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勇者転生 神の魔法で最強です≪サンサール戦記パンチャー編≫  作者: よろず屋


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第45話 魔法コントロール

北の都市バーテイを出発したハルトたちは行商の護衛をこなしつつ移動を開始。途中でモンスターとの遭遇もあったが、彼らの敵ではなくあっさりと掃討し次の目的地であるデルッポまで半分という所にある村に到着。商人たちは村で予定通りに一部の荷物を売却し、村人たちが欲しがるものを別途販売し始める。ハルトたちは村長に挨拶をしておくことにした。


「よく来てくださいました。さっそくで申し訳ないのですが、ご相談がありまして・・・」


そんな調子で挨拶だけでなく、村長の困りごと相談が始まった。


「実は、一週間くらい前から、西にある森に強力なモンスターが住み着いたらしく、いつ襲って来るかと心配な毎日なのです。村の護衛の戦士たちでは太刀打ちできないようで、討伐に向かった者たちが大けがをして帰ってきました。」


「ハルト様!困っている民を救うのも勇者の仕事ですよわね!」


エヴァンシアが勇者と言えば人助けとばかりに安請け合いしようとする。


「まぁ待つにゃ。さすがにタダ働きは駄目にゃ。路銀だって湯水のように湧き出てくるわけじゃないにゃ。」


「もちろんただでなどと申す気はございません。村から出せる金額はこの程度ですが・・・」


村長がみせたのは銀貨で20枚。村の資金としてはかなり無理をして出した方であろう。だが、村に滞在する戦士たちで対応しきれないモンスターと言えば、傭兵組合に依頼した場合、相場としては倍はかかるであろう。


ミーアがうーんと考え込む。


(相場の半分にゃ・・・でも勇者としての足跡を残しておいた方が将来的に・・・特になるかにゃ?)


「相場より少ないことは承知しております。国に報告しておりますが兵が派兵されるまで何か月かかるか・・・。足りない分は娘が勇者様のお相手をするということで・・・。」


「ハルト様が勇者であることを知っているのですか!?」


エヴァンシアが嬉しそうにこたえる。


「は、はい。黒髪の若い男性で猫人の仲間を連れた方が王都でおこわ慣れた勇者選抜で優勝された方だと、前回来た商隊の方が教えてくださっていたので。」


村長の娘は少し後ろに座っていた若い女性で、田舎村には似つかわしくなく それなりに優れた容姿をしていた。少し恥ずかし気な表情でうつむいているがハルトの相手をするのは嫌という訳ではないようである。


ハルトは村長の娘を見て思う。


(これって・・・据え膳喰っていいやつ・・・だよな!)


ハルトが少し興奮気味に請け負うという前にソーシエラが割って入る。


「勇者様はそのようなことは望みません。報酬は出せるだけで良いでしょう。それより傷付き戻られたという戦士たちの話を聞いて対策を練りたいですね。ご案内いただけます?」


「え、ちょ、ソーシエラ?オレは・・・」


「確かにそうにゃ。ハルトにはそんなものはいらないにゃ。報酬も銀貨20枚でOKにゃ。戦士たちに話を聞きに行くにゃ。」


女性陣の勢いに負け、すごすごと村長の家を出るハルト。とても嬉しそうな村長の顔だけがハルトの脳裏に焼き付いていた。


「なんで断ったんだよー。別にオレが得したっていいじゃねーか。」


その言葉を聞いてソーシエラは はーっとため息をついて説明する。なおエヴァンシアは何のことだかよくわかっていない。


「ハルト様、いいですか?村を通るたびにそんなことをしていたら何が起きるか分かりますか?」


ハルトは何のことだと首をかしげる。


「彼らは勇者と村娘がそういう関係になったという事実が重要なのです。ハルト様が魔王を討伐し戻った時に、あの夜共にしたといって子供を見せられたらどうしますか?」


「え?だってそれは・・・オレの子供とは証明できないじゃないか。」


「ハルト様の子供でないとも証明できないのですよ?」


ソーシエラの説明を聞いてハルトは「こわぁ・・・」とつぶやいた。


(そこらじゅうで女性と関係を持つ主人公とかいるだろうが・・・現実ってこんなに怖いのか?ファンタジーなのは世界観だけかよ・・・)


