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輪廻伝記〜この世界を生きている〜  作者: 今日 虚無
聖人の国フレイア編

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89 探検へ

「気分転換ですか?」


コラスの提案にエリアが聞き返す。


「そうです、行き詰まっているなら一旦他のことをして落ち着きましょう、他のことをしていたら、不意に良い方法を思い付くことだってあります」


「そうですか?」


エリアはコラスの言葉を訝しむように言う。


「というわけで遺跡探検に行きましょう!!」


「遺跡探検?」


とエリアたち三人は声を揃えて言う。


「コラスさん今だからとかじゃなくてもともと準備してましたよね? ヴィスカ外出許可証なんて私たちみたいな小さな部は一週間やそこらで取れないですし、それっぽい理由をつけて言うのやめてください」


「クルックくんなんか僕にだけ厳しくないですか? いいじゃないですか、せっかく探検部に新入生が入ったのですよ? 探検部が普段やっていることをしたいじゃないですか……」


「あ……ありがとうございます」


エリアはクルックの言葉に表情を暗くするコラスを見て苦笑いしながら言う。


「遺跡探検か……気分転換にはいいかもな、どんくらいかかるんだ?」


「行って探検して帰ってで、一週間ぐらいですかね」


「アグさんはどうします?」


「姉ちゃんはいいだろ」


「いいわけないでしょ!! そうね、コラスさんアグって探検部ではないですけど行けます?」


「もちろんです。それも考慮して人数は六人で申請しましたので」


「でも明日ですよね、アグさん大丈夫でしょうか?」


「ちょっと待ってアグに連絡する」


シェニーはそう言うとポケットからラルク(繋ぐ手)の魔法陣の描かれた紙を出してその紙に魔力を流す。

魔法陣の半分が光り輝きだすとすぐにもう半分が呼応して光り輝く。


「はいはい、どうしたのシェニー、裏のやつについて何かわかった?」


魔法陣からアグの声が聞こえてくる。


「そのことについてはさっぱりなんだけど、コラスさんが明日遺跡探検に行こうって話が出ててアグもどうかなって、気分転換に」


「うーん」


アグはそう一言唸るように言うとしばらく間を開ける。

よほど悩んでいるのだろう。


「ウチも進展ないし気分転換したいのはやまやまだけど今回はいいかなー、明日用事もあるし」


「そうなんだ、わかった、じゃあ何か進展あったら教えて、私たち一週間ぐらいヴィスカを出るから」


「はいはーい、気をつけてねー、みんなも気をつけてね、特にネス!! 失礼をしないように!!」


「姉ちゃんに言われたかねぇよ」


「それじゃあ!!」


アグがそう言うとたちまち魔法陣の半分の光がなくなり連絡が切れる。


「というわけですコラスさん」


「残念ですが僕も急すぎでしたねごめんなさい、ではここにいる五人で明日の朝ヴィスカを出ます」


「そういえばどこの遺跡に行くんですか?」


シェニーは魔法陣の描かれた紙をポケットにしまいながらコラスに尋ねる。


「行く遺跡は餓窮の都(ガキュウノト)という遺跡です、最初なのでそれほど大きく未知の遺跡というわけでもないですが初めての探検にはもってこいの場所です、そして何よりラング(フレイア首都)から近い!!」


「楽しそうですねコラスさん」


クルックはテンションのあがるコラスを失笑しながら呟く。


「もちろんですよ!! 僕はいつだって探検に行くことを望んでますからね!!」


その後、テンションの上がりきったコラスのこれまでの遺跡探検の熱弁を四人は聞きその日を終えることになる。



――次の日――

エリアたちは朝早くにコラスに起こされ朝食を食べ、探検の準備を主にコラスが済ませると五人は統合部に向かうことになる。

統合部につき中に入るといつも通り受付のような場所に座っているあの女の人が五人を出迎える。


「外出許可をもらいに来ました」


コラスはそう言いながら受付の女の人に紙を渡す。


「はいはい、えーと……探検部ですね、期間は一週間、確認しました」


紙を受け取りハンコを押し受付の女はコラスたち五人にコラスが渡した紙とは別の紙を渡す。


「ヴィスカの外出許可の証明書です、ヴィスカから出る際は城門付近にいる騎士に見せてくださいね、それではお気をつけて下さい」


エリアたち五人は統合部を後にすると受付の女に言われた通りに手続きをしてヴィスカとラングの一般居住区を区切る城壁を潜りラングを後にするとコラスの先導に従い餓窮の都を目指して歩き出す。

そして二晩野宿しながら歩いた後の夜、エリアたちは餓窮の都近くの村に到着する。

村の様子を言うならば、もちろん都市ほどの大きさ賑やかさはないものの建物は多く村人は活気だっているそんな村だ。

エリアたち五人は村に着くとまずは宿をとり、そのあと宿の店主から最近できた店で美味しいとオススメされた店に夜ご飯を食べに向かう。

エリアたちの向かった店の中はコラスたちの経営しているカフェよりも遥かにきれいであり、村の店と都市にある店の差が逆転していた。


「僕たちのカフェよりはるかにきれいですね……」

「あの店ボロボロですからね……もう一回建て直しません?」

「クルックくん、探検部にそんなお金はないですよ……」


そうコラスとクルックは村の店の内装にガッカリしながらも五人で席に座り各々料理を注文し、五人で団欒を始める。


「みなさん明日は待ちに待った餓窮の都の探検ですよ。明日のお昼前ごろにこの村を出ましょうか、ここまで歩いてみなさん疲れてますし」


「ここから餓窮の都っていうところは近いんですか?」


シェニーがコラスに聞く。


「歩いて一時間かかるかどうかですかね」


「近くはねぇな」


「それであちらに着いたら寝床を作り一晩過ごして次の日に探検という予定です」


そんな話をしていると別の席で酒を飲みながらどんちゃん騒ぎしていた集団の一人の女がエリアたち話しかけてくる。


「オマエたちあの遺跡に行くのか?」

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