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輪廻伝記〜この世界を生きている〜  作者: 今日 虚無
聖人の国フレイア編

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82 探検部2

「ティエト様の話によると独立派の裏に間接的であれ直接的であれ魔人族がいると……、それで独立派の勢いが強くヴィスカに入って騎士団が調査できないからあなたたちに頼んだ……なんだか話が大きくなってきましたね」


「で、でも大丈夫です、探検部には迷惑をかけないように私たちで調べますから」


「そうだな、迷惑はかけないように努力するから部に入れるのはやっぱりなしとかやめてくれ!!」


とシェニーとネスはコラスとクルックが部に入部させることを拒まないようにお願いする。


「協力はそっちにとっても悪い話じゃないんじゃない? 独立派の裏に魔人族が関わっていてその独立派がヴィスカの代表の部と関わっていたら、フレイアは今のヴィスカの規則を変えるだろうし、少なくともこの調査に協力すればティエトには探検部のことは伝わる、なにか温情でもかけてくれるかもよ?」


アグは調査に関わるメリットを話し二人を協力させようと試みる。


「クルックくんはどう思います?」


「私は部に入れるのは大賛成ですし、調査にも協力するべきだと思ってます、このヴィスカの現在の規則の元凶が魔人族なら黙って見てられないです、それにコラスさん調査ですよ? 私たち探検部の観察眼を活かす数少ない場じゃないですか!!」


「そうですね、確実に危険なことではありますが、僕たちのような弱小の部が今のヴィスカの規則を変えることができるかもしれない数少ない機会……微力ながら僕たち探検部も協力いたしましょう」


「本当ですか!? ありがとうございます!!」


そう言うとエリアとコラスは握手を交わす。


「では話もまとまったことですし、さっそく寮に案内しましょうか、ちょっと待ってください店を閉めてきます!!」


コラスは店の片付けをして外の扉にかかっているふだを閉店にすると四人をカウンターの裏まで連れて行く。


(このカウンターの裏……コラスさんとクルックさんが出てきたところだ、でも泊まれるスペースなんてないけど)


エリアがそう思いながら見回すカウンターは調理できるところがあり、ドリンクを作れるところがあるただのカウンターだ。

泊まれる場所なんてない。

しかし、コラスはカウンターの下に屈むと床に設置されている取手をつかみ持ち上げる。


(まさか……)


「コラスさん、これって……」


「はい、この奥が僕たちの寮になっていますどうぞ中へ」


どうぞ、と言われた先はハシゴになっていて先は暗く何も見えない。

だがわかる。

このほのかに奥から香る鼻につく匂い。

この先はおそらく下水路だ……。

そう思いながら四人はコラスとクルックについて行く。

まあ、予測通り下水路だが、まだ下水路に寮があると決まったわけではない。

今は下水路を通って行くだけで地上に寮がある可能性だってまだある。

そのまま着いて行くとコラスとクルックがぴたりと止まる。

止まったところには下水路の壁に数枚の扉があった。


「ここが探検部の寮です」


「まだ部屋は一部屋あるので私の部屋にシェニーさんとアグさんを物置……空き部屋にエリアくんとネスくんをコラスさんはいつも通り研究室で」


「泊まるとこに関しては私たち運ないよね……ノルダの時もそうだし……」

「クルックさん何か言いかけなかった?」

「今回はシェニーも悪いだろ」

「しょうがないじゃない制度が変わってたんだから」

「姉ちゃんは大丈夫かここで?」


「ウチ考えたんだけどヴィスカを代表する部に入ろうかな」


「アグさん落ち着いてください、下水路とはいえ部屋はこの扉の奥です、臭いもしないですし綺麗ですよ」


アグの発言に慌ててコラスが言い訳をする。


「そういうことじゃなくて、ウチは別に泊まるのはどこでも良いんだけど、さっきまでの話を聞いた感じ一人でもヴィスカを代表する部に入って調べるのが効率的かなって思って」


