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勇者転生 神の魔法で最強です≪サンサール戦記パンチャー編≫  作者: よろず屋


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第49話 断固拒否

ヒポグリフとの戦いでレーヴェルの実力もわかり、本格的に山越えの準備を進めるハルトたち。パルナソス山の山道はそれほど険しいわけではないが、一日で踏破することはできない距離がある。途中に宿泊可能な小屋が設置されており、そこで一晩越してから翌日に北側へ抜ける道を降りていくことなる。


「その小屋はヒポグリフに襲われないのか?」


「なんでも、大昔からヒポグリフが近づかない場所に建っているらしいぞ。モンスターの行動が全てわかっているわけではないが、そう言った場所は他にもいくつかあるらしい。」


「安全地帯があるというのはありがたいですわね。」


「エヴァは登山も大丈夫なのか?」


「もちろんですわ!500年前の勇者は魔王城があると言われている場所はペリオンという険しい山だという伝説が残っていますわ。必ず登山もあると思って小さいころから鍛えてきましたわ!」


「ワタシよりエヴァ様の方が体力がありそうですね・・・。」


「タフな王女様もいたもんだぜ。」


褒められたと感じたエヴァンシアはハルトを見てニッコリ笑う。ハルトはどうしてもエヴァンシアの曇りのない瞳を直視することはできなかった。


ミーアが中心となり必要な道具や食料などを集めているが、数日はかかる見込み。そこでレーヴェルはこれまで泊まっていた宿を引き払い、ハルトたちが泊まる宿に移ることになった。部屋割りは、ハルトが一人部屋、ミーアとレーヴェル、エヴァンシアとソーシエラがそれぞれ2人部屋となる。


その晩、宿の食堂で夕食を摂った5人だったが、子供は夜更かししてはいけませんとエヴァンシアとソーシエラが部屋に戻り、ハルトとミーア、レーヴェルはもう少し飲むかと食堂に残る。


「なぁレーヴェルはずっと一人で旅をしているのか?」


「そうだな。路銀を稼ぐときは一時的にパーティを組むこともあるが、基本は一人だ。私は剣の道を極めたいのだ。どこか一つの場所に留まることはしない。」


「有名な剣士と戦ったことはあるにゃ?」


「4年ほど前になるが、北の英雄スタヴロス殿と戦ったことがある。結局勝てず仕舞いだったがな。」


「スタヴロスって言えば・・・確かー」


「勇者選抜で戦ったにゃ。」


「あーあのオッサンか。まぁ確かに強かったな。」


「ハルトは王都でスタヴロス殿に勝っているのだったな。私が受けた、あの動けなくなる剣技が決め手か?」


「まぁそう・・・だったかな?」


「レーヴェル、ハルトは男のことはあまり覚えてないにゃ。戦士としての矜持とかは無いにゃ。あのとき、スタヴロスの剣を押し返した怪力は何だったにゃ?」


「んー覚えてないな。オレの体に眠る真の力とかそーゆーやつじゃねぇか?」


「スタヴロス殿の剣を押し返した?あの方の剣をまともに受けたら剣が折れるぞ。もしそうでなくてもそのまま叩き潰されるのがオチだ。ハルトは勇者だけあってとてつもない力があるのだな。私も負けてられぬ。」


「なんでそんなに強くなりたいんだよ?レーヴェルは美人だし、女としての幸せみたいなのは考えないのか?」


「そんなものには興味がないな。神が人に魔法を与え、モンスターの脅威が少しは低くなったと言われているが、それでも世界にはモンスターに苦しめられている人々が大勢いる。世界のためには一人でも多くの戦士が必要だろう。」


「レーヴェルは真面目だにゃ。」


「それで勇者と一緒に旅をして、もっと強くなろうって感じか。」


「そうだな。魔王討伐を目指すなら、より強い敵と戦うことも多くなるだろう。私の修行にはもってこいという訳だ。」


「でもよ、女としての楽しみってのもあるんだぜ?」


「ん?なんだそれは。」


「まぁなんだ・・・一晩楽しまないかってこと。」


「む・・・なんだ・・・いや・・・。」


ハルトと目を合わせながらハルトの言葉を聞いたレーヴェルは一瞬不可解な何かを感じたような反応を示したが、首を振ってこたえる。


「はっきり言わせてもらうが、私はそう言ったことが大嫌いだ。私を女性として見るなど言語道断。邪な感情を向けようなら叩き斬ってくれる!」


さげすむような目と強い怒りをあらわにするレーヴェル。ミーアやソーシエラなど日本にいたときには絶対に相手にされないような美女と関係を持つことが出来たハルトは、女性に対して自信を持ちつつあったが、レーヴェルのはっきりとした拒絶にたじろいだ。


ミーアはやれやれといったように肩をすくめて場を取り持つ。


「まぁ別に男女の関係になるためにパーティを組んでいる訳じゃないにゃ。目的は魔王討伐。だにゃ?ハルト。」


「あ、あぁそうだ。まぁなんだ。すまんかったなレーヴェル。」


「フン。分かればいい。私はあくまで自身の剣の道だけを考えていたい。余計な感情は迷惑だ。それだけは知っておいて欲しい。」


(にゃーんか それ関連で嫌なことでもあったかにゃ。余計な藪はつつかぬが吉にゃ。でもハルトになびかない女性は珍しいかもにゃ。あの目を見ているとなんか許しちゃうような感じがあるけどにゃ・・・。まぁいいにゃ。)


「さぁさぁ、もう少しおいしいものを食べて飲むにゃ。山を越えてもすぐには街はないから、ここで食べておくにゃ。」


「そうだな。食える時に食っておこう。野営の時はどうしても干し肉とかになるしな。」


三人は気を取り直して飲み始める。好きな食べ物やどこの街の何々が美味しかったなど、食の話などで盛り上がった。

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