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勇者転生 神の魔法で最強です≪サンサール戦記パンチャー編≫  作者: よろず屋


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第25話 日本人だから

プラーナを使い切ったハルトはミーアの先導で戦闘を回避しながらダンジョンを脱出した。


「洗いざらい話してもらうにゃ。」


若干目の据わったミーアの言葉にハルトはコクコクと頷くのみである。しかし内容が無いようであることから酒場などで話すわけにもいかず、ミーアの自宅に招かれる。


(女性の自宅・・・これは・・・期待していいのか・・・)


もてない男の妄想をほとばしらせながらハルトは落ち着かない様子でミーアの自宅にあがる。ミーアの自宅はマンション風の集合住宅で、間取り自体は1LDKといった感じで寝室として使っている部屋が一つにリビングダイニングとなっている。しかし日本の特に首都圏の一人暮らし用マンションと異なり、リビングは20畳はありそうな広さである。


「ずいぶん・・・いいところに住んでるんだな・・・」


「おんにゃのこ一人暮らしだからにゃ。治安も含めてそれなりのところに住むものなのにゃ。」


綺麗に整頓されたリビングで、ソファーのような横長の柔らかい椅子に座るハルト。ミーアはお湯を沸かしていい香りの紅茶を淹れてくれる。キッチンには火をつける魔道具が入っているようだ。来客に慣れているのか席を勧めお茶を淹れてくれるまでの流れがとてもスマートだった。


ローテーブルを挟んで斜め前に座ったミーアがハルトに話を促す。


「で?あの魔法はどういうことにゃ?」


「何から話せばいいのか・・・取り合ずまぁ・・・オレは神に選ばれた勇者なんだ。もとはこの世界とは別の世界で生きていた。魔王を倒して世界を救ってくれって頼まれてる。」


やはりそうかと言わんばかりに大きなため息をつくミーア。


「あの魔法は勇者の魔法にゃ?」


「あぁ、この世界の人が使う4属性には無い 神に与えられた魔法だ。」


「剣も?」


「そうだ。あの神剣はプラーナを込めると触れた敵を麻痺させる力がある。」


通りでと、ハルトが攻撃した敵が不自然に倒れたり動かなかったりしていることを見ていたミーアは納得する。あの状態を剣技とするには不可解すぎたからだ。


「にゃんで勇者だって公言してないにゃ?」


「あー、何て言うか・・・どう説明して良いか分かんなかったってのと、どういう扱いを受けるか分かんねーから言うタイミングが無かった。」


「まぁいきなり勇者だって言っても、頭がおかしい奴だと思われるにゃ。でもにゃぁ・・・」


頭をガシガシとかきながらミーアが苦悩した様子を見せる。


「勇者選抜で良いところまで行けると思ってたけど・・・まさか本物の勇者だったにゃ・・・」


ハルトはミーアの反応に不安を感じ、おずおずと尋ねる。


「駄目だった・・・か?」

迷子の子犬のような目をするハルトを見てミーアは再度大きなため息をついた。そして迷いを払ったかのようにはっきりと答える。


「駄目じゃないにゃ!こうにゃったら あちしも勇者の仲間としてやってやるにゃ!」


(こうなったら仕方ないにゃ。王族か広域族とコネが作れるかと思っていたけど、勇者パーティならそれ以上に儲けられる可能性があるにゃ。それにあの目には弱いにゃ。)


「ミーア・・・」


若干目を潤ませ、今にも抱き着いてきそうなハルトを見てミーアは口を開く。


「あ、でも勇者選抜に通るまでハルトが勇者だってことは他言しちゃダメにゃ。魔法もそこらでぶっ放しちゃダメにゃ?いいにゃ?」


腰を浮かしかけていたハルトはミーアが低い声で発した声に気を削がれ、あぁと答えるのみだった。


(はぁまったく、ここで盛らせるわけにはいかないにゃ。まぁお預けし続けるとそれはそれで別の問題も発生しそうだし考えておくにゃ。)


ミーアは不敵な笑みを浮かべてハルトの頭をポンポンとなでた。


◆━━━━━━━━━━━━━━━━━◆


秘密を打ち明けたハルトは早々にミーアの自宅を追い出され宿に帰ることになった。ハーレム展開ならここでお楽しみじゃないのかなどと内心愚痴ってはいたものの、ようやく自分の秘密を話す相手が出来たことが嬉しかったようだ。転生した影響か日本での人生のことは薄ぼんやりしていて明確に思い出せることが少なくなっている。しかし、本音を話せるような誰かが傍にいただろうか。思い出すのは誰も認めてくれなかった不快な感情だけだ。それがようやく少し晴れたような気がしていた。


次の日はミーアが王都を案内してくれるということで、商店街をまわり、王城や魔法学院、植物園併設の巨大な公園などの名所を巡ったハルト。ハルトが一番興味をひかれた場所、というよりもミーアがドン引きするほど食いついた場所は公衆浴場だった。


公衆浴場と言っても1回の入浴料が銀貨3枚という平民が毎日出せるような価格ではないため、貴族や大店の商人が湯につかって体を清め、湯上りのワインを楽しみながら親交を深める一種の社交場となっている。


ハルトはデウリオンやカトレスなどの魔石の価格をミーアから聞き出し、1日にどれだけの魔石を手に入れれば毎日浴場に通うことが出来るかを計算する。そして週に6回クノス・ラビリスに潜ってかなりの量の魔石を稼ぐ計画を立てたハルトは、嫌がるミーアを連れてダンジョン通いを開始するのだった。


ハルトに必要なペースで稼いだためミーアも同額のお金が貯まる予定だったが、結局ダンジョンアタックの疲れを癒すために浴場を利用したミーアもお風呂の魅力に負け、ハルトと一緒にほぼ毎日公衆浴場に通うことになったのは言うまでもない。

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