76 親と友達が会う時なんか恥ずかしい
五天との話し合いが終わりアイワンを出るとお昼を過ぎていた。
「昼ご飯食べる時間逃しちゃったな」
「じゃあクレープを食べに行こうよ!!」
「姉ちゃんどんだけクレープ食べたいんだよ」
「違う皆に食べて欲しいの!!」
「食べに行きましょうか」
「エリアいいね!! それじゃ一直線に出発!!」
アグは手を大きく振り上げながら歩き出す。
「元気ね、ネスのお姉さん……」
「こっちが恥ずかしい」
「クレープ食べ終わったら私の家に行こうか……」
とアグについ行くとクレープ屋が見えてくる。
「おじちゃん!! お客さん連れてきたよ!!」
「なんだい姉ちゃん、もう広めてくれたのかい、美味しかったかいうちのクレープ?」
「おいしかったよ!!」
「そうかい、ほれ姉ちゃんの連れてきた客さんだ、半額だ」
「タダじゃないのおじちゃん!?」
「姉ちゃんタダでわけにはいかねえな、それにお金払った方が気が引けないだろ?」
「それもそうね!!」
「あ、ありがとうございます」
とエリア、ネス、シェニーはお礼を言いお金を払いクレープを買う。
「まいど!! あんたらもうちのクレープの味広めてくれよ!!」
「わかりました!!」
クレープを食べながら四人はシェニーの家に向かい数十分歩くと家に着く。
「ここが私の家よ」
シェニーの家は別に特別裕福な家というわけでもないいたって普通の家だ。
街中なので庭などはないが、特別大きい家でもなく豪勢な飾り物もされていない普通の家。
シェニーは扉を開く。
「ただいまー」
そう小声で言い、家の中をキョロキョロと確認していると、部屋の奥から顔がのぞき込む。
その顔は誰が来たのか認識すると騒がしい足音をたてながら近づきシェニーに抱き着く。
「シェニー!!」
「ただいま……お母さん……」
(この光景どこかで……)
「あらこちらの人たちは?」
「私の討伐者仲間……」
「討伐者になったのシェニー!? 早くお父さんに知らせないと!!」
「ちょっと!!」
とシェニーは家の中に戻って行こうとする母の手を掴んで止める。
「この三人を一週間ぐらい家に泊めたいんだけどいい?」
「全然大丈夫よ、さあさあどうぞあがって」
とシェニーの母はエリアたちを家に招き入れる。
シェニーの母はエリアたちを招き入れると忙しなくエリアたちの座る場所を用意して、菓子を出してもてなす。
「ありがとうございます」
「全然いいのよ、もう少しでお父さんも帰ってくる時間だから」
だされた物を四人でちょびちょび食べていると家の玄関の扉が開き声がする。
「ただいま~」
その声が聞こえるとシェニーの母は大声で呼びかける。
「お父さん早く!! シェニーが帰ってきたよ!!」
「ん!? 本当か!?」
とドタドタと足音をたてながら近づいてきてシェニーを見るや否やシェニーの父はシェニーに抱き着こうとするがシェニーがそれを何とかして止める。
「ただいまお父さん……!!」
「お帰りシェニー!!」
「お父さん早く座っていろんな話を聞きましょうよ!!」
「そうだね、ちょ、ちょっと待ってて、荷物だけ置いてくる!!」
とシェニーの父は足早に自分の自室に荷物を置いて席につく。
「お母さん自己紹介はしたかい?」
「まだです、いろいろ準備していましたから」
「私はアルモア・タンタス、シェニーの父です」
「私はミスク・タンタス、シェニーの母です」
「僕h……」
「こっちはエリア・ブラグルで、こったの二人はネス・ウーピット、アグ・ウーピット、兄弟ね」
と喋る暇も与えずジェニーが変わって自己紹介をする。
「お父さんよかったねシェニーに旅を共にする仲間がいて」
「いやー本当にね!!」
「ボッチみたいに言うのやめて!! 友達いるから!!」
とシェニーは頭を抱えながら言う。
「それでなんだけど……」
「どうしたの?」
「そうだシェニー、どれくらいここにいるんだ?」
「それが――あってヴィスカに仮入学することになりました……」
「お父さんどうゆうこと?」
「お母さんどうゆうこと?」
「わかんない」
「私も、五天様にあったところからわかんない」
「お父さんも!? 私も」
「そうだよね、まさかシェニーが五天様にあって、依頼を受けて、またヴィスカに入学して……わかんないね」
「わかんない……あ、私夕食を作ってくる」
「わかった」
どうやらシェニーの両親は普通に生きていたら起こり得ないことが目の前で起こっていて理解が追いついていない様子だ。
そのまま夕食を食べ、泊まる部屋に案内される。
部屋は空き部屋とシェニーの部屋二部屋を貸してもらえた。
四人は今日のことをまとめるため一旦エリアとネスの部屋に集まる。
シェニーは話しやすいよいに三人をネスの寝るベッド側に寄せる。
「じゃあ今日のことについて話そうかー」
「シェニーのお母さんとお父さんは大丈夫なの?」
エリアは心配そうに尋ねる。
「大丈夫、いつもあんな感じだから」
「元気なお母さんとお父さんだね!」
とアグはネスの寝るベットに寝っ転がりながら言う。
(あなたが一番元気ですよ……)
「それじゃまずはこれから入学するヴィスカのことについて話すね」