「それもそうね」


シェニーが頷く。


「そんじゃ俺が行くよ」


「いや私が!!」


ネスとシェニーはさっきの態度と打って変わって自分が!! と手を上げ出す。


「ちょっとまってください!! コラスさんの言った通り本当に中は綺麗ですから!! ほら!!」


クルックはそう言いながら慌てて扉を開けると、とても綺麗だとは言えないが下水路の中にある部屋とは思えないほどの普通の埃被った物置部屋だった。

その部屋の中を見ると四人は口を揃えて。


「ほんとだ……でも物置部屋だ」


「いいやまってください、まだクルックくんの部屋が!! こちらが……」


そう言いながら急いでコラスが扉を開けようとするとクルックがものすごい勢いでコラスをぶん殴り防ぐ。


「クルック……く……ん?」


「勝手に開けようとしないでくださいコラスさん!! 急なことで全然片付いてないんですから!! ちょっと待っててください!!」


そう言うとクルックは部屋の中に入っていくと外からでもわかるものすごい音を立てた後すぐに扉から出てくる。


「もう……大丈夫ですっ」


クルックは息を荒げながらそう告げる、音からもわかったが相当急いで片付けたのだろう。

クルックは安心した様子で扉を開ける。


「さっきとお……」


四人はクルックの部屋を見ると言ってはいけない言葉が出そうになる。

なんたって埃がなくて綺麗ではあるがガラクタか何かわからない物が多すぎてさっき見た物置部屋と見分けがつかなかったからだ。


「綺麗ですね!!」


心にもない優しい嘘がシェニーの口から漏れる。


「さっきの部屋より良い部屋じゃん!! あれとか!! ね、シェニー!!」


「う、ん」


アグは心から思って言っているのか定かではないが部屋にあるものを指して褒める。


「あの弓のことですか!? わかりますかあの弓の良さが!!」


クルックはよほど褒められたのが嬉しかったのかそう言うとアグとシェニーの手を引っ張って部屋の中へ入れると弓の説明、その他のものの説明をエリアたちを置いて始める。


「で、ではエリアくんとネスくんは私が寝泊まりしてる研究室にしますか?」


「じゃあそちらでお願いします」

「俺もそれで」


「ところでものお……元僕たちが泊まる予定だった部屋にもクルックさんの部屋にもあったあの大量のものはなんなんですか?」


「あれは遺跡探索で発見したものだよ、価値あるものは売ってしまってるから大体はガラクタだね、クルックくんの部屋には価値がありそうなものも何個かあるけど」


コラスは部屋中にある様々な物についての説明をするとクルックの部屋の扉を叩きクルックを呼ぶ。


「クルックくん研究室を案内するよ」


「はい!! じゃあ今日寝る前説明しますね!!」


扉の奥からクルックの明るい声がすると嬉しそうなクルックとワクワクしてるアグとぐったりしたシェニーが出てくる。


「すごい情報量……」


「さ、さこちらです」


その光景に苦笑いをしながらコラスは研究室に四人を案内する。


「こちらが僕が寝泊まりしている研究室どエリアくんとネスくんが泊まる場所です」


案内された研究室は物は多かれど前のニ部屋よりは断然整理れていた部屋だった。


「残念だったなシェニー」

「クルックのとこの方が綺麗じゃない!!」

「え?」


「ここは何する場所なんですか?」


エリアはコラスに尋ねる。


「ここは探検部の研究室で普段は遺跡から拾ってきた価値あるものを見分けたり、拾ってきたものから遺跡の過去を考察したりといろいろな作業をする場所です」


「少ないですけどここと上のカフェが私たち探検部の部屋です、シャワーとトイレは別の部屋にありますので」


「それでなんだけどさっき言ったウチだけ代表する部に入ろうかなって」


「とりあえず今日はもう寝ましょう、入部の手続きもまだしてないですし、また明日手続きを統合部にしにいく前に話しましょう」


活動報告でしばらく投稿しないみたいに書きましたが手が進んだ……。

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