戦士たちが傷を癒しているという村医者のいる建物に到着。中では傷が癒えず苦しんでいる戦士が4人ベッドに横になっていた。


ソーシエラは医者の承諾を得て彼らに回復魔法を使用。外傷がほとんど癒えた戦士たちはソーシエラを女神のように崇めて感謝する。


「ギガースゴブリンが2体・・・どうします?」


戦士たちの情報から森にすみ着いたモンスターがギガースゴブリンであることを知るハルトたち。ギガースゴブリンは辺境都市コリンの近くにある魔領域の森でハルトが戦ったゴブリンの変異種である。


「余裕だろ。オレはギガースゴブリンを討伐したことがあるし、ソーシエラの魔法もあるから問題ない。」


「さすがハルト様ですわ!」


「まぁギガースゴブリンはそれほど動きも早くないからハルトもあちしも戦いやすい部類かもにゃ。ソーシエラの魔法で一体を足止めしてもらって、あちしがもう一体のヘイトを稼いでいる間にハルトがしとめるで問題なさそうにゃ。」


「あ、ついでにオレに魔法コントロールの練習をさせてくれ。魔石を砕かない威力で放てるようになりたいし。あんまりモンスター狩りをしないから練習するタイミングがなくてよ。」


「あちしに当てないでにゃ。」


「ちゃんと撃つ前に声をかけるよ。」


そんなことを話しながら、商隊長の商人にモンスター討伐に向かうことを告げ、森に向かう4人。今回はエヴァンシアがどうしてもハルトが戦う所が見たいと付いてくることになった。ただし、ソーシエラの側は絶対に離れないという約束をしている。


「たぶんアレにゃ。」


ミーアがさっそくギガースゴブリンを発見する。4人は静かに魔法の射程まで近づいた。


「ではハルト様どうぞ。」


ソーシエラの声に頷きハルトが魔法に集中する。移動がてら約一か月ほどソーシエラに魔法発動時のプラーナコントロールを学んだハルトは、教えられた通りにプラーナを込めて魔法を発動。


「ケラウノス・ラフティオ!」


いつも通りの黄金の魔法陣からは、いつもより若干細いように見える雷が放たれた。ハルトたちに気付いていなかったギガースゴブリンは光の速さで到達する魔法に反応できるはずもなく、直撃を受ける。大ダメージを受けた様子で、体からブスブスと煙を登らせるも倒すにはいたらなかったようで、膝をつきながらも魔法を放ったハルトを睨みつける。


もう一体はハルトたちに向かって咆哮を上げながら突進してきた。


ソーシエラが即座に魔法で迎撃。


「アネモス・スフェーラ!」


ソーシエラが突き出した杖の先に緑に光る魔法陣が形成され、複数の風の弾丸が放たれる。複数の風弾を放つ風の魔法第二節を唱えたようだ。一発一発はそれほどの衝撃ではなかったようだが、繰り返し打ち付ける風の弾丸にギガースゴブリンの足が止まる。


「ハルト、もう一発にゃ!威力は同じくらいで今度は倒せるはずにゃ!」


「よ、よし!ケラウノス・ラフティオ!」


ハルトはもう一度集中しプラーナをコントロールしながら魔法を放つ。2発目の魔法も最初に攻撃したギガースゴブリンに直撃し、ギガースゴブリンは倒れる。そして光の粒になって霧散していった。


「まだ終わりじゃないにゃ!」


ミーアはソーシエラが足止めしたギガースゴブリンにダガーで攻撃を開始。ギガースゴブリンの硬い皮膚には有効なダメージは入らないが、それでもヘイトは確実にミーアに向く。


魔法が上手くいって内心喜んでいたハルトもミーアの行動に気を引き締め直し、剣を抜いてギガースゴブリンへ攻撃を開始。プラーナを込めた神剣を受けギガースゴブリンは体を硬直させる。倒れ込むギガースゴブリンの首を狙ってハルトの神剣が振るわれ、ギガースゴブリンの首が飛んだ。


魔石を拾ってエヴァンシアとソーシエラの元に戻ったハルトは、目をキラキラさせてハルトを向かい入れ、すごいですわと まとわりつくエヴァンシアに対し、恥ずかし気に顔を逸らし、「まあな」と答えるだけであった。だが、その表情はうまくいったことへの喜びがにじみ出ていた。


◆━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

夜、就寝の前にエヴァンシアはいつものように両手を胸の前で組んで目をつぶった。


(遥か天の柱にて我らを見守りし御使い様。ハルト様はついに魔法の威力コントロールに成功されましたわ。辛い修練であったことは間近で見ていたわたくしにはよくわかります。それを実践で成功させてしまうなんて。世界を救う勇者様にふさわしいお力ですわ。どんどん成長されるハルト様。世界をお救いになる日も近いと信じておりますわ。)

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