っても、ティーはいみごなんかじゃないと思います。だってニーナちゃんってすごくいい子なんですから。
お父さま、お母さま、さべつなんてダメですよね? ティーはそう思います。
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それからやくそくしてたとおりにユリねえさまがティーのへやにあそびに来てくれたけど、やっぱりユリねえさまはとてもゆうめいなんですね。
とし上なのにアリアさんがけいごではなしてました。
ちょっとビックリしました。
でもビックリだったのはそれだけじゃなくて、フィーナさんもゆうめい人だったんです。
それなら、ってあくしゅしてくださいっていったら、おどろいてたけどしてくれました! やっぱりフィーナさんはやさしい人です。
そのあとあたまもなでてくれたけど、くせらしいのです。
ティーがすごくしあわせになるくせですよね。
それで、ユリねえさまもいっしょにフィーナさんが作ってくれたおひるごはんをたべました。
しなかずはそんなにおおくないのにじかんがかかってて、あじ見もいっぱいしてたからフィーナさんはきんちょうしてたみたいです。
ごはんはバッチリおいしかったです!
アリアさんはユリねえさまにいろんなしつもんをしてはこうふんしてて、本当にユリねえさまのゆうめいさをかんじました。
フィーナさんもうれしそうにしてました。
それから、ユリねえさまとこんどはティーがあそびにいく、ってやくそくしてわかれました。
ユリねえさまがかえったあとも、とくにアリアさんがげんきによろこんでたのはすごいですよね。
おゆうはんを作るころにはおちついてたからよかったです。
おゆうはんはアリアさんとフィーナさんが作ってくれたんですけど、キッチンがせまいからってティーは手つだえませんでした。
本当はそんなにせまくないんですよ?
だからいつもはかわりばんこに作ってるらしいから明日のおゆうはんをつくる手つだいはさせてもらうことにしました。
がんばってたくさんおねがいしたらフィーナさんがゆるしてくれて、そしたらアリアさんもゆるしてくれたんです。
やくに立てるようにがんばろうと思います。
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「まあまあ、何日待つようかと思っていたけれど、続けて送ってくれたのねえ。」
「嬉しいね。枚数も増えているし、ティシーの学園生活をより詳しく知れる。」
「そうよねえ。ああ、ティシーが学園の制服を身に纏った姿を見たいわ。」
「きっと可愛いだろうねえ。」
「汚さないように、だなんて大人びてるわよね。」
「以前から思ってはいたがね。」
「でも学園では上手くやってるみたい。もうお友達ができて。」
「黒い瞳に忌み子と呼ばれるとあるからハーフの子なのだろうね。」
「瞳が黒くて綺麗だなんて、流石ティシーよね。」
「忌み子と知ってからも、味方でいるというようなことも言っているね。なかなか強い子に育ってくれたね。」
「周りに流されて傷つける、なんてことはしないものね。ニーナちゃんって子自身を見てるもの、強いわ。」
「ユリもそのようだね。うちの自慢の娘たちだ。」
「ほんとね。こんなに好かれているのも当然なのかもしれないわ。」
「特にこのフィーナさんという子はティシーを可愛がってくれてるようだね。」
「ちょっと羨ましい?」
「ああ、ちょっとどころかかなり羨ましいね。」
「私もだわ。ティシーを撫でると可愛いものね。」
「夏休み入ったら帰ってくるからね。その時に沢山撫でてあげるとしようか。」
「ええ、でもマルクは気を付けてなでなきゃ駄目よ? 髪形を乱したりしたらティシーも女の子なんだもの、嫌われてしまうわよ?」
「ええ、それはいやだなぁ。細心の注意をはらうよ。」
「そうしてちょうだいな。さて、明日も手紙が来るかしらねえ。」
「来るような気がするかなぁ。」
「ええ、私もだわ。」
なぜこれほどの文字数になってしまったのでしょうか...。ま、多いぶんには構いません...よね